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東京第1銀行羽田支店副支店長の蓮沼。
社内の自分・取引先への理不尽な扱いに対して反旗を翻す。
巨大な権力に立ち向かい、最終的に乗り越えていく様は、
著者の代表作「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」の原点のような内容。
「こうなって欲しい」という読者の期待を裏切ることはなく、
読む側はいつ好機に転じるのか?を楽しみにページをめくる・・・
読後に誰もが気持ちよくなれる良作。
池井戸作品初心者にもお勧め。
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やっぱし池井戸潤作品はおもしろい。銀行に勤続経験のある作者が書くリアルな銀行内部のはなしなんですが、銀行という社会の中でおきる理不尽、差別など「銀行の常識は世間の非常識」という言葉か思い出されるなか必死に仕事に取り組みなお評価されず、家族ともうまくいかない主人公が銀行の暗部を解き明かしていき最後にはなんとも言えない爽快感がある話です。一流大学を卒業後、メガバンクに就職し結婚し子供もできて仕事に邁進して同期のなかでもそれなりの出世、銀行員としてキャリアを積んできた主人公の銀行内部での人事、役員の無知による政策、家族との微妙な不和、やりきれない思いを抱えながらそれでも仕事を必死にやっていきそれでもなお駄目。銀行という村社会での事情を主人公の気持ちと合わせすごくうまく書いています。物語が進むにつれて銀行内部でおきる事件がしんこうしていき読後にはなんとも言えない爽快感があります。
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池井戸作品にしては主人公のプライベートが崩壊してる。今まで品行方正(?)なタイプが多かったから、新種。
絶対絶命から逆転ホームランになる様は痛快。
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-2014/09/01
「損得じゃない。これは魂の問題だ。」半沢直樹シリーズの原点。終末のスケール感の大きさに感動。
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池井戸さんらしく、銀行をテーマにした銀行ミステリー。
例によってハッピーエンドがわかっているので、少し安心して読み進めることができた。
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内容(「BOOK」データベースより)
都市銀行の中でも「負け組」といわれる東京第一銀行の副支店長・蓮沼鶏二は、締め付けを図る本部と、不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。一方、かつての頭取はバブル期の放漫経営の責任をもとらず会長として院政を敷き、なおも私腹を肥やそうとしている。リストラされた行員が意趣返しに罠を仕掛けるが、蓮沼はその攻防から大がかりな不正の匂いをかぎつけ、ついに反旗を翻す。日本型金融システムの崩壊を背景に、サラリーマン社会の構造的欠陥を浮き彫りにする長編ミステリー。
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銀行を舞台に広げられるミステリー風味の組織との戦い。
テンポが早く、とても楽しめるが、ときおり場面展開が分かりにくいことも。上司と部下にはさまれ、主人公の気持ちに共感。
偶然の重なりが出来すぎて、ちょっぴり残念。
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メガバンクの権力闘争とM資金。
蓮沼副支店長が本部と顧客の狭間で苦悶する。
金融危機における銀行の実態をリアルに描写。
ラストは男の浪漫やね!
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不良債権処理ってこういう風に進んだんだろうな~っと思いながら、中小企業や零細企業へ貸し渋り、貸し剥がしを行って、、、
しかも、バブルの原因を作った、ずるくお金を稼ごうといるやからが、ノウノウとエバっている。
元々は、有能な部下が辞めたことから始まり、
上司が主人公 蓮沼への敵対心から嫌がらせの上に責任を取らされるはめに。
えーーー、と思いながら、逆転ありえるのか????
っと。
もう一つのストーリが裏に隠れており、頭取が裏金をマネーロンダリングしているという事実。どうやって汚れたお金を綺麗にするのかも想定が着いた。
それと噛み合って、頭取の対抗勢力と繋がり、!!!!
最後は爽快~!
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著者得意の銀行を舞台としたエンターテイメント。M資金をめぐる導入部から、どのように発展するのかと、読み進めたが、期待を裏切らない面白さ。
最後は主人公のまっとうさが勝つおなじみの結末となり、大いに溜飲を下げた。
どの作品も予定調和といわれようが、池井戸潤はやはりお勧め。
作中の主人公の独白にも、働く人は誰でも一度は頭をよぎったことがあるのではないか。すなわち「すべての仕事を投げ捨て、失踪するのは無責任極まりないと思うが・・・逃げ出せたらどれだけいいだろう。どれだけ楽だろう。・・・その気持ちにさらに油を注ぐのは、そんな殺伐とした気持ちで働いているということを誰も理解してくれないという事実だ。・・・俺はいったい何のために働いているんだ。」
池井戸潤の小説が、働く人の応援歌といわれるゆえんではないか。
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下町ロケットについで本作家2作目の読了。
必ず正義が勝つパターンか。終盤の展開が早く、簡潔すぎる感あり。
そこが非常に残念。主人公と仲間の生きざま、現代社会におけるさまざまなジレンマなどなど、どんな世界にもあることとはいえ、実にリアリティ。
ラストは映画かドラマの最終回のようで、勝手に頭の中で映像化。
別の作品をまた読むこと必須か。
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今回の主人公は副支店長で力はないし、不倫しているしで冴えないオヤジだが、不撓不屈の意志だけは持っていた。元部下と共に不誠実な銀行を正そうと頑張るが...。最後はパワーゲームに油あげを掠われた?いや特捜部が動いているからいいのか。ちょっと中途半端な作品。
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大学卒業後、東京第一銀行に入行し、現場で融資担当を長らく勤めてきた主人公で副支店長の蓮沼。順調な行員生活を送っていたが、ある融資の貸し剥がし、更にその融資先の社長の自殺など様々なことがあり、銀行への失望、これまで家族のためにと頑張っていたのだが、そんな自分に対する家族の対応に、自分の存在意義を見出せなくなる。そして銀行を長らく牛耳ってきた久遠会長を糾弾すべく奔走する。
作品の冒頭出てくるM資金詐欺と、元行員の塔山と東京海洋開発の企み、蓮沼のやろうとしていることがどこで結びつくのかわからなかったが、ラストにそれが分かり、すっきりした。
銀行員としてではなく、人間として生きている蓮沼の生き方がすごいなあと思う。
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2000年代初頭辺り、或いは最近でも大きな枠組みや流れは変わっていないかもしれない、「永い期間で培われたモノをグチャグチャにしてしまっている」ような事態、その渦中で「俺の人生?」という想いを抱く人々…何か迫るモノが在る…
本作には“卑怯者”が憎々しいまでにリアルに描かれているが…或いはそういう“卑怯者”が必要以上に幅を利かせているのが“現実”なのかもしれない…
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最後には正義は勝つと分かりつつも、どういう勝ち方をするかが楽しめた。
銀行の世界はみんなこうなのか⁈