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秩序のあるカオス。
哲学者フランシス・ベーコンではありません。画家のほうのフランシス・ベーコンです。
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たしか、昔上野でオリジナルを観た。
「この人なんて皮肉屋さんなんだろう」と、その批評精神にたじろぎ、強烈なテクニックに唖然としたっけ。
本を開いて、ああ怖いと閉じてしまった。
絵画が絵画であることの意味、絵画しかできない表現・・。
座右の画集だ。
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自分のすきな人や物をほどいていくと
とにかく何度も何度もぶち当たってしまう。
逃げられないなあ と観念したのは
割と最近のことです。
わたしの中ではとりあえず
恐怖感 のイメージが、猛烈。
遠近のとち狂った空間の中で肉の塊がとろけている様は
人の頭の中で流動性を持って漂うイメージを
キャンバスの上へ極限まで新鮮に取り出しているように感じます。
リンチが敬愛する画家だというのも納得。
この本は解説がやたらに哲学的でした。
和訳が死ぬほど読みにくいけど、面白かったです。
ベーコンがゲイだったのは意外。
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酩酊しながら見るフランシス・ベーコン。
フランシス・ベーコンは見る者を許さず、存在論的な痛みを与える。ベーコンの絵画に許されようなどと思ってはいけない。決して許さない。そして、その許されなさに身を浸らせられることによる甘美さを得るのがベーコンの作品に触れるということだ。
繰り返す。フランシス・ベーコンは許さない。