紙の本
佐々木丸美氏の傑作ミステリです!
2017/10/05 20:42
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、佐々木丸美氏のミステリシリーズの一冊で、「崖館」や「水に描かれた館」に続き三部作と言われています。内容は、千波という少女と青年学者の吹原の間に起こる人間模様を見事に描いた作品で、周囲の人たちの愛憎劇なども巻き込んで、非常に精緻な作品となっています。私は、佐々木丸美氏の文体が非常に好きですが、本書は特に好きな一冊です。
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シリーズ完結編。
前作、前々作の語り手だった涼子が本当に少ししか出てこなかったのが少し残念。
だけど今作での千波が涼子のようでもあり、要素は充分。
奇抜な考えを当たり前のように信じている登場人物たちに引き込まれる感じ。
読みきりの「肖像」も面白かった。基本的にこちらも起伏の激しいキャラはいない。
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「館」シリーズ最終巻。
閉ざされた館はそのままに、ラブストーリーも佳境に。
源氏物語の若紫を髣髴とさせるストーリー展開。
何箇所もそれでいいのか!という部分が出てきますが、きっとそれでいいのでしょう。
彼女の積年の思いが叶ったのだから。
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館シリーズ完結。
輪廻転生の果てに、ようやくめぐりあう二つの魂。
これほどまでに、人を恋うことができるなんて、素晴らしい。
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最終巻。
初めて千波さんが出てきましたね。
絶対この3部作は恋愛小説なんだ。あまり堅く読んじゃいけない。
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館シリーズ一の幻想度。熱にうかされたように読み進めてしまえるあたり、さすが佐々木丸美…。愛の銅鑼はちょっと吹き出しそうになったけど、それでもやっぱりだいすき!
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学生の時 夢中になって読んだなつかしい本
崖シリーズの最終話
ようやくめぐり合えた二人を待ち受ける困難にハラハラしてしまいました
人の心の不思議を改めて感じてしまいます
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高い崖の上に、ガラスの家が建っている。
三角のとんがり屋根に雪が降りつもりとっても寒い。
周りには、海。
その家が早くおいでと呼んでいる。
そんな夢を見る。
四歳の千波。
千波は、森の中で迷子になり青年学者の吹原に出合う・・・。
吹原の家に住むようになり、そこで吹原に思いを寄せる女性が一人・一人と千波が成長する中で死んでいく・・・。
二人の前世からの縁と、吹原の一族に潜む愛憎がもたらす過去の悲劇。
千波は、その中で成長し前世の思い出を映す未来に導かれ、崖の館を目指していく。
千波に待つものとは・・・。
少女と館を巡る三つの物語は、ここで完結です。
どこか、詩のような文章のミステリーです。
昔の作品なので、活字の数が多いですね。
乙女の心を描く・・・繊細な文章になってます。
今の小説になれてると、ちょっと読みずらいかな?
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「崖の館」「水に描かれた館」と続いた館三部作の最後。
両親をなくした4歳の千波は、運命に導かれるように青年学者吹原にひきとられる。彼女には、崖にそびえるガラスの館の記憶があった。
前2作は確実につながっているのだけど、「夢館」はまず千波って死んじゃったんじゃないの? これは前日譚? いや、吹原って「水に描かれた館」ででてきてたし…と、混乱します。
ま、ある意味ミステリーというより、ファンタジー、もしくはSF。
文体は、佐々木丸美ならではの耽美っぷりなので、ありないだろうって展開も不思議とありえる感じがするのであった。
うん、これが一番読みやすかったな。…単にあの文体になれただけ??
にしても、きっと発表当時はポエム文化全盛で、それに乗ることができたけど、ミステリーとしては扱われてなかった。が、今、ポエム文化が衰退しミステリーも様々な手法や様式が入り込んできて、ミステリーとしてカテゴライズされるようになったというのは、なんか因果な感じがする。
つか、佐々木丸美に「あなたはこの作品と通して何をみるのか?」と問われている気がする。
多分、これは胸の奥底の何かを見出すための物語なのだろう。
同時収録に「肖像」
秀作だけど、つめが甘いかなww
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「館」三部作完結。幻想小説。輪廻転生を通した恋。
「諦めて暮らす長い一生よりも、つかの間の恋に焼けて死にたい。」
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叙情小説とでも言えばいいのか、するすると流されているように読んだ。
前作・前々作で涼子の視点から千波ちゃんと吹原氏が描かれていたわけですが、今作でそのふたりがついに出会う。
女の子目線でひたすら恋心が語られるこのシリーズ、お相手はけっこう冷たかったりするんですけど… それがまた恋しいという、もうもう乙女心なんですよねえ。
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三部作の最終巻。
ここまで来るとミステリ部分はオマケのようなもので、輪廻転生を主軸としたラブストーリーになっている。
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「館」三部作の最終巻。
ミステリ要素はほんの少しで、生まれ変わりがテーマの少女小説。
(図書館)
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これから読むとかなりわからないけど三部通して読むと味わい深いものに。三島由紀夫の遺作への肩慣らしにも良さそう。印象的な読書だったと思う。