10年ぶりの最新刊を楽しもう!
2007/07/03 00:46
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yostos - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回は見開きに「聖なる悪と純なる悪の俗なる戦い」という言葉どおり、「正義」を振りかざす悪と純粋な悪とどちらがより悪かという神林氏らしい観念的なコンセプトの上に描かれているストーリーだ。いままでの「敵は海賊」シリーズでもこういったテーマを描いたものもあったが、今回はこのシリーズらしいドタバタが目立って少ないので違和感を覚えるファンも多いだろう。もっとも、これは観念や理念での戦いであって、海賊課のあり方がそんなものとは究極に位置する即物的な存在であるから、これは必然なのかもしれない。ヨウメイも言っている、「海賊課の連中は観念で遊ぼうとしない。ゲームに参加しようとしないのだから、遊びにならない」と。
正直、モーチャイの観念を社会活動として具現化するプランナーとしてのカリスマ性、そういうものに染まりやすいサティ刑事、リジーの正体、メドゥーサスのあり方など、うまく生きていない設定があるように思う。もう少しこれらを折り込んだプロットで話を広げてもよかったのではないかと思う。今後のシリーズでこれらが生きてきそうな気もするが。
最近の許せない犯罪、腐敗、怠慢などとそれらを袋だたきにしている報道メディアや世論などの世情と合わせて考えると、いろいろ意味深にとらえたくなる。
が、まぁ、そんなのは読んだ後にゆっくり考えて、まずは10年ぶりの本書を楽しみましょう。
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10年ぶりの新刊で、興奮しまくり。ラテルとラジェンドラと、ついでにアプロの掛け合い漫才に安心な作品。
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短めなせいか、事件はいつもよりあっさり解決。これまでだと、いろんなキャラクタがてんでに理屈をこね、しゃべり、行動して話を動かしていくことが多かったけど、今回は、原動力になっているのは、ほぼ新キャラ リジー・レジナ 1 人だけ。神林作品では、人それぞれ見ている世界は違う、分かり合うにはすごいエネルギーがいる、という認識が了解になっていたように思うけど、この作品では、似た者同士は通じあうものがある、ということに価値が置かれているように感じた。何か新境地にでも達したのでしょうか。
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ひっさびざ(10年振りらしい)の『敵は海賊』シリーズ。すぐ読んではもったいないんで、味わって読みました。そして何度も読み返し中(未だ新しい発見アリ…それにしても匈冥の女運をラテルに分けてやりたい…)。大好きです。
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うーん小粒だ。残念。今回のゲストキャラも、警部以外はいまいち合わないし。神林長平作品は日頃高く買っているがゆえにこのレベルでは満足できないのです。“敵は海賊”シリーズは、各々独立したパラレルワールドらしいので、次回はもちっとすかっとした展開を望みます。てか、続編は更に10年後なのか・・・?
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前作から10年ぶりの新作だそうで、迷わず買いました。もう10年たったのか…。
冒頭の、匋冥とゲストキャラ・モーチャイとのめくるめく言葉の応酬(笑)、そして結局は匋冥がその話合いを根本からぶち壊して去っていくという幕開けにしびれました。これぞ「敵は海賊」ワールドだわ(泣)。
でも、やっぱり匋冥はかっこいい。
ビシッと1本、筋が通っているのです。
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おぉ、表紙が表示されている!!
敵は海賊シリーズの最新刊です。次は、いつ出るんだろうか? っていうか、次はあるの??
表紙は相変わらずアプロですv
ラブリーだよ、アプロ。
あまのさんのアプロが、やっぱ一番好きだけど、このアプロも好きだなあ。このいやらしい眼(笑)と、かわいいピンクの鼻が好き。
でも、今回。アプロは「昼飯〜」としか言っていない気がするのは、気のせいじゃあないと思う(笑)。
あんまりアプロは活躍していません。というか、海賊課はあんまり目立ってない気がする…。まあ、相変わらずドタバタしてはったけど。
個人的には、アプロ希望(笑)。
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六巻目から十年たってからの発売、ということもあってか、今までのような、キャラ同士の掛け合いに今一精彩さを欠いたような気がする。
やはりブランクがあった分、エンジンがかかりにくかったのかな?と思うような、ちょっと不完全燃焼なアプロが非常に残念で、☆四つに。
でもそれを全て蹴散らして、やっぱりアプロ登場はとても嬉しい。
相変わらずの掛け合いは、精彩さを欠きつつもとても面白く、けらけらと笑ってしまった。八巻目では、もっと強烈なアプロを楽しみにしている。
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久しぶりなんて言葉が、軽く言いすぎな位新作が出ていなかった、神林長平の“的は海賊”シリーズの新刊です!
好きなんですよね〜、この本
キャラクターたちは魅力的で、話は純粋なSFで・・・すげ〜ギャップw
まぁ、内容はハッキリ言って昔ほどの面白さは少ないですが、そこそこは面白いです
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大好きな「敵は海賊シリーズ」の最新刊。
ラテルチームの出番が少なくて残念。かけあい漫才も少なめ。
でもさらっと素敵なセリフがあるのは変わってない。
「みんな、痛みを持って生きているが、他人のそれは、だれにとっても他人事だ。それは、事実だ。恨み言ではなくて、わたしはそう思う。」
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帯の煽りに偽りあり?
今回、海賊課は本編からは蚊帳の外の印象でした。
出張っていると言うよりも、一般人やその他の刑事から見た海賊課が語られているという感じでしょうか。
リジーが主役を張れるくらいのいい女だったこともあって、
読後の第一印象は匋冥とリジーの恋物語(ちょっと違いますが;)でした。
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“「海賊」がこの世からいなくなれば「海賊課」の存在する意義もなくなる”
自然保護団体のカリスマ的リーダー、ゲラン・モーチャイの前に現れた神話的海賊:ヨウメイ・ツザッキィ。奴の本当の狙いは・・・。時期を同じくして、「見えない何か」の手にかかって、次々と海賊達が殺されていく。
3人組(ラテル、アプロ、ラジェンドラ)に「セレスタン」を加えた海賊課の捜査チームは、犯人を捕まえられるのか?
相変わらず面白かったです。
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にゃんこ好きのおいらが大好きな敵は海賊シリーズ。
にゃんこ型宇宙生物・アプロの活躍が少なくて寂しい~!!
そんなこんなで話の粗筋が飛びました(マテ)。
ただ、テーマとしてはテロ社会にある現実の中、示唆に富んだものでしたよ。
時代劇みたいに「悪即断」とは行かないので~頭には良い刺激になります。
笑って読めるのにね~。
流石は神林氏だ。
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これが出た時には、久々の「敵は海賊」シリーズが出た!と喜びました。
海賊課コンビ達が出てくるのは嬉しかったけれど、ちょっと物足りなかったのが残念です。
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シリーズ第7作目。全体として読みやすくまとまっているが、初期よりテンションが下がった気がする。
海賊が残虐に殺される事件が続出。ラテルたち海賊課チームも捜査に加わるがそこにはヨウメイの影が…
久しぶりに読んだが、海賊課は相変わらずで面白い。
しかし今回はタイタン市警とリジーに比重を置いているせいで、ラテルやアプロの活躍があまりなく残念。
モーチャイがヨウメイの逆鱗に触れたツボは何だったのか、今ひとつわからなかった。