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明治、大正時代の作家、詩人など有名人の妻の物語
現代よりずっと制限があったであろう時代に、いろんな人生が垣間見れる
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主に文豪の妻を取り上げている。もしくは森瑤子のように自身が作家、とか。
昔の人妻ってすごいと思った。
結婚と同じ回数離婚していたり、結婚している間はほぼ子供を産んでいたり、
そうでなければ若いツバメがいたり、とにかく多種多様。
私も見習わなくては。
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十人十色ならぬ、十妻十色。
鬼嫁から大和撫子まで数多な女性が多種登場。
○「なぜ銀座マダムの周囲に人が集まるのか」
答えは、人の話をきくことができるから、なのです。
そんなことはだれだってできるといえばそれまでですが、
他人の話をきくほど難しいことはない。
げんに、いまの人妻で、
夫の話を聞こうとする人が何人いるでしょうか。(P.208)
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今月号の『ダ・ヴィンチ』(2007年12月号)で、ミュージシャンの二階堂和美さんが、この本を「気になる一冊」として紹介しているのを見て、これはぜひに読みたいと思い、すぐ図書館に予約しました。
そのときには貸出中でもなく予約者もいなかったのですぐ借りることができたんですが、いざ借りに行ってみると、なんと次の予約者がいるからちゃんと期日までに返してね(=延長はできませんよ)ということだった。同じ時期にこの本を予約するなんて、その予約者は『ダ・ヴィンチ』読者に違いない。
さて、この本、とにかく表紙がかわゆい。表表紙だけでなく、背と裏表紙にもこのお嫁さんがいまして、裏表紙のお嫁さんはちょっとコワかったりもします。でもそこが笑えるんですねぇ。まさに人妻となったお嫁さんの図、です。
内容は、帯の言葉を借りると、「漱石、鴎外、鏡花、芥川、安吾の妻、そして白秋の三人の妻、さらには与謝野晶子、平塚らいてう、林芙美子から幸田文、武田百合子まで、明治大正昭和を彩る人妻53人が勢揃い」というもの。
まさしくこの通り。雑誌「ダカーポ」に連載されていた「人妻歳時記」という記事をまとめたものです。
このページ数にこの人数が押し込められていることからもおわかりでしょうが、一人につき4ページ(見開き2ページ)ずつ、かなり短くまとめられています。だからすぐ読めちゃう。でもそこに詰まっているものは濃密で、もうお腹いっぱいです。すごい人妻たちであふれています。
いやもう、おもしろかったです。女であることが誇りに思えてきます。ここに書かれている人妻たちがあまりにも頼もしくて。著名人の、知らなかったエピソードが次々と出てきて、めまぐるしいくらい。思わず「へぇ〜!」と口にしてしまうこともしばしば。性の乱れは、今の時代よりすごかったんじゃないかと思いますね。
自分の抱いていたイメージががらりと変わった文学者もたくさんいます。いろんな意味で、勉強になりましたわ。
そのうちどっかの出版社で文庫化しないかなー。わたし自身人妻として、これは手元に置いておきたいです。
追記。「いい夫婦の日(11月22日)」にこの本を読み終えたのがなんとなくうれしい。
読了日:2007年11月22日(木)
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名高い文豪の妻をひとりひとりとりあげた「人妻」集。
読みながら絶えず出たのは、
笑いでもなく、涙でもなく、『苦笑』。
1番強烈だったのは『岡本かの子』。
すごすぎる。。
それにしても、
女はたくましい。男はだらしない。。笑
さてさて、私はどんな人妻になるのだろうか。
なれないかもしれないけれど。笑
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知ってるひとも知らないひともいて、結構面白かったです。日本史の教科書に出てくるような人も奥さん絡みで見るとまた違った感じ。
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明治から昭和にかけて、芸術家や文豪の妻を中心に様々な「人妻」の人生についてのエッセイ。人生は波乱万丈、人妻も十人十色に咲き乱れております!
