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吉原のある名花魁の殺人事件を調査している形式で、吉原で暮らす人々の日々の生活、習慣、などなど色々と知ることができます☆
色々な本で、遊郭が出てきたりはするけど、その人たちの日々の生活について焦点を絞って書かれていたのは、私にとって新鮮で、とてもおもしろかった。
なかなか興味深い1冊。
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インタビュー形式の構成なので地の文は存在しない。花魁の失踪もそうだが、正体不明の聞き手も興味深い謎のひとつ。 遊郭の指南書的な内容で、本作品を読んでそれまで抱いていた遊郭のイメージが一変した。ここに描かれている遊郭は、豪華で気高く潔く、どこか物悲しい。買う側も買われる側もまさに命懸け。互いの思惑を秘め事の下に押し隠し、ぎりぎりのところでしのぎを削り合っている。そして彼らにぶら下がって生活している多種多様な職人たち。のらりくらりとかわす会談の中にもそれぞれのドラマがあり、そのせいか遊郭が一層神秘的に見えてくる。失踪の謎はインタビュー形式を違和感ないものにするための伏線に思えるので、オチについては期待しない方が無難。 当時の台詞を再現した文章になっているため、向かない読者には拷問だろう。専門用語は多いがシンプルな筆致なので、苦手意識を感じることなく自然と入っていける。この十七人の語り口こそ本作品のベースでありすべてなので、遊郭の深淵を覗くつもりで、その独特の世界に酔わされてほしい。
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吉原でおこった美貌の花魁失踪事件が、さまざまな人達の語りから解き明かされる・・・。
読み続けるうちに吉原の風俗にも、すっかり詳しくなってしまいます。
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聞き手が当事者にインタビューする形式で話は進む。最初は「何」も「誰」も全くわからない。恩田陸の「Q&A」みたいに思ったら大間違いで、もっとずっとよくできてる。最後の2ページで、思わずうなった。
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突如消えた吉原花魁葛城
真相を探るべく郭に生きる人達に話を聞いてまわる。
少しずつ解ける謎、遊郭の生活。
物語のオチは微妙ですが、吉原が良く分かって面白い。非常に軽く読める。サスガ直木賞。
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2007年度直木賞受賞作品。
様々な人が吉原で起こった事件についての語りで綴られていく。どんな事件が起こったのかを言及することなく、読者の想像力で進めていくところが上手い。
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思ったよりあっさり味。
単語がちょっと難しいですがさらりと読めてしまいました。
花魁て頭よくなきゃなれんのね。
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第137回直木賞受賞作。
ヒトコトで言って、おもしろい。
「葛城」という名の花魁失踪事件に関わる人々へのインタビューを通して、事件の全貌が解き明かされていく。
事件の詳細もインタビューの聞き手の正体も明かされず、戸惑いを覚えながらも読み進めていくと、知らず知らず吉原という不思議な世界に引き込まれているのに気が付く。まさに、吉原の手引き書として一級品である。
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吉原一の葛城花魁失踪の謎を
関係者の聞き取り形式で追っていく。
謎は謎のままでも良かったかな。
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特に「面白い!」ということもなくただ淡々と読み終わってしまった…。吉原についていろいろ知ることが出来たのでその点は楽しめました。
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第137回直木賞受賞作。なのですが、「物足りなかった」というのが正直な感想です。吉原のあれこれを学べるという点では面白かったですが、物語としてはイマイチ。終盤に特に大きな驚きが用意されているわけでもなく、淡々と終わった感が強い。これで、「葛城が徳川一族の人間で、インタビュアーが将軍様」ぐらいのインパクトがないと、面白くないなぁ。
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アリンス訛りは出自を隠し、女郎の誠と四角い卵は無いそうな。お針子も登城させてチクリと語ってほしかった。吉原商会推理話はちと読みずらし。
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松井今朝子の直木賞受賞作。
失踪した吉原の花魁・葛城について、何人もの関係者が一人称で語る。彼らの携わる職業、それによって異なる言葉遣いが生き生きとしている。葛城失踪事件の謎解きのはずなのに、「吉原」というレジャーランドに入り込んだかのよう。
今度は謎解きをメインに読み返してみたい。
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とある花魁のお話を、いろんな関係者のインタビューが積み重なって真実にたどり着く。おもしろいお話の作り方でした。いや、そういう展開なの?!という内容と、最後、そういうことだったのか!と納得のできる終わりにすっとした気分になりました。
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ほぉぉぉぉ
すごいな〜、プロの作家さんっていうのはここまでスゴイモノナンダ・・・
って作家さんの凄さというか、一級品の作家さんの凄さを再認識しました!
直木賞作品という事で、初めて松井さんの作品を読んだのですが、細かい時代考証と綿密に考えられた文章構成・・・。
どれを取っても一級品・・・。
ここ数年の芥川賞は全く期待できないのですが、直木賞は期待できるのかもしれません。
個人的な話ですが、俺は時代を関係なくこういう花街の話って言うのが好きです。そんな色眼鏡を除いてもやはりおもしろい作品です。