紙の本
妖精は繁栄しました
2007/05/31 13:17
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:放浪紳士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ガガガ文庫という新たなるレーベルから生まれた一冊。
作者である「田中ロミオ」氏はCROSS†CHANNELという
一部のユーザーの間で絶大なる人気を誇るアダルトゲームの
シナリオライターだ。
登場人物は主人公とおじいさん、そして妖精がメイン。
物語のキモでもある妖精たちは皆、陽気で呑気な子ばかり。
時折入る挿絵のタッチは優しく繊細であり、見る人をほんわかさせてくれる。
文章自体は一人称の視点で勧められる、かの有名な『涼宮ハルヒ』シリーズと似たタイプだ。
(尤も、内容の方向性は全然違うが)
可愛らしい女の子の視点というのが中々にも面白い。
そういえば、今までこういった視点のモノはあまり見なかったかもしれない。
私の読書量が少ないだけかもしれないが。
あとがきも面白く、出版社が『小学館』であることを——良い意味で——忘れさせてくれる。
田中ロミオ氏は必読であり、氏を御存じない方でも一読の価値はあり。
若輩者の身でありながら恐縮ではあるが、私が自信を持って勧める作品である。
是非読んでみては如何だろう?
紙の本
ボケボケ
2007/06/13 14:45
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
こういう意味もなくくだらない作品は大好きです
とにかく最後まで展開が読めない
主人公の人見知りの少女が妖精さん達に対して、おっかなびっくり近付きながらあっさり馴染んでしまうのが面白かった
ボケにつっこまずボケ返してうやむやにしてしまう、とぼけた会話がたまりません
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田中ロミオ節全開な、ひょうひょうとしたヒロインと新しい人類の妖精さん達のお話。伏線貼ったままも結構あると思うので、続きが気になるところ。
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人類の文明が滅んで久しい時代。
人類は減少の一途をたどり、まさに衰退していきます。
そんな人類に成り代わり、新しいピラミッドの頂点に君臨するのはなんとちいさな妖精さんたち。妖精さんは小さいけど集まれば相当な技術と知力を持つ、魔法めいて不思議な種族。
だけどその能力を「娯楽の為」によってしか発揮しない、とっても平和で謎の多い種族なのです。
このお話は、そんな妖精さんと人間とが仲良く共生するための、
調停者なるお仕事に就いた主人公と妖精さんたちの心温まるゆるゆるストーリなのです。
ウインドウズ用ノベルゲームで人気のシナリオライター田中ロミオの小説デビュー作!?
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面白かった。流石。
読み始めたら一気に最後まで読んでしまった。一人称視点の語り口調、なのに独り善がりにならず主人公の少女(名前が出てきません。そのことに今気付いた。驚愕)の個性も消さず、かと言って最近流行りの電波系に走りもせず、すんなり入り込めるのに普通ではない、世界観もややこしそうなのに難しくない、説明の字の文も読み飛ばさなくてもストレスがない。
物語として可愛いのにどこかシュール、ファンタジー特有のファジーさは残っているものの中で理論体系は崩れていない。
素晴らしいと思いました。
何より好きです。可愛くて面白くて、薄い本なのに読み応えがありました。
読んで楽しい本。
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お馬鹿なキャラと不思議な妖精さんの話
いくらでもひっくり返えられそうな展開の進行のさせかたは流石です。
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牧歌的な作品。作者はあとがきで「当初の予定では、児童文学っぽいタッチで描かれる、短編連作形式の、やろうと思えば金太郎飴的ストーリーで何巻でも書けてしまう、張り巡らされた伏線とか緻密な構成とか魅力溢れる登場人物とか冴えわたる推理とか一切必要ない、実にリラックスしたノベルとなり」と書いているけど、実際その通りの内容だと思う。いい意味でも悪い意味でも。
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わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は“妖精さん”のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の“調停官”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。
田中ロミオ、新境地に挑む作家デビュー作。
おもしろいんだけど、時々よくわからなかったり。
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「にんげんさんは、にんげんさんは・・・・・・」「こう考えると良いと思います。あなたたち妖精さんは、今の人類」「そしてわたしたち人間は、昔の人類」「むかしのじんるい・・・・・・」「もう引退してます。ご隠居です。昔は小粋に戦争などもしておりましたが、今ではもうまったくおだやかなものですよ」深いようで大したことのない、脳みそをゆるんゆるんにされてしまう妖精さんと人間さんのお話。
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イチイチ選択する語彙にセンスが有り過ぎるし、その組み合わせも悶絶する位面白い。ただかといって話が面白いかと言うとそうでもないのは単に好みの違いという気もする。
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ロミオ!
ロミオと言うだけで買ってしまったけど後悔してません。面白いです。ほのぼのしてて、妖精さんまで出てくる始末ですよ全く。今までのロミオとは違った印象を受けましたね〜
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ロミオ節がーというけれど、ロミオ節ってこんなでしたっけ。純粋に害意がなく面白いロミオさんでした。これは大学なんとかで読むべき本に選ばれてしまうかもしれんね。
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タイトルからは、なんとういうか、「ハード」な話を想像してたのですが、実際は「ソフト」な話でした。
そして、結構おもしろかったです。
最初は「文章とかテンポとか説明とかなんだかかったるいな」と思ってたのですが、進むにつれて主人公の都合の良い性格が出てきたり、おもしろい妖精さんが現れたり、進化についての話が出てきたりして、中盤から波に乗って読めました。
進化についての話が出てきたのにはビックリ。
腔腸動物・海綿動物・環形動物、といった単語をラノベで見かけることになるとは思わなかった……。
あ、あと妖精さんと私の掛け合いの言葉がやたらおもしろいです。
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ほーりーしっと(=世界の仕組みや妖精さんの秘密に心ときめかせながら、主人公とおじいさんや主人公と妖精さんとのキャッキャウフフを楽しみながら、物語の要素の作りや妖精さんの行動からいろいろ深読みしながら、世界や妖精さんや主人公やテーマや作者のことを楽しみつつ知ることができる超良作)。
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人間がゆっくりと衰退し、変わりに妖精が人類として、地球の中心的存在となっている世界が物語の舞台。主人公は学舎(人類最後の教育機関)を卒業し、妖精を監視してトラブルを防ぐ調停官として働くことになった女の子です。妖精さんは、身長が10センチくらいで、三頭身、高い知能と、無邪気な性格をしていて、お菓子が大好きで、自由気ままに生きています。そんな妖精と主人公とのやりとりを中心とした話です。妖精さんの不思議なキャラが魅力的な作品です。(2008.3.20)