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理科系の授業をお返し申し上げてしまった頭には少々難解でしたが、ひたすら図を写して各器官の名称を暗記するばかりだった学生時代にこの本に出会っていたら、もう少し生物好きになっていたかも…と思います。
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本のタイトルにあるように、本書は生物学のおさらいのための本である。最近の高校生物ではこんな事まで教えているのかとビックリする。私などは高校の時に生物学を習った記憶がない。習ったのかも知れないが全く覚えがない。どうやら本書前書きに従うなら、私たちの学生時代は物理偏重であったらしい。
この本はおさらい生物学という名前通り生物学について生命の誕生から細胞の成り立ち、最近の遺伝子工学の話まで一通りさらえているので、反対にある程度生物学について勉強していないと個々のトピックスが少々理解しにくいのかも知れない。しかしながら一通りのトピックスを流す事で生物学にて知っておくべき事がハッキリするのかも知れない。
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読書録「寄生虫博士のおさらい生物学」4
著者 藤田紘一郎
出版 講談社
p91より引用
“ 海に暮らすクジラやイルカの祖先が、か
つては陸上に棲む哺乳類であったのと同じよ
うに、水草もかつては陸上で花開いた植物
だった。すなわち、いったん海から上陸して
陸の上で多様な進化をとげた植物の一部が、
再び水中生活に舞い戻ったのだ。”
目次から抜粋引用
“いろいろな生物とその誕生
ミトコンドリアと生命の進化
すべての物質は葉緑体が作った
生殖することが生きること
遺伝子の本体DNAとゲノム”
寄生虫学者である著者による、新しい知識
や学説を取り入れた、面白く読める教科書を
目指した一冊。同社過去刊行作文庫版。
生物の定義についてから免疫機能について
まで、親しみやすい文章で書かれています。
上記の引用は、水草について書かれた項で
の一節。
一旦居場所を移しても、馴染めずに元の場所
に戻る。人でもありがちなことが、植物の生
態でも行われたというのが、生きることの大
本はどんな生物でも変わらないのかもしれな
いなと、思わされます。
著者の個人的エピソードや、古典と生物名
を絡めた話などを交えて、面白く書かれてい
ます。ただ、やはり自分の興味が薄い部分に
ついては、それ程食指が動かないものなのか
も知れません。
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