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紙の本
元旦まで待てない
2009/12/27 05:52
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
♪もういくつ寝ると
(ソレ、ソレッ)
お正月
(ハー、ソレカラドウシタ)
お正月には
蛸食べて ごまめ回して遊びましょ
(ごまめを回してどうするんだ、という非難の声にもめげず)
早く 食べたい お正月
(ハイ、ハイ)
という童謡を歌ったことはないかと思いますが、(私も初めて歌いました)
東海林さだおの「丸かじり」シリーズには正月料理が付き物なのです。
なぜかというと、そもそもが週刊誌での連載をまとめたのが「丸かじり」シリーズで、その目安としては概ね1年分の連載なわけで、そうなるとどうしても正月の食べ物が欠かせないわけです。
今回の『コロッケの丸かじり』でも、正月の定番、お雑煮のことが書かれています(「お雑煮の悲運」)。
東海林さん、かるた。(しまった、かたる、でした。どうも、正月気分にはまっている)
「お雑煮は寂しがっているのです」
それは独楽った。(ちがった、困った、でした)
なぜかというと、「自分は不遇だ、そう考えている」そうで、「一年のうち一度だけ、つまり元旦だけ、晴れの舞台に登場したあとお呼びがかからない」からだそうです。
本当にそうなのか。
この雑煮発言には虚偽疑惑はないか。
検事側証人として出廷する運びになりました。
「あなたは元旦に雑煮を食べますか」と、検事。
「もちろん、日本人ですから」と、証人A。
「二日はどうですか」
「もちろん、食べますよ。もういいや、というのにお正月は雑煮だといわれて食べますよ」
「三日はどうか」
「もちろん、食べますよ。そろそろラーメン食べたいのですが、まだまだお正月ということで雑煮を食べさせられます」
と、おもむろに検事は裁判長に向き直り、「証人Aの申すのが日本人の食生活であるならば、雑煮が元旦だけのものというのは虚偽であり、当事者雑煮は島流し、またその嘘の事実を全国に広めた東海林なるものに百たたきの刑を求刑するものであります」と、張りきるにちがいない。
そこで、弁護士の登場です。
できたら、美人弁護士でお願いします。
「ところで、証人Aさん。あなたは元旦には雑煮以外に何を食べますか」
「それはもちろん、おせち料理を」
「お酒は?」
「何を言っているのですか、お正月ですよ。お酒を飲まずして日本人といえますか」
「いくつの時から?」
「十五・・う・・」
「十五と聞こえましたが」
と、おもむろに弁護士は裁判長に向き直り、「裁判長、証人Aには未成年飲酒の事実が発覚いたしました。よって、証人Aを一年間雑煮ばかりを食べる刑に処するのが相当と考えます」
証人Aはこれにより、毎日まいにち雑煮を食べることになったのだが、そうすると証人Aは毎日お正月気分でいいなと思うのは大間違いで、ラーメン食べたい、コロッケ食べたい、と悲惨な日々をおくったそうです。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。
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