紙の本
ぐっと心をわしづかみ 西加奈子さんの初エッセイ!
2008/02/28 12:10
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「さくら」や「きいろいゾウ」などの小説で、私の心をわしづかみにした西加奈子さん。彼女の初エッセイだ。
彼女のことはほとんど知らなかった。
「はじめまして」を読みながら、「へぇ~、へぇ~、へぇ~」とつぶやくこと数回。
なんとテヘラン生まれのエジプト育ち。
その後大阪で暮らして、現在は東京在住だそうだ。
エジプト滞在は小学校一年生から五年生まで、
そのころのご両親は駐在員のパーティなどでお忙しく、
子どもは子どもだけの世界を作り、懸命に生きていた…。
毎日トラブル続きでスリル満点の日々だったそうだが、
そんな毎日が今の私を作っていると書いてあり、
そのくだりではなんだかじんときてしまった。
で、タイトルのミッキーとは、彼女が大阪時代にスナックでアルバイトをしていた時のあだ名なんだそうだ。
そのアルバイト時代の話がディープな大阪を感じてすこぶる面白かった。
いや全編を通してどれも面白かった。
カンサイスーパーショー「太陽の船」の話はいかにすごいショーであったのかがしみじみ伝わった。
あと買い物に行くときに、人のかごの中が気になる話や、
寺尾聡の「ルビーの指輪」が頭の中で何時間もループする話や、
「なんやったら」が口癖の友だちの話。
ジム通いに飽きて、猫の肉球の匂いを嗅いでいるという話。
どれもこれも、ぐふふ笑いを誘う。
しかし、しかし、私が一番やっぱり「さくら」の西さんやぁと思ったのは、
偶然出会ったおばあちゃんとアネモネの話。
詳しくは「アネモネ」のところをじっくり読んでいただきたいのだが、
「こういう瞬間のために、うちらは生きとるんやなぁ」のところで、
そうや、そうやといたく共感しました。
彼女の筆にかかると、日常のささやかな出来事も
途中でいろいろちゃかして笑わせながらも、
最後にはぐっと心をわしづかみにされます。
ところどころに、不意に出てくる大阪弁がなんともいい感じです。
そうそう、タイトルの「かしまし」は大阪弁で「やかましい」という意味ですよと、あとがきにありました。
ミッキーかしまし、このネーミングもなんとも心をつかみます。
いやはや、嬉しい心つかまれっぱし、でした。
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基本的にエッセイは読まない主義なので、読み始めるまでエッセイだとは知りませんでした。でも、この西という人、とんでもなく面白い。ご自分で描いているイラストもヘタウマというよりヘタって感じで笑える。こんな人があの「さくら」を書いたなんて、と意外な驚きを味わえる一冊です。
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読まず嫌いだった西さん・・・。エッセイならばと手にとってみたら、超面白い!!友人のやっさんも最高です。
今度は小説にもチャレンジしてみます。
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面白いんだけど、ちょとカタイかなぁ。現時点では、小説の方が評価は上です。イラン・エジプト育ちでも、やはり関西人。ノリがホントよくて、読んでいて気分が明るくなりました◎小さな悩みなんて忘れてしまいます。
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テヘランで生まれ、エジプト・大阪で育った若手人気作家「ミッキー」。
その波瀾万丈、驚天動地、抱腹絶倒の日々を、奔放なイラストを添えて描く超爆笑エッセイ。『webちくま』の連載を書籍化。
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笑えます!笑いが止まらなくなる話がいくつかあるので、電車で読む方は要注意。
酒の上での武勇伝、『仁義なき戦い』談義、相撲観戦の初体験など、おもしろネタ満載。
作成日時 2008年03月03日 05:50
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其処此処に笑いのツボが散りばめられてて、久しぶりに声を出して笑ってしまった。
酒井順子的な淡々とした文体を、関西弁で天衣無縫にした感じ。
女捨てっぷりもいい(ご本人にはそんなつもりはないかもしれませんが)イラストも著者によるものですが、かなりシュール。
領収書の話と、標語の話は、思い出し笑い必至。
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すごいおもしろいエッセイ集。
西さんの作品の根底に流れている切なさとか、やさしさとか、どうしようもない面白さとかがこのエッセイを読むとちょっとだけ判ります。
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「さくら」などの小説はほとんど印象に残らず
内容もほぼ覚えておりません。
がしかし、このエッセイはなかなか「ぶっ」と
笑わせてくれました。
同世代、大阪人、下ネタ入りということで
ポイント高し。
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立ち読みしてたら笑いをこらえる自信がなくなり急いで購入しました(笑)
なんど読み返しても、いい!
大好きな本です。
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西さんのエッセイ。
面白かった〜!
この人と友達になりたいなあ、って思う。
テヘラン生まれの大阪育ち…!ってすごい。
なんかね、あたしなんかとは幅が違うのよ。
でもエッセイなんか読んでるとその差が縮まったような親近感がある(笑)
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このお姉さんに恋をした。
ふおー、こういう生き方が好きだー。
あと、こういう文章の書き方が好きです。
貧乏時代
ついつい標語を探してしまう
ネガティ部(そういう言葉ではなかったたぶん)
仁義なき戦いにはまる
趣味がない
旅館にいる個性的な仲居
酔っ払う迷惑な話
料理の話(料理の本が好きってのに共感)
蛾をひっぺがす話(蛾が嫌いなので、読んでるとホラーな気がした)
ハードカバーしか出ていないのかもしれませんが、文庫が出たら購入しなきゃ!と思うくらい好きです。
手書きのわやわやなイラストも好きです。
意外とうまい。
ビール飲めるようになりたいな…。
続編の「ミッキーたくまし」が、でる予定だそうですよ【野生時代6月号より】
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やばい。
ひさしぶりにエッセイでツボりました。
リリーさんぶりに笑えたかも。
領収書と標語に対する西さんのつっこみが最高です。
おもしろかったので、あっという間に読み終えてしまいました。
こんなエッセイが書けたら楽しいだろうなぁ。
第二弾でないかなーと楽しみです。
イラストも味があってかわいい。
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人間のにおいがぷんぷんする西さんの話
このままでいいよ。
変わらなきゃアカンの一点張りのビジネス書より
ずっと背中を押してくれる
というかお腹が震える。
笑いあり、涙あり。
明日は私もチャリでどっか彷徨おうかな。
昼から一杯飲もうかな。
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西姉御のエッセイ集。
おもろい人ですホンマ。
ビールが飲みたくなった。久しく飲んでへんけど。
姉御が衝撃を受けたという小説を読もうと思いました。
「青い眼がほしい」か。メモ。