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紙の本
作詞家の喜多條忠さん、オススメの一冊!
2010/03/12 11:11
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
週末のお楽しみはBS2で放送している「週刊ブックレビュー」だ。
毎回三人の書評ゲストが登場して、いろんなジャンルの本を紹介される。私はここでピンときは番組放送中にすぐ図書館でネット検索して、すぐさま予約する。
この予約のタイミングが重要で、あとから予約なんて思っていると、あれよあれよと予約数が増えている場合もあるからだ。
書評ゲストの皆さん、実に魅力的な方が多くて見入ってしまうこともしばしばで、本当にこのゲストさんはこの本が好きなのだなぁ~と思う瞬間も多々あって、これがまた実に嬉しくなる瞬間でもある。
で、最近の書評ゲストに、作詞家の喜多條忠さんが登場された。
そして私は彼が紹介する三冊とも、これはぜひ読みたい!と思って、すぐさま予約した。こんなことは珍しい、三冊とも読みたくなるなんて!
これは喜多條忠さんの書評トークに参ってしまった…というべきかもしれない。彼がオススメなら、読んでみたいと思ってしまった。
その三冊のうちの一冊が、表紙の写真に目が釘付けになる「ウミウシ」の本。サブタイトルには不思議ないきもの、とありました。
「ウミウシは巻貝の仲間です。ただし、そのほとんどの種が貝殻をもたない、いわば『裸の巻貝』です」
こんないきものがいたのですね~。
もうびっくり、です。
この本の著者・今本淳さんもこれまた実に魅力的なかたで、ウミウシ好きが高じて、住まいを奄美大島に移し、ウミウシの本まで出してしまった…という。ウミウシ撮影メイキングも興味深く読みました。
ウミウシは日本に1200種類もいるのだそうですよ。
そして奄美大島ではわざわざダイビングしなくても身近な海岸で見ることができるのだそうです。
ウミウシ、大きさも種類もいろいろですが、体長は7ミリとか10ミリとか大きくても35ミリとか…。海にすむ小さな小さな存在なのですね。それにしてもこの美しさは、言葉では言い表せませんねぇ。
同じ地球に、ウミウシも、こんなに美しくたしかに存在しているのだなぁ~って思うと、なんだか不思議な気持ちになってきます。
一冊、まるごとウミウシのめくるめく世界!
ウミウシはまるで海の小さな宝石のよう、自然の偉大さを感じずにはいられませんでした。
紙の本
写真を眺めていると楽しくなる
2010/08/07 20:08
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鮮やかな原色の色合い、人間のデザイナーでは及びもつかない色の組み合わせと模様、形。感心しながら写真を眺めていると楽しくなる。何となく心の緊張が緩んでくる。
ウミウシは世界中の海に棲息分布しているが、この本は奄美大島のウミウシ101種の写真集である。
分類上は殻の退化した貝の仲間であるが、色も形も派手で目立つ。ナマコくらいの大きさかとかってに思っていたが、体長は3〜50ミリと小さい。世界中では30センチくらいのものまでいるそうだ。浅い海の海底に住んでいて、動きだって遅いそうだし、攻撃も防御もどちらの手段もなさそうなのに、こんなに多くの種類がよく生き残ってきたものだ。もっとも、餌の毒を蓄積していたり、肉食のものもいるらしいが。
色や形が珍しく、浅い海にいて動きが鈍く観察し易いということで、ダイバーに人気の海洋生物だそうだ。著者もウミウシに魅せられた海洋写真家?である。ウミウシを観察する著者の楽しさや喜びが伝わってくるような写真集である。続巻も2010年7月に発行される。