紙の本
勇気はあるか
2009/01/15 22:20
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯人に告ぐ 雫井脩介(しずくいしゅうすけ) 双葉社
前回読んだ「オリンピックの身代金」奥田英朗著同様、警察内部の縄張り争いから誘拐事件がスタートしている。警察組織というところは、こんなにも手柄を自分のものにしようと対立するものだろうか。疑問が残る。
誘拐されるのは5歳男児、桜川健治君。ディスカウントショップを経営するお金持ちのお孫さんとなっている。
主役は、神奈川県警の巻島史彦刑事46歳妻子と孫ありという設定です。理解しやすい文章です。以前読んで胸にしみた作品「クローズド・ノート」の作者でもあります。
読み終える頃に感じたことは次のとおりです。この物語は刑事モノではなく、人間同士の気持ちの争いを描いた作品であった。事件とは離れたところで、人間同士の欲望とか、プライドとか、メンツとか、異性に対する興味とか、利害関係のごちゃごちゃを描き出しています。ですから誘拐犯人の心理描写はほとんど見受けられません。
ずいぶん思い切った記述で、マスコミとか警察の動きを説明しています。読者は両者に好意を抱くことはないでしょう。300ページに「勇気」に関するセリフがある。これは、先日読んだ「モダンタイムス」伊坂幸太郎著の中で「勇気はあるか」と多用されている。勇気とは両者ともに、見てみぬふりをする勇気があるか、見ざる、言わざる、聞かざるの行為をする勇気があるかという問いになる。知らん顔をするのにも勇気がいるのである。
ラストシーンはないほうがよかった。現実の人間はそんなにやさしくはない。
電子書籍
息詰まる心理戦
2020/01/14 12:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
メディアを巧みに利用する犯人と、翻弄されていく捜査本部との駆け引きがスリリングです。ありがちな劇場型犯罪からの、思わぬ急展開にも驚かされます。
紙の本
設定はおもしろい。
2018/06/16 18:48
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投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロローグにあたる最初の話には引き込まれました。
特に、会見場のシーンは家族の背景もありなかなか良かった。
それからのテレビ出演は、現実的には無いので、どういった方向になるのかはまだ不明。
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面白い!のひとことです。
事件そのものはそう凝った話ではないのですが、人間描写がうまい!
そして映画化ということで、主役の豊川悦司のイメージに限りなく近く、視覚的に詠むことができました。
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面白かったです。最初からぐいぐい引きつけて読ませてくれました。
巻島刑事がかっこいい!! 颯爽としたヒーロー的かっこよさではないけれど、廻りのバッシングに惑わされず、自分の捜査を貫いていく姿がかっこよかったです。
犯人の存在感が若干薄かったのが残念?あまり、対犯人!という感じがしなかったです。最後まで犯人は出さないにしても、もう少し犯人に存在感が欲しかった。そしたら、もうすこし臨場感があったかも。
あと、巻島刑事の他に、植草という上司(でも若造)の視点も入ってくるのだけど、巻島視点→植草視点の流れが若干スムーズじゃなかったかな・・・と、私は感じました
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文庫は豊川表紙だったのでイメージ先行してしまいましたが、許容範囲でした。個人的には映像化されたものが表紙になるのは好きではありません。表紙がかっこよすぎると困ったことになってしまうよね? 絶対俳優さんなんだから男前だとかべっぴんさんが来るに決まってるんだから、読む人の想像力が働かなくなっちゃう。おいておいて、文章は非常に読みやすいです。ちょっと読みやすすぎてまんがチックですけど許容範囲。最近の文庫は文字もでかいし1冊2時間かからない程度で読めます。話の展開はほぼ見えているけれども、ラストだけそうくるかーとちょっと予想外だったのでそこは評価に+。この内容で文庫2冊に分ける必要はないだろうと思いましたが、話は面白かったのでよしとしよう。映像のほうは見ておりません。下巻の感想はわざわざ分けることもないかと思ったので削除しましたー。
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おもしろいですねー。テンポ良く読める警察小説。主人公が格好良すぎですが、キャリア組の上司とのせめぎ合いやテレビ局同士の戦いなども描かれていておもしろかったですね。2007/09/30読了
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最近どの本読んでもトヨエツで「映画化」と書いてある気がしてなりません。でもこのトヨエツは結構いいかも。劇場型公開捜査の話ですが超能力とかFBIはいません。犯人像も実はかなり薄くて、主人公のキャラと心理で押し切った感じですが中盤の攻防はそれで結構おもしろい。
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ストーリー展開はテンポよし。ハラハラドキドキさせまくり。
事件は様々な事情・思惑が交錯し、非常に複雑なものとなってます。その複雑に絡まり合った糸がほどけ始めると・・・ワクワクドキドキ。瞠目ものの事実が明らかになっていくのです。毎回あっと驚かされます。そして、最後には少し涙が・・・(;o;_;)o
とにかく、最高ですっ!!
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刑事ものは久々ですが、今まで読んだ中でも最高級。
序盤での事件でも物凄い緊迫感で一気に読んでしまいます。
人間関係や警察の手法等色んな場面で息を呑みます。
上巻から飽きる場面なく読めました。
下巻が楽しみです。
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待ちに待った文庫落ちです。
火の粉が予想以上に良かったので、期待大でした。
クローズドノートがきっかけで読む人が多いんかな。
エリカ様のおかげで注目されてるのはいいことなんですかね。
こういう注目のされ方はちょっと複雑な感じですね。
ただ、トヨエツの巻島はイメージにぴったりです。
若干、導入部分が長めなのがしんどかったです。
途中から一気にテンポが良くなり、引き込まれます。
記者会見の場面はすごく面白かったです。
巻島の人間らしい一面が見れてよかったです。
あとは津田さんと被害者家族のやりとりがよかったです。
あんな刑事さんがいたらいいなと思います。
いずみの息子の一平くんがいなくなった時はビックリしましたけど。
ところどころに伏線が張られているのが面白いです。
ただ、上巻はまだまだ布石だけといった感じでした。
下巻で一気にストーリーが展開していくんかな。
警察とマスコミだけでなく、それに犯人を加えた三角関係がうまく書かれてます。早く下巻を読んでしまいたいです。。
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子供が誘拐される話は嫌いだったが(「リミット」とか…)うっかり読みはじめてしまって、しっかりハマった。主人公の魅力でぐいっと引き寄せられる。トヨエツで映画化されるのね…すげえ観たいぞ。
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公開(劇場型)捜査ならではの駆け引きが、犯人だけではなく上司との間などでもあり、いやはや面白かった。2007/10/16
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面白い!登場人物一人ひとりにも独特の魅力があって、話も臨場感たっぷりに進むので、まるで映像を見ているかのように頭の中でストーリーが展開していきます。
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もうすぐ映画が封切りになりますね。
ネタバレになるので詳しくは書きませんがおもしろかったですよ。
映画化にはぴったりの作品ですね、ついついトヨエツさんをイメージして読んでしまいました。
雫井 脩介さん、初めての作品でしたがテンポがよくて読みやすかったです、違う作品も読んでみたくなりました。