紙の本
メディアの”陥穽”
2008/01/18 14:04
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hisao - この投稿者のレビュー一覧を見る
“劇場型犯罪”“劇場型政治”
恥ずかしながら私も“劇場型経営”を主張しています。
“劇場型捜査”も当然有ってしかるべきと思います。
ただ“劇場型”と言う限り、語りかけるべき“お客様”は誰か?
TVと言う公共媒体を使っての演出が語りかけるのは一般大衆の筈ですが
主人公ヤングマン刑事のターゲットは勿論目に見えぬ犯人・誘拐魔のみ。
公開捜査が狙いではありません、傲慢にして臆病な顔を出さない犯人に向けた直接的な陥穽です。
主人公はいかに恰好よくてTV映えしようとも、シャイで孤高なサムライです。
決してメディア向きの男ではありません。
しかしこの不具合が小説として思わぬ面白さを引き出します。
自らの過去に生真面目な“落とし前”を付けようとする主人公。
利用しようとしたメディアから、大衆から逆に追いつめられて行く主人公。
うまく行かなければ牙をむく組織の長。
メディアの”陥穽”は主人公自身にも用意されていたのです。
その畳みかける筆力はミステリーと言うよりも心理小説として、
とても面白く読めました。
電子書籍
今夜は震えて眠れ!
2016/02/13 22:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
一気読みしました、素直に面白い。扱っている題材は重いものですが、劇場型捜査というTVを使っての捜査という設定や警察内部、マスコミ、被害者家族など癖のある人物が多数登場し、それをうまくまとめてエンターテイメントにしている。当初これだけ盛り沢山な話の為、主人公巻島の掘り下げ方が浅くなるのではと不安でしたが、時折、津田という部下に見せる心情の吐露やラストシーンで見せた彼の態度や台詞に過去の事件の影や責任を背負って生きてきた人間の苦しみ、悲しみが表現されていて感情移入しまくり。
また犯人は別にして警察内部にも敵がいるというのは燃える設定。しかも嫌なやつほど盛り上がる。とにかく最初から最後までほとんど中弛みなしで話が疾走するので読むのをやめられません。年末に読むものがないのなら是非!かなりのお勧めです。映画化もされているらしく豊川悦司主演なのでこれも観たいですね。
最後のTV出演時の巻島が犯人に言い放つ「今夜は震えて眠れ」が圧巻でカッコイイ!
紙の本
本屋大賞を見て、読みました。
2014/10/13 01:01
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投稿者:shingo - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋大賞を見て、読みました。
長編ですが、展開にメリハリがあり、飽きないと思います。劇場型捜査をリアルに描いていて、楽しかったです。
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面白い!のひとことです。
事件そのものはそう凝った話ではないのですが、人間描写がうまい!
そして映画化ということで、主役の豊川悦司のイメージに限りなく近く、視覚的に詠むことができました。
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面白かったです。最初からぐいぐい引きつけて読ませてくれました。
巻島刑事がかっこいい!! 颯爽としたヒーロー的かっこよさではないけれど、廻りのバッシングに惑わされず、自分の捜査を貫いていく姿がかっこよかったです。
犯人の存在感が若干薄かったのが残念?あまり、対犯人!という感じがしなかったです。最後まで犯人は出さないにしても、もう少し犯人に存在感が欲しかった。そしたら、もうすこし臨場感があったかも。
あと、巻島刑事の他に、植草という上司(でも若造)の視点も入ってくるのだけど、巻島視点→植草視点の流れが若干スムーズじゃなかったかな・・・と、私は感じました
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文庫は豊川表紙だったのでイメージ先行してしまいましたが、許容範囲でした。個人的には映像化されたものが表紙になるのは好きではありません。表紙がかっこよすぎると困ったことになってしまうよね? 絶対俳優さんなんだから男前だとかべっぴんさんが来るに決まってるんだから、読む人の想像力が働かなくなっちゃう。おいておいて、文章は非常に読みやすいです。ちょっと読みやすすぎてまんがチックですけど許容範囲。最近の文庫は文字もでかいし1冊2時間かからない程度で読めます。話の展開はほぼ見えているけれども、ラストだけそうくるかーとちょっと予想外だったのでそこは評価に+。この内容で文庫2冊に分ける必要はないだろうと思いましたが、話は面白かったのでよしとしよう。映像のほうは見ておりません。下巻の感想はわざわざ分けることもないかと思ったので削除しましたー。
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おもしろいですねー。テンポ良く読める警察小説。主人公が格好良すぎですが、キャリア組の上司とのせめぎ合いやテレビ局同士の戦いなども描かれていておもしろかったですね。2007/09/30読了
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最近どの本読んでもトヨエツで「映画化」と書いてある気がしてなりません。でもこのトヨエツは結構いいかも。劇場型公開捜査の話ですが超能力とかFBIはいません。犯人像も実はかなり薄くて、主人公のキャラと心理で押し切った感じですが中盤の攻防はそれで結構おもしろい。
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ストーリー展開はテンポよし。ハラハラドキドキさせまくり。
事件は様々な事情・思惑が交錯し、非常に複雑なものとなってます。その複雑に絡まり合った糸がほどけ始めると・・・ワクワクドキドキ。瞠目ものの事実が明らかになっていくのです。毎回あっと驚かされます。そして、最後には少し涙が・・・(;o;_;)o
とにかく、最高ですっ!!
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刑事ものは久々ですが、今まで読んだ中でも最高級。
序盤での事件でも物凄い緊迫感で一気に読んでしまいます。
人間関係や警察の手法等色んな場面で息を呑みます。
上巻から飽きる場面なく読めました。
下巻が楽しみです。
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待ちに待った文庫落ちです。
火の粉が予想以上に良かったので、期待大でした。
クローズドノートがきっかけで読む人が多いんかな。
エリカ様のおかげで注目されてるのはいいことなんですかね。
こういう注目のされ方はちょっと複雑な感じですね。
ただ、トヨエツの巻島はイメージにぴったりです。
若干、導入部分が長めなのがしんどかったです。
途中から一気にテンポが良くなり、引き込まれます。
記者会見の場面はすごく面白かったです。
巻島の人間らしい一面が見れてよかったです。
あとは津田さんと被害者家族のやりとりがよかったです。
あんな刑事さんがいたらいいなと思います。
いずみの息子の一平くんがいなくなった時はビックリしましたけど。
ところどころに伏線が張られているのが面白いです。
ただ、上巻はまだまだ布石だけといった感じでした。
下巻で一気にストーリーが展開していくんかな。
警察とマスコミだけでなく、それに犯人を加えた三角関係がうまく書かれてます。早く下巻を読んでしまいたいです。。
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子供が誘拐される話は嫌いだったが(「リミット」とか…)うっかり読みはじめてしまって、しっかりハマった。主人公の魅力でぐいっと引き寄せられる。トヨエツで映画化されるのね…すげえ観たいぞ。
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公開(劇場型)捜査ならではの駆け引きが、犯人だけではなく上司との間などでもあり、いやはや面白かった。2007/10/16
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面白い!登場人物一人ひとりにも独特の魅力があって、話も臨場感たっぷりに進むので、まるで映像を見ているかのように頭の中でストーリーが展開していきます。
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もうすぐ映画が封切りになりますね。
ネタバレになるので詳しくは書きませんがおもしろかったですよ。
映画化にはぴったりの作品ですね、ついついトヨエツさんをイメージして読んでしまいました。
雫井 脩介さん、初めての作品でしたがテンポがよくて読みやすかったです、違う作品も読んでみたくなりました。