紙の本
究極の引き籠り
2017/12/14 11:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神的な堕落としかるべき環境の欠如と生きた生活からの離脱と見栄っ張りな敵意という不愉快感を時代背景と著者の筆力で満載した暗黒小説の傑作。
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2回読んだけど、あらすじはわかったが、
趣旨がどうもつかめない作品。
学校の授業によると倫理的観点に凄い作品らしい。
うーむ。要再読。
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ドストエフスキーという作家の作品を読んでみたい。でも、どれもヴォリュームがありすぎてちょっと・・・。という僕が偶然選んだのがこの本でした。
日ごろから感じていた思いを、ロジックに解き明かしてくれるような気がして、当然、ダークサイドにももっていかれましたが、僕は少し救われた面もあります。僕だけじゃないんだ・・・ってね。
特に、この世で生きやすい人間は、馬鹿な・・・というくだりが良かった。
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第一部は非常に抽象的で、読んでてなんのこっちゃって思いつつ、ずーっとこんな調子なのかなぁと不安に感じてたけど。
第二部は面白くて一気に読み終えた。
この主人公、自意識過剰で猜疑心が強くて、嫉妬深くて気も弱いのにプライドだけは人一倍高いという、まるで私みたいじゃないか。笑
読んでて何度も心がチクリ。
心理描写がリアルで、主人公に同調すらしたよ。
「現在、何もかもが個々の単位に分かれてしまい、あらゆる者が自分の巣に閉じ籠り、他者から遠ざかって隠れ、一個の単位として全体から孤立している」
「地下室の住人」は現代の人々の方が昔より遥かに多いのかもしれない。
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ドストエフスキーの作品の一つ。とにかく暗い。全体のほぼすべてが主人公の暗い妄想で占められています。けど、ちょくちょく自分とダブるところを感じてしまうのがうまいな〜と感じます。
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何回読んでも「これは俺のことだ」と、多少なりとも自意識過剰なタイプなら思ってしまう。
えぐってえぐり出す名作。
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借本。
著者の本はこれが初めて。
文字の大きさと行間に惹かれて、初ドストエフスキー。
中盤から引き込まれたものの、文字の大きさと行間が開きすぎて読みづらい。
一人称の「俺」にも違和感。
江川卓訳を先に読むべきだった…
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主人公の言動に対して「ひでえなオイw」などとツッコミを入れつつ、楽しく読めた。
自分の中にもこの主人公に共鳴する何かがあるのかも知れないな。
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太宰の「人間失格」の解説にこの本のことがチラッと載っていたので気になって買いました。
なんていうか…その…、翻訳が駄目でした。
頭に入ってこない。
もともとドストエフスキーの文章がこういう文体なのかどうかは分かりませんが。
アレ?日本語ってこんなに伝わらない言語だったけ?って感じ。
洋書の当たり外れには振り回されっぱなし。だからなかなか触手が伸びない。
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臆病なくせに自尊心だけはいっちょ前。 人と会えば揚げ足を取って、最後の最後まで人を試す。 でも、どんなに落ちこぼれた者でも、否、落ちこぼれた者だからこそ葛藤がある。 でもそれは堂々巡りで「地下室」から抜け出すことはない。 そんなおはなし。
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■目的
古典を読む。 ドストエフスキー2作目。
■見たもの・感じたもの(テーマ)
理性と本能、この二面性の葛藤。 実存主義。
品行方正で道理をわきまえた、人類を愛する賢人などというのはありえない。破壊や混乱をも好む本能という性質の上に人間は成り立っている。決してあらゆる体系や理論(理性・合理主義)だけではない。我々の本質は理性と本能の間で葛藤を続けるのが自然であり、自分の自由な欲求による自発的行動に支配されていること、これが「生きる」ということである。
■感想
第一部は、主人公の卑屈な思想をこれでもかと吐露する形なのですけど、これは世間に対する皮肉だと読みました。一見、自虐的に見せかけた皮肉。いいですよねぇ、私も使う手です(笑)
ただ、これが延々と第二部まで続くとさすがに飽きてきますね。人間って、この主人公のような本能を備えているものですから、分かってるって、もうお腹いっぱいだから(笑)という気分になります。キレイ事で自分を正当化している人には嫌悪感があるだろうし、自覚のある人にとっては飽きてくる、そんな気がしました。第二部は、趣を変えて物語形式で語られてはいるのですけど、しつこい印象を受けました。
ちなみに、地下室にこもる、引きこもり、ということについて一言。
今でこそ引きこもりというのは珍しくもありませんが、この時代だとショッキングだったのではないでしょうか。かなり異様な人物、異端児という印象付けに成功していただろうと思います。
この設定は個人的には、本能は自分の奥深くに秘められるべきものである、という著者の意図に感じました。
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繊細でプライドが高く、自我が極端に肥大した僕(俺)のつぶやき。友人、小使い、道で肩がぶつかった将校など周囲のあらゆる人間と衝突し忌み嫌われる。
人間は、理性の生き物ではなく、自己のためだけに生きる本能の生き物と論じていることからすると、この僕(俺)だけが特殊なのではなく、人間の本質は全員、自我が肥大している状況であると断じているシュールな作品である。
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理性はしょせん、理性にすぎないわけで、人間の理性的側面にだけ答えるものだ。そこへ行くと欲求は全生活。
世界史に関しては何でも言える。最も調子っぱずれな想像力が思いついたことでも、構わないというわけだ。ただひとつだけ言えないことがあるとすれば。それが道理にかなっているということだ。
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▼東浩紀が『クオンタム・ファミリーズ』で出していたので。
▼読了。やばいなあ、大した筋じゃないのに素晴らしい。面白い。ドストエフスキーやるな。
▼最初は、狂人を目の当たりにするようで目が痛かったんだけど、読んでるうちに、あまりの滑稽さに笑えてきた。もっと読みたいーと思っているうちに終わってしまった。
▼今の私小説って、ドストエフスキーに敵わないんだってことに気づいた。あー……もっと考えないと。(10/1/19 読了)
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プライドが高くて、理想主義で、臆病で、素直じゃなくて、寂しがり屋、、、
まるで自分の様でした。
終始駄目人間の独白です。しかしそれはそれで面白いです。