サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

かわいいこねこをもらってください みんなのレビュー

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー36件

みんなの評価4.5

評価内訳

36 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

こねこがかわいい

2008/05/26 16:59

26人中、26人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のはら そらこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙のこねこちゃんがかわいい。この表紙の絵は、本文中でも白黒の挿絵で登場する。
このこねこちゃんは捨て猫。主人公の女の子ちいちゃんが学校の帰り道でダンボールに捨てられているのを発見して、家に持ち帰る。でもアパート住まいのちいちゃんの家では飼えない。そこで、お母さんのお友だちがパソコンでつくってくれたのが、この表紙絵のポスターなのだ(『7日だけのローリー』(片山健作 学習研究社)も同じようにパソコンでポスターをつくっていた。そういう時代だなあ)。

ちいちゃんの家は父親がいないので、ちいちゃんはお母さんを悲しませたくなくて、お金のことでも、生活のことでも、いろいろと我慢している。今度も、こねこをどうしても飼いたいといって駄々をこねたりしないで、懸命に貰い手探しをする。そのあいだ、こねこがどんどんかわいくなり、飼いたいという気持ちもますます膨らんでいく。学校で辛いことを経験しながらもがんばるが、とうとうちいちゃんの我慢がいっぱいいっぱいになって……。
お母さんを思いやって自分をおさえているちいちゃんが、とてもけなげでかわいそうだ。

ちいちゃんの境遇と気持ちに焦点をあてれば湿っぽくなるのを、すくっているのがこねこのかわいらしさだ。こねこがちいちゃんになついていく様子は心温まる。同時に、こねこに慕われるうれしさとこねこを飼えないつらさで、ちいちゃんの気持ちはいっそう複雑になるから、さらに、ちいちゃんがかわいそうにもなる。それでも、ちいちゃんとこねことがふれあう場面では、心和まずにいられない。読むものは、ちいちちゃんと同じ複雑な思いをあじわう。こねこがかわいいから、ちいちゃんも、あんなにがんばれたのだ。
挿絵のこねこも、表情が豊かで愛くるしく、ときにはユーモラスで、読むものを楽しい気持ちにしてくれる。小さな小学生読者がちいちゃんの気持ちを実感する手助けとなるだろう。

大人読者として素敵だと思うのは、お母さんだ。生活は苦しいし、自分の子どもの望みを十分にかなえてあげられないつらさもある。どうしていいかわからず「ダメ!」と強く子どもをしかりつけてしまったり、逆に自分と子どもを哀れんだりしがちだ。だが、このお母さんは、子どもの気持ちをまず理解し、できることをしようと前向きだ。現実にはなかなかこうはできないが、理想的なお母さんの姿として、心にとめておきたい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

仔猫の愛らしさと、ちいちゃんの愛おしさに涙する

2008/08/11 10:25

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:菊理媛 - この投稿者のレビュー一覧を見る

偶然、つい最近近所で捨て猫を見つけた。
家に猫がいる関係で連れて帰ることもできず、朝晩食事を運びながら貰い手を探すという経験をしたが、この猫が懐いて甘えてくるので、可愛くて可愛くて、イザとなったら家人と喧嘩をしても…という気になっていたのだが、幸いな事に貰い手が見つかり引き取られていった。
後に残ったお皿を眺め、しばらくは寂しくて仕方なかった。身を摺り寄せてくる小さな命の愛おしさというものは、体験してみるとなんとも言えない感情であることがわかる。
低学年用の読み物とはいうものの、読んでいて感極まって涙が出てしまった。
貰い手が居なかったら死ぬしかない命を、引き取り手が居なかったら殺すという人間の傲慢さ。ちいちゃんという、小さな人間がカラスから守った仔猫の命を、いとも簡単に「保健所へ連れて行く」と言い切る大家さんの言葉に、人間の身勝手な考え方と世の無常を感じて憤慨してしまい、ちいちゃんといっしょにお母さんの言葉にたしなめられた気がした。
命の大切さを子どもに伝えることが、なぜか難しくなってしまった今の時代。バーチャルなゲームで、遊び感覚で殺りくを楽しむことより、自分より弱い命を守る誇りを知ってもらう術を大人は模索しなければならない。
「ほんとうは、うちの子にしたかったの」と泣くちいちゃんの言葉が、優しくて痛い。
それでも今の時代、動物を飼うということには、子どものお小遣いではまかない切れないものがあることや、それでも命のあるものを愛しむ大切さを教えてあげたい。
子どもの感受性を育み、時には死を身近に感じて悲しむことは、人としてとても大切な敬虔だと思う。
最後に、猫は犬のように愛想良くないと思われがちだが、この物語の仔猫のように、飼い主が帰る時間に玄関で待っていてくれるくらいの愛想は十分にあるということを明記しておきたい。
たくさんの子どもたちに読んでもらいたい本である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

