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前評判が良く、読んでみましたが、評判どおり読み応えがあり一気読みしました。
毎日面白おかしく取り上げられる事件にもこんなように裏のドラマがあり、短いコメントで済ませられるものではないのでしょう。
誰もが善人にも悪人にもなり得、多分両方を持っているのかもしれません。
ラストに、祐一の深い愛を感じました・・・が悲しい・・・
すぐ映画化かドラマ化されそうですね。
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うーむ。
すごい読みやすくて面白かった。
でもなんかコレだけ?って感じだった、もっといろんな仕掛けが隠されてると期待しすぎた。
愛の物語だったとは。そう思えば納得だけど。08.06読了。
10.09再読。
妻夫木くんと深津ちゃんに置き換えて読み直し。
映画はまだ見てないけど見たくなった。前より「愛」を感じることが出来た。
ミステリではなくこれは愛の物語だな~。
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「悪人」なんて本当はいない。だれでもちょっとづつ心の中に「悪」はあるけど。祐一とばあちゃん、佳乃の両親。「悪」度が少ないのに、こんなことになってしまう。
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悪人
長崎に住む土木作業員の祐一。夫に逃げられた母にフェリー降り場で
置いてきぼりになり、祖父母に育てられた。病気の祖父の通院の為に
車を買ってもらった。出会い系にはまる。
福岡の風俗の女にはまり、弁当持参で通う。一緒に住むアパートを
借りたとたんに逃げられる。病院で偶然再会。
久留米出身で保険勧誘員の佳乃。博多の遼に住む。
出会い系にはまり、寝た男から金をとっていた。ホテルまでのタクシー代も請求。本命の大学生増尾には相手にされず。まわりには頻繁に
会っていると偽る。
佐賀の三崎峠で佳乃が死体となって発見。前の晩に一緒だった友人
から増尾が疑われる。
父の佳男(ロカビリーバンドをしていた)は犯人がゆるせない。
増尾がつかまると犯人でないことがわかる。たまたま、佳乃と祐一が
待ち合わせた場所に現れたので、佳乃は増尾の車に乗った。
増尾は餃子くさい佳乃、元々興味なし、を三崎峠で降ろす。
降ろした時に首に手がかかり、それで死んだと勘違いして逃走していた。増尾の車をつけていた祐一。降ろされた佳乃を乗せてあげようと
声をかけた。降ろされた場面を見ていたことに逆上。
乗せようと手をかけた時にすべって指が車にはさみ骨折。
人殺しと呼ばれた。逆切れして首をしめて殺してしまった。
その後、出会い系で知り合った光代(二子の姉と暮らす)
一緒に逃走する。最後に首をしめるふりをしている所で逮捕。
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このミスか何かで絶賛されてたので。被害者佳乃の見栄張っちゃったりするところが同年代の女性として面白かった。誠実に人とお付き合いしなくてはいけないと思いました・・・080622
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福岡市と佐賀市を結ぶ国道の三瀬峠で保険外交員・佳乃の絞殺死体が発見された。容疑者として浮かび上がった男・祐一は佳乃と同じく出会い系サイトで知り合った別の女性とともに逃亡する。なぜ事件は起きたのか?悪人とはいったい誰か?
すごい本でした。
最初の方はいつもの「吉田修一節」かな、とあんまり期待しないで読んでいたんですけど、さすがダヴィンチのブックオブザイヤー。ぐいぐいとひきこまれました。自分としては星は5以上です。
佳乃を峠で無理矢理おろした男・増尾の邪悪さが気になります。吉田さんがしょっちゅう描く「切れやすい男」。今の世の中こういう人が増えているような気がします。他者の痛みを感じられず人を見下すことに終始する彼に佳乃の父親が立向かう場面は息をのみました。「・・そうやってずっと、人のこと、笑って生きていけばよか」という父のセリフは心にしみました。
祐一が引き起こした殺人は母に見捨てられたトラウマのフラッシュバックゆえ・・ここのところもよく描けています。
ただ、被害者の佳乃の乱れぶりは父親がこれだけ愛情深いのになぜ?と思いましたが。そのへんをもうちょっと書いてほしかったです。
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本当の悪人は?他人の事情も知らず、おもしろおかしくかき立てるマスコミ、それに反応する一般市民、置き去りにした母親。
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なんというか…読んでいて非常に重いテーマなんだけれど、
がっつりと読み応えがありました。新聞小説らしい作品。
私は吉田修一氏の作品は「パークライフ」と「東京湾景」
を読んでいたんですが、芥川賞を獲った「パークライフ」
よりも「東京湾景」の語り口のほうが吉田修一という作家
らしさを感じている読者なのです。
登場人物の鬱屈や孤独や情景描写などの作品の空気が、
なんとなくこの作家らしさのように感じたんです。
この「悪人」はもちろん「東京湾景」とはジャンルも
場所もテーマも違うんだけど、このこの2作品は似通う
匂いのする作品です。それは主人公が両者とも肉体労働者
であるということを差し引いても。
どうしようもない孤独や人生の焦燥を体現する場所
として、「悪人」には福岡と長崎を結ぶ国道が何度と
なく登場します。
福岡出身の私にはその情景ー地方の少し都会を離れた
うら寂しい国道の周りの空気ーがどれだけ作品にとっ
て効果的であるかわかるので、よりずしんとこの物語
は堪えました。
人のどうしようもないせつなさ、孤独や押し潰され
そうな弱さ。
本の帯に
「デビューから10年、吉田修一は作家として何と
大きく飛躍したことだろう!」
と書かれています。
一人の作家が、芥川賞の「パークライフ」の作風から、
肌触りのまったく異なる「悪人」を生み出す作家に
なるなんて、あのころの私には想像もできないうれ
しい驚きです。
何冊かに一度、出身の九州の方言の出てくる作品を
書いてほしいな…と本書を読んで私は願っています。
吉田修一という人は方言を有効に使える作家であると
信じているので。
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長崎市郊外に住む若い土木作業員が、福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃を絞殺し、その死体を遺棄した容疑で、長崎県警察に逮捕された。九州にはめずらしい積雪のあった日で、三瀬峠が閉鎖された真冬の夜のことだった。
読後しばらく、動きたくないというか、動けないというか。主人公は殺された彼女ではなく殺した犯人なのだがどうしても逆ではないかと思ってしまう。彼は彼女に殺された・・。理不尽な気持ちがぐるぐると渦巻いて殺人者を殺人者と思えない。本当に心の澄んだ人間はどこまでも無垢で正直で優しい。「悪人」というのはどこで線をひくべきなのか。
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分厚い長〜い物語だった。何度も借り直してやっと読み終わる。
何が、誰が悪人なのか考えさせられる本でしたね。
主人公の本当の気持ちには誰も気づかず終わってしまったのは可哀想なきがするが。。
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実によくできています。本当の悪人は誰か、深く考えさせられる内容です。だがしかし、新聞連載という体裁のせいか不必要な細部描写が冗長です。また、それを冗長と思わせないという配慮なのか、伏線も不必要に多い。三分の二程度にダイエットすればちょうどよかったのにと思います。
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罪と罰を読んだときと、同様の格調も、感じるし、
リアルな下世話ばなし 具体的には 出会い系サイト に、堕ちる サマ。
でも、特筆すべきは、文 の 読みやすさ。
分厚感じる本だが、二日で、読んだ。読書を楽しんだ。
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面白かった。殺人事件はおこるけど、ミステリーとはちょっと違う。それにしても、犯人のような人も犯人ぽかった人も、現実社会には普通にいる。これが悪人かと問われると悩んでしまうが。親たちの世代の行動が泣ける。
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新聞連載小説が文庫化されたものだそうで。 サスペンスものです。 次の展開が絶えず気になってあっという間に読んでしまった本。 出会い系サイトがらみの事件の話なので、若干生々しくリアルなお話だったのも引き付けられた要因かもしれません。 時間に余裕があって手持ち無沙汰な人にはうってつけの1冊です。
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するすると読める本。人間の嫌な部分が驚くほどうまく書かれているなと思う。
直感的に祐一は悪くない、と思ってしまうけど、考えると実際、誰が悪人なのか判断できなくなる。
少なくとも私が嫌悪感を持ったのは石橋佳乃と増尾圭吾で、この二人は、いらいらするくらい頭の悪い女と男だと感じました。
人間としてあかん、この人たち。