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最後の特攻隊の話はいくつかありますが、この作品はピンと来なかった…
他の文豪と著者との文章力を比べる気はないけれど、どうも微妙。切り口は面白いけれど作者自身の視点がどうも定まらないので落ちつかナイなぁ。と、勝手な意見。ちなみに読み易い。半日で読破。
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著者の祖父が特攻隊員であったことを知って調べてみた。という本。辛口ながら、だから何?という感想を持ってしまった。
自分の親類ならばこそ興味を持つのだろう。しかし、読者はそこまでの思い入れはできない。できない人に対して自分と同じような積極性を求めて、面白いでしょう、すごいでしょうと言われているような気持ちになった。
しかしこれは他山の石として、私が文章を書くときに気をつけなくてはいけないことだと気付かせてくれた。
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著者様よく調べたなぁ…と、行動力がすごいです。貴重な話を知る世代の人がどんどん減っていく中、日本中を歩き回り、最後にはアメリカの方まで向いてしまう。ほんとにすごい。現代の「若者」と60年以上前の「若者」、戦争に関しての温度差、諸々今まで読んできた戦争物とまた一風違い、読み易く新鮮な感じでした。
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25歳。
私の親族に、最後の特攻隊員がいる。
終戦を知らせる玉音放送の後に
出撃した特攻隊員。
なぜ、終戦後に出撃したのか?
25歳の著者、
吉田紗知さんが軌跡を追います。
ほとんどゼロの状態から
動き始めた彼女が調べていくのは
小説やお話を読んでいるようでした。
もちろん、
彼女の調べている最中の雰囲気や感情も描かれているので
事実を彼女というフィルター越しに
読んでいるのでそう思うのかもしれません。
彼女が調べているのは本当のこと。
戦時中、終戦後は何もかも慌ただしく混沌としていた。
すごく細い糸を手繰り寄せていくような。
特攻って。
考え方も、記憶の残し方も、感情も、
当たり前だけど、
みんな人それぞれ違って。
この表紙に写ってる隊員の方々の笑顔。
私よりも年下で幼いのに、
凛とした姿。
それだけで、この本を読めてよかったと思う。
散る桜、残る桜も散る桜。
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血縁者に8月15日(玉音放送の5時間後)夕刻に、特攻隊員として出撃した隊員(大木)がいた著者。
大木の足跡をたどりたくて、大木のことを知る人、同じ特攻で出撃しながらも奇跡的に生還した人などを訪ねる。
それまで、戦争・特攻などに関して何の知識もない著者が、当時のことを勉強しながら、少しずつ過去を明らかにしていく。
戦争のことをほとんど知らなかった若い女性の目線で描かれているから、今まで読んだ戦争物と比べてもとても読みやすかった。
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昭和54年生まれ、吉田紗知さんの「8月15日の特攻隊員」(2007.7)を読みました。著者の血縁者、大木正夫さん(最後の特攻隊、宇垣特攻のひとり)の生きた証を残そうと旧軍のみならず自衛隊も含め、大変な聞き取り調査、訪問の旅をされています。読後感は「特攻というものの切なさ」、そして玉音放送を聞いた後で「なぜ」、「どこに特攻するのか」、「なぜ宇垣海軍中将は若い部下を沢山道連れにしたのか」(自分だけで自決しなかったのか)という思いでした。やむにやまれず戦わざるをえなかった先輩諸氏に感謝しつつ・・・。