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明治から戦前ぐらいまでの、主に女性作家や作家の奥さんの行状記。
みんなしたたかだったんですなあ。
アイデンティティ論で切っても、メディア論で切ってもいいけど、
なんか作者の嵐山光三郎がノリノリで、楽しんで書いているというか、
べつに押さえた文面なんだけど、何とも言えない人妻愛がにじみ出ている感じがして、
そこが爽やかな読書感。
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明治・大正・昭和の人妻史。
文豪を支えた妻のお話が多いですが、男を渡り歩いた魔性の人妻のお話もあります。
この時代ではさぞやセンセーショナルやったやろうなぁ。。。
添えられているイラストでも雰囲気は掴めるけど、写真を載せてほしかったな~。。
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男性目線が強めで挑発風なのは、取り上げている女性達に対して力負けしないようになのかな、と。
この挑発風ゆえ、短くまとめられた文章の中でも、人妻たち一人一人の生命力が存分に伝わってくるように感じました。おすすめ。
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明治大正の人妻たちの奔放列伝。離婚を繰り返したり、子供をたくさん生んだり、やたら死んだり、今って世の中大分変わったんだなあ、としみじみしました。
一個一個が濃すぎるエピソードで、恐らくひとりでそれぞれひと小説になっているくらいの話を、これくらいの量でぽんぽん紹介する形式は、変に人妻たちの情念なんかに同調せずに済むので良いです。
この本で物足りなかったらそれぞれの細かい話を調べてみたら、連続ドラマができるかも。
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漱石、鏡花、芥川といった文豪の妻、与謝野晶子、平塚らいてうまで、古今東西の人妻53名を紹介。
時に貞淑に、時にしなやかに、時に奔放にと姿を変える女たちに女ながら惚れ惚れした。最初は自分の意見も言い出せないような物静かな女性が、夫の裏切りや死別などをきっかけに生き抜くために強さを身に付け、立ち上がる姿は見ていて清々しい。紹介されているような波乱万丈な人生は避けたいところだけれど、その潔い生きざまに何故か羨ましさすら感じた。
嵐山さんのユーモア満載な表現で終始飽きさせません。
にっぽんの女は逞しい。人妻万歳。
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とにかく面白くて、一気読み。嵐山光三郎氏は私が好きだった雑誌「太陽」の編集をしていたということもあり、気になる人だ。講演も聞いたことがある。アシベとかの音楽の舞台のあるカフェようなところの話になって、そこの楽屋で人気歌手が、ファンの女の子に、うんぬんという「実話もの」のような話があって、とても面白いのだが、それだけひょっとして、サービスではないかと思った。だから、ここに出て来る大作家、歌人、革命家の奥さんたちの話にも、嵐山氏のサービス精神による脚色があるのではないかと、思ってしまうほど面白い。藤村は若き学生の時、好きだったのだが、大久保に出て来て、栄養失調で、3人の娘を死なせ、奥さんまでま目を悪して、死なせている。それでも文化勲章か、と思っていたら、二番目の奥さんには、手玉に取られていた。そうでなくては、な、と
ちょっと思ってしまった。平凡にしか生きられないひがみかな。
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ファーマータナカの本棚「人妻魂」。
読書の秋の到来だ。
文豪の文豪たる所以は(人)妻にあり!?
純文学の真髄に到達したいとする崇高な欲求に、人妻の研究は避けて通れないと見た。
帯には目眩(くるめ)く単語が並ぶ…。
「人妻→嫉妬→官能→不倫→離婚→再婚→流浪→淫乱→堕落→覚醒→心中→自立→遊蕩→熟成→昼寝。
人妻はやっぱりステキです。
漱石、鷗外、鏡花、芥川、安吾の妻、そして白秋の三人の妻、さらには与謝野晶子、平塚らいてう、林芙美子から幸田文、武田百合子まで、明治大正昭和を彩る人妻の波瀾万丈の人生。」
悪妻を持つオヤジは少し気が楽になり、悪妻本人が読めば「このままでいいのだ」と自信がつく(つかんでよろしい)という効用もある。