命をまもるということ

2009/07/18 22:02

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

地域猫活動というものがある。

人間の生活に支障がないように、地域で野良猫を保護して、
育てていこうという活動のことだそうだ。

地域猫活動でたくさんの猫を保護してお世話していた方が急に亡くなって、
猫たちの生命の危機が迫っているという情報が入ってきた。

今回私のところに知り合いを通して入ってきた情報は、
きっと氷山の一角で、
他の地域でも同様のことが起こっているのかもしれないと思った。

野良猫を個人で保護して飼っている人の顔も何人か思い浮かんだ。

地域ぐるみか個人かに関わらず、
現状では、こういった活動は個人に負ってしまっているところが多い。

去勢・避妊手術代は、補助が出たとしても全額ではないし、
ご飯代だって医療費だって、お世話をしている個人の負担である。

そして、人間の生活に支障がないようにということを考えると
やむを得ないのだが、
猫を去勢・避妊することに悩みながら動物病院に趣く人もいる。

経済力や住居の条件、心構えや信念など、
さまざまな意味で「猫の飼える環境」を、
その個人が持っていなければ、猫の保護はできないのだ。

そして、地域活動の場合も、個人に負うているところが多いという現実は、
その保護をしていた人が急に亡くなってしまったりしたときに
その地域だけでは保護ができないという厳しい現実をつきつける。

