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紙の本
生きていくヒント
2007/05/31 04:46
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:クル - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、大塚選手ファンにとってはたまらない一冊になったと思います。この本は普段言い訳などしない大塚選手が真っ直ぐに自分の感情に向かい、なおかつ過去を振り返る重大な発言をした本でした。しかし、野球ファンでもない私がこの本を読んで感動したのは、単なる野球の話だけではなく、自己に謙虚に生きてきたならばおのずと「これから生き続けていくためのヒント」が見つかるよ、と大塚選手に諭されたような気分になったからでした。
淡々と語られているのにどの章においても大塚選手の気持ちがしっかりと伝わってきて、読んでいるうちに自然と、時には涙し(特に第二章は涙で読んでいる箇所がぼやけてしまうほど切ない話)、悔しがり、ドキドキし、そして笑顔にと、ドップリはまってしまうのです。それは彼が一つ一つの言葉をとても大切に、そして大いに悩みながら発したからだと思いますし、その気持ちは彼を助け導き愛し支えてきた家族や友人へ、そしてファンたちへの心からの感謝のメッセージとしてしっかり伝わってきたからだと感じました。
実際のところ私は大塚選手のファンではありませんでしたが、彼の人柄が余すことなく溢れていたので、とても身近に感じることが出来、私にとってもたまらない1冊となりました。とてもお奨め!
最後に大塚選手の人柄や信念といった精神的な部分もさることながら、彼が五感で体感する細部の表現までも、ともてきっちり丁寧に表現されていたのは、構成作家の大塚選手への尊敬、共鳴、感動、理解度の深さなんだと感心しました。
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