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警官の血 上巻 みんなのレビュー

第26回日本冒険小説協会大賞 受賞作品

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みんなのレビュー63件

みんなの評価4.0

評価内訳

62 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

正直、今回の直木賞の本命だったと思っていたんです。無論、桜庭に関しては当たりましたけど、佐々木もあっていいだろうって。もし問題があるとすれば犯人が当たり前すぎること。でも読み応えあります

2008/02/14 20:26

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

個人的には、今回の直木賞候補の二番手だと思っていたんです。ま、筆頭は桜庭一樹で、これについては予想があたりました。『私の男』を読んでもいないのに、受賞予想をした、っていうのは乱暴、っちゃあ乱暴なんですが、これはなにより桜庭にある勢いを評価したものでした。

で、『警官の血』、私が何処を評価したか、です。まず、長い。読書人としては、この長さが堪らない。それと、長さを感じさせない文章。これは一概に長所とは言えませんが、読みやすいっていうのは悪くない。私はこの上下本を二日で読み終わりましたが、これが高村薫作品だったら、多分倍以上、それどころか一ヶ月はかかったと思います。

にも係わらず、重厚な印象です。これは高村にもいえますが時代の描き方が丁寧で、詳細まで書かれているわけでもないのにそれがよく伝わって来ます。あからさまに書かれてはいなくても、時代を熟知している、調べこんでいるからできることでしょう。佐々木の年齢が大きく影響していることは言うまでもありません。

それと、三代にわたる話のバランスがよくて、何部の出来がいい、ということもありません。時代と人をともに描いていく、という点では桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』も、そういう世代を越えて存在する家、というか一族の歴史を魅力的に描いていましたが、年代記の壺をおさえた作品だといえるでしょう。

ただし、弱い点がないわけではありません。まず、ユーモアがない。話の運びにゆとりがない。いえ雄大ではあります。でも、これにユーモアのセンスが少しでもあったら、もっと大きな話になったはずです。結果論になりますが、最近の桜庭の小説が持つスケールの大きさには及びません。

それと推理小説であろうとしたことの限界が感じられること。桜庭の小説は、出版社の戦略的な考えで、意図的にミステリに分類されていますが、果たしてご当人にその意識がどれだけあることか。また、彼女の話の受け手が、ミステリとして読んでいるか。少なくとも女性読者は一般小説として読んでいるし、だから楽しいんだと思います。それが強みです。

だって、『警官の血』を最後まで読んでみてください。そりゃないだろ、っていう犯人です。それだけはやめてよね、っていう最悪のものです。少なくとも、ミステリとしてルールを守っているからいい、っていうもんじゃあない。やっぱりサプライズが必要なんで、それもいい意味での驚きが求められるはず。こんな安直な解決?っていうのはサプライズではありません。

でも、面白い。何故か、それはこの小説をミステリとして読まないからです。年代記として、時代小説として読む。以前、山田風太郎が「明治時代も時代小説として扱えるときが来た」みたいなことを言ってたくさんの明治ものの傑作を書きましたが、もしかすると戦後、昭和30年代くらいまでも時代小説扱いできるんじゃないか、そんな気がします。

年代記特有の重み、それが行き着くと高村薫の『新リア王』や加賀乙彦の『岐路』などに繋がっていくし、変化をつければ桜庭の『赤朽葉』になる。私はどの話も好きですが、あえて順番をつければ、トップが『岐路』、次が『新リア王』と『赤朽葉』が並んで、『警官の血』が最後になるわけですが、高いレベルで無理矢理つけたランキング、気にせず読んでみてください。

ああ、昭和30年て、平成元年の頃ってこういう時代だったんだというのがよく分ります。

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