じゃあ、自分はどうなのかというと
「猫を飼える環境」を持っていないのだ。

だから、協力をできる人のところに情報が届くことを願うしかできない。

そんなことを考えてため息をついていると、
児童書でこのテーマを描いている本があると紹介してくれた人がいた。

本屋に飛んでいくと、ちょうど1冊、
私を待ってくれている本があったのだ。

きっとこの本は、
今日読まれて、語られることを、望んでいるのだと思った。

表紙のこねこがとにかくかわいい。

中身を読んでいくと、これは、
このねこをもらってもらうために作ったポスターであることがわかる。

・なまえはまだ
 ありません。

・まだこどもです。

・ふわふわです。

・すごくすごーく
 かわいいです。

・あったかい
 ミルクがすきです。

・リボンに
 じゃれて
 あそびます。

・かわいいこえで
 「ちい」と
 なきます。

これが、このこねこの特徴だ。

このこねことちいちゃんを結びつけたのは、「名前」だった。

ちいちゃんは下校途中に林の中でダンボールを見つけた。

カラスが3羽止まっていて、こわいなぁと思っていると、
ダンボールの中から「ちい・・・ちい・・・」という声が聞こえた。

ちいちゃんは、自分が呼ばれていると思って、立ち止まったのだ。

ちいちゃんは、カラスを追い払い、ダンボールを手にして家に帰る。

家に帰ると現実が待っていた。

ちいちゃんのうちは母子家庭で、アパート住まいで、お金もない。

でも、こねこは、ちいちゃんが助けなければ死んでいた。

カラスに襲われそうになっていて、目にはありがいっぱいいたのだから。

動物病院に行き、薬をもらい、ミルクを買う。

お母さんは、お金がかかってしまったことにため息をついている。

この本は、小学校1年生向きということで、漢字はほとんど使っていない。

だが、現実を真綿でくるまずに、
やさしい言葉できちんと目をそらさずに書いている。

ここまでも、カラスがいたこと、ありがたかってこと、
すでにお金がたくさんかかっていること、
そして、飼ってあげたいけれど、ちいちゃんのうちでは飼えないこと。

ちいちゃんは、お父さんが死んでから、ピアノも服も諦めている。

けれども、ちいちゃんは、ねこのことは「どうしようもない」からって
捨てることはできないと決意を固める。

現実の厳しさは、ずっと描かれ続ける。

ちいちゃんもお母さんも、学校や職場で、
こねこをもらってくれる人を探すが、一向に見つからない。

厳しい現実を和ませるのは、こねこのかわいらしさである。

こねこは、玄関でちいちゃんの帰りを待っているのだ。

玄関を開けると「ちい!」って鳴いて、
ぱっちりかわいい目で座って待っているのだ。

「ちい」という鳴き声は、自分を呼んでいるようだとちいちゃんは思う。

ずっとうちの子にしたいとちいちゃんは思うのだが、
それは母には言えない。

ポスター制作のために、たくさん撮影したこねこの写真。

本の挿絵で見ていても、かわいい。

まいにちまいにち、どんどんかわいくなっていくこねこ。

ちいちゃんは名前を考えたくなるが、
名前をつけると別れるときにつらくなるという母。

こねこに名前は付けなかった。

とうとう、家からねこの声がすると大家さんがやってきてしまう。

1週間以内にもらいてが見つからなかったら、
ねこは保健所で、それがいやなら引っ越すようにと言う通達だった。

ちいちゃんは、学校でもからかわれるようになってしまう。

それでも、彼女を支えたのは、こんな気持ちだった。

  「そうだ・・・いくら からかわれても 
   あたしの いのちは なくならない。
   でも このこは あたしが あきらめたら ころされる!」

こねこのもらい手が見つからないまま、
大家さんとの約束の1週間が迫っているが・・・。

そのときとったちいちゃんの行動は、
子どもが考えうる、せいいっぱいのことだったのだと思う。

ねこは、助けてくれた人のことを、
ねこなりに、たぶん、ず~っとずっと覚えているんだろうな、
と思う結末だった。

ちいちゃんは自分ががんばらなければ
この子は死んでしまうという一心のみで、がんばった。

ちいちゃんと母親だけが孤立してがんばっていた。

本当は、ふたりだけをがんばらせてしまっては
いけなかったのであるが・・・。

これは、大変リアリティのあることで、
これが地域猫をめぐるまぎれもない現実なのである。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

心に残るいい本です

2008/08/29 12:00

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴんくのくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

課題図書の中から表紙がかわいいのと、挿絵も全部かわいかったので、子供(女の子)がこの本がいいと選びました。
かわいさと、ねこをもらってもらえるかどうかのハラハラも、ちいちゃんのがんばりも伝わってきて、心に残る本でした。
子供も何回も読んでいます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

読書感想文コンクールの課題図書

2016/07/29 00:13

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン - この投稿者のレビュー一覧を見る

昔から猫が大好きで、この本が、小学校低学年向けの読書感想文コンクール課題図書になったときにこれを選びました。メッセージは、「ペットを捨てない」とかそういうことになるでしょう。
この表紙に描かれている子猫がかわいい。そして、子猫をカラスから守って、自分の家では飼えないと知りながらも拾ったちいちゃん、そのお母さんの優しさ。
ちいちゃんが男子たちに馬鹿にされるのは、子供ながらに読んでてかわいそうに思いました。
今年に入って、近くの小学校の図書館に寄贈しました。できるだけ多くの子に読んで欲しいなぁ、と思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2008/08/23 19:39

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/08/17 21:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/11/23 00:40

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/04/20 16:18

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/06/02 18:48

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/08/11 21:42

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/09/03 20:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/01/29 15:11

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/01/15 16:21

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/01/27 18:25

投稿元:ブクログ

レビューを見る

36 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。