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紙の本
読んでいて疲労する現実感
2013/03/03 21:03
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編は元銀行員の池井戸潤が著したもので、タイトルからも分かるとおり、銀行員が主人公のストーリーである。元銀行員で小説家は近年増えているようだ。古くは山田智彦、最近では江波戸哲夫、江上剛などがいる。
本編の主人公は銀行といっても支店勤務の副支店長である。しかも融資課長も兼ねているのできわめて多忙である。どのように多忙かは銀行に勤務したことのある人以外はよく理解できないであろう。それがこの小説を読めば丁寧に解説し、描写している。
その彼が勤務する銀行の会長がくわせものであった。私腹を肥やすエゴイストである。この嵐に巻き込まれて奮闘する様がリアルである。預金者としてはこんなことがあってたまるかと激怒したくなるケースではある。
銀行を描く小説の場合では、本店勤務のエリート行員が主人公の場合が多い。銀行と企業の関係を描いたり、企業への出向者の活躍を描くものもある。本編では支店勤務の福祉店長で、しかも融資課長を兼ねているので直接融資先の中小企業の経営にタッチせざるを得ないわけである。
そこで融資先の苦しい経営状態やその現況を斟酌しない銀行側の論理での融資や回収などの非情さが描かれている。銀行は銀行で経営があるので、必ずしも融資先の事情を汲み取ることもできないわけである。本編では会長の私的事情による回収などが出てくるので、読者は皆融資先企業の味方になるであろう。
本編での悪役は人事部と支店長である。支店長は徹頭徹尾困難から逃げまくるタイプであるが、このタイプでは実際には支店長は務まらないであろう。しかし、人事部はこの支店長を信用して読者の怒りに火をつけるという筋立てである。
最終的にどうなるかは読んでのお楽しみであるが、読者の怒りを鎮めるか、理不尽な結末を迎えるかは池井戸の腕次第である。この騒動の原因が会長の私的理由でなければ、もっと現実味のある小説となったのではないか。あるいはこういう理由は銀行内部では案外多いのかもしれない。
電子書籍
さすが、池井戸潤
2015/10/27 10:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:横浜の変わり者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで、彼の作品をたくさん読んできたが、この作品も例にもれず、キレのいいストーリーの展開、予想もしない展開など、彼独特の文章力によって、できのいい作品に仕上がっている。
紙の本
ドラマの半沢直樹で
2016/02/29 09:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よいふろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマ半沢直樹で初めて池井戸さんをしりました。他にも読みたくなって、購入。さらっと読めるし、ここからまた金融とかに興味を持つ人が増えたらなと思います。
紙の本
中年のおっさん
2015/03/17 17:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:坦々麺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
序章を読み始めて池井戸作品としては珍しい滑り出しと感じた。主人公の蓮沼鶏二が銀行組織や上司の不正や陰謀と戦えたのは一人の女の存在だったのではないかと思う。家族を守るために戦う姿は他の池井戸作品にもあるが、疲れ果てた身体を奮い立たせる魂のよりどころだったのだろうと思う。魂を注ぎ込めるものがある中年のおっさんはいいもんだ。
電子書籍
いい
2020/01/29 20:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:頭良くなりたい高校生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
わたしは、池井戸潤さんの作品がすきなので、読んでみました。お試し版なので短いですが、よかったです!!
電子書籍
続きが楽しみ
2019/12/22 07:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぼうさんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
人気作家、池井戸潤らしい魅力的な作品です。「お試し特別版」ですし、始まりはとても静かな印象がありますが、今後の展開に対する「わくわく感」が徐々に高まってきます。スカッと爽快な読後感を期待しつつ、続きを読むのを楽しみにしています。