投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
若年性アルツハイマーという病が、いかに進行していくか。
患者本人を一人称として描かれた小説。
ぽろぽろと抜け落ちていく記憶。つながらないピース。
ラストシーンはあまりにやるせなくて、
でもなんだか人間らしいあたたかさに溢れてて。
考えさせられた1冊。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
もしも自分が、家族がアルツハイマーになったら・・・
と深々考えさせられました。
読んでおいてよかったです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
若年性アルツハイマーと診断された主人公が、仕事や家族との思い出を病に奪われていきながらも、周りの人々から愛情を受けて生きていく物語です。
物語は主人公の備忘録に沿って進んでいくのですが、病の進行に伴って徐々に文章がまとまりを失い漢字も少なくなっていく演出がされています。
アルツハイマーは患者の大切な記憶を奪うだけでなく、生活能力も人格さえも奪っていくという残酷な事実を知りました。
しかし、いつまでも変わらずに寄り添ってくれる家族の存在を再確認し、希望を見出すところで終わっているところに救われる思いがしました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
アルツハイマー患者の視点から描いた作品。現実の厳しさが怖く悲しいです。
「広告代理店営業部長の佐伯は、齢50にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思いでさえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせるだろう!」背表紙より。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
記憶がなくなるだけでなく、アルツハイマーの場合は味覚や幻聴、幻想などがあり、とても現実てきだとおもいました。自分も年をとっていまからできることはして、健康に気をつけたりしていきたいとおもわせる作品でした。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
私にも起こりうる「もしも」に恐怖し焦燥感を感じ苦しかった。なのに最後の美しいまでに悲しくて優しい結末に涙。
ただ日常が当たり前にあること、ちっぽけな出来事もとても大切で、手に握った砂のように指の間からこぼれ落ちるなんでもない出来事たちが愛おしく、取りこぼしたくないと感じた一冊。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
これまでに読んだ本の中で一番怖かった。
映画にもなっているようだが、読むのが一番。
自分は大丈夫なのか?
ある意味2重人格状態だが・。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
若年性アルツハイマーが発症してしまった男性の物語。徐々に自分の記憶が定かでなくなっていく描写はキツイ。必死で抗う姿には身につまされる思いに。ラストは感動的。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
アルツハイマーの進行を本人の視点から、まるでルポルタージュのように描写していく。読んでいて自分がそうなってきているような一体感。切ない、切ないよう。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
いい話めいた人間ドラマ、とでもいうかな。若年性アルツハイマーにかかった主人公の物語は、なかなかに恐怖を感じさせる。かえって何も分からなくなった方が本人にはましなんだよなあ、という感。自分の言動に自信をなくしていく部分は相当に怖くて、悲しい。周りの人々のサポートなどには「心温まる」面もあるのだけれど、よーく考えてみればかなりシビア。
特にラスト。実はこの先に明るい展望があるというわけではなく、むしろ逆なんじゃないかな。先行きを想像してみれば、感じるのはやりきれない気分ばかり。……なのにこのラストシーンは妙に温かく、清々しくさえあるのが不思議だなあ。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
【あらすじ】
広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせるだろう!山本周五郎賞受賞の感動長編、待望の文庫化。
【感想】
わかってはいましたが、やはり最後で泣かされました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
想像の部屋の時計が時間を切断し続けている。古めかしい円形のその時計は、さきほどより膨張したように見える。針が指す時間を確かめようとしたとたん、浮かんでいた映像が真っ白になった。
…
なぜだ。なにが悪かったんだ。どこで間違えたんだ。教えてくれれば、そこからやり直す。
私は頭をかかえた。こぼれ落ちていく砂をつかみとめるように。そして泣いた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
若年性アルツハイマー病にかかった50代の男性とその家族の闘病生活が描かれている。記憶を失う恐ろしさ、大切さが伝わってきた。人々の愛情の素晴らしさがある