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そのものズバリのタイトルで、おもわず手にとった。
子どもに「詩ってなに?」ときかれたら、この本をすすめよう。
ただし、「詩ってなんだろう、というといかけにこたえたひとは、せかいじゅうにまだひとりもいない。」
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詩とは
書くものではなく、
書かずにはいられないもの。
選び抜かれた
必要最低限の言葉で
表現するもの。
ときとして
あふれだし ほとばしるもの。
読むものではなく、
感じるもの。
なくてもいいけど、
なくてはならないもの。
詩って
そんなもののような気がします。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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強い風が
屋根を吹き飛ばしちゃった
その晩私は星を数えたの
(Aree La-ongthong(タイ))(p.72)
水たまり
空の全てを
中に閉じ
(Luca Astesana(イタリア))(p.72)
なんでもないことも、おもしろい。なんでもないことも、詩になる。でも、なんでもないことをみつけるには、ちゅういぶかいこころが、いる。(p.115)
じっさいにはないものでも、ひとはこころのなかでいろいろにおもいえがくことができる。それができるのは、ことばがあるから。詩のなかでは、どんなくうそうをしてもいい。くうそうはうそとはちがう。(p.142)
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琉球大学附属図書館OPAC
http://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA81845515
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中2国語光村 単元末
わらべうたからはじまって、さまざまな「詩」ごとに
谷川俊太郎さんのひとことが付いている、贅沢な本!
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詩
詩とは、めぐりめぐるもの。
音でも、意味でも、イメージでも、
心に宿る温度でも。
作り手も、受け取る人も、
味わい方は、人それぞれ。
みんなのもので、あなたのもの。
出会った後と前とでは、
世界が少し変わるもの。
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解説の華恵さん曰く「淡い色のタートルネックのおじさん?」こと、日本を代表する詩人、谷川俊太郎さんが、『詩ってなんだろう』と、問うてくるよう。
古今東西の「詩」を紹介しながら、谷川さんが「自分なりのおおざっぱな詩の見取り図」を展開してくれる。
身構えなくて大丈夫。
なにしろ最初に、
「いない いない ばあ」
から紹介されるのだから。
え、これも詩?と思うでしょ。
ルナールの『蛇』という詩、なんて、
「長すぎる」
だけ。え、これもなの?
ページをめくるごとに「詩」の世界がどんどん拓けていく。
ああ、閉じ込めていたのは、この道筋しかないと思い込んでいたのは、自分だったんだ、と気づく。
谷川さんに手を引かれて、詩の世界の扉を次々と開く。
優しい谷川さんは、子供でも読めるように、「詩」以外の文字はひらがなで話す。とてもとてもたいせつなことを話す。
子供のやわらかな心にはどう届くんだろう。
私のだいぶ固くなってひびわれた心にも優しく、厳しく届く。
ここで短い詩をふたつ。
『きました』 阪田寛夫
あさが きました
きました
きました
「きました」は うれしい
おじいちゃんが きました
うれしい
うれしい
「うれしい」が きました
『土』 三好達治
蟻が
蝶の羽をひいて行く
ああ
ヨットのやうだ
しじんは、詩をかいておかねをかせぐけれど、
おかねのために詩をかくのではない。
かきたいから、かかずにいられないから、詩をかくんだ。詩をかきたいきもち、詩をよみたいきもちは、こころのいちばんふかいところから、わいてくる。p166,167
もうちょっと。
『詩を書く理由』 永瀬清子
植物の中を水が通るように―――。
つまり植物の表面において水は乾くから、
植物は根から水を汲むポンプだから
だから私の中を詩が通る。
かわく作用がなければ水は通らない。
そしてそれは私の心の小さな手押ハンドルなのだ。
地球の水を汲む手押ハンドルなのだ。
たしかに、乾いたものは潤さないと、いつか干からびてしまう。詩を読みたくなるのはそんなときだ。
『詩 又又又』 堀口大学
一人の心に灯をともす
別の一人に欠伸をさせる
…詩が苦手な人も、もちろん、詩ってなんだろう、と考えてる人にもどうぞ。当時高校生?の華恵さんの解説が正直。
「小さい頃は、言いたいことを全部言って、隠し事なんか何もなかったのに、今は違います。隠しておきたいことが多すぎる。かっこつけていることもある。何が自分の本当の気持ちかさえも、わからなくなることがある。詩や俳句で正直に書く、って、どれくらい正直になればいいのでしょうか……って質問はおかしいな。すみません。」p189,190 華恵さんの解説より
いやいや、全然おかしくないですよ。
どれくらい正直になるかって、むつかしいですよね。
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わらべうたから始まる詩の世界。そうだ、言葉は初めは口伝だったのだ。耳で楽しもうよと叱責を受けた感じがしました。
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(15年ぐらい前に別のところに書いたレビューの転載)
詩がわからないと思っている人、学校などで詩がきらいになっちゃった人に「そんなこむずかしいものじゃないんだよ」と詩人自らが腕まくりして、詩の世界をみせてくれます。
ハードカバーで出たのをもっているのですが、また買ってしまいました。
わらべうたから始まって、なぞなぞも、はやくち言葉も、俳句も短歌も、翻訳も方言も、詩の世界はひろく深い。でも敷居はそんなに高いものじゃない。こころがひろがる、からだがよろこぶ、いきるちからをあたえてくれる言葉であること。
「詩とは何か」へのこれは谷川俊太郎という一詩人の答えにすぎないけれども、別の詩人や研究者には別の答えもあるかもしれないけれども、これはまちがいなく、誠実ですぐれた答えだと思う。
文庫版へのあとがきと、華恵さんによる解説がつきました。その二本を読むだけでも、(580+税)の価値はあったと思います。
大勢の人が気軽にこの文庫版を手に取ってくれるといいなあ、と私も思います。
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「・詩は文字が生まれる前からあった。声に出して耳で聞いて、からだ全体で詩を楽しもう。
・ふだんのくらしのなかの歌や言葉遊びが詩のすそ野。すそ野から詩に入っていきたい。
・聞いてくれる相手、読んでくれる相手があって初めて詩は詩になる。
・好きな詩を見つけよう。自分の心の中を見つめることも詩につながる。」
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「詩」ってなんだろう。
詩人 谷川俊太郎さんが 『詩』について、率直に 思ったことを 語ってくれています。
『詩』に ふれたくなる。
ふとした瞬間に 『詩』が思い浮かんでくる その『瞬間』が 好き。人生の瞬間に、思い浮かんでくる詩が いくつかあると、世界に彩りが増す気がして。『詩』って、色みたい。色と色が重なると色彩が変化しますよね?そんな感じで、頭のなかに いろんな詩が入ってると、いろんな世界が広がっていく感じがするんですよね。
小説も好きですが、どうしても長文のため、文章まるごと記憶するのは難しい。詩は小説より短いため、分節ごと、や、一文だけ、とか、頭に残りやすいんですよね。俳句や短歌も、そう。
ふとした瞬間に思い出す『詩』は、懐かしい友に会えたような、自分にとって、そんな存在です。本書を読んで、そんなことを思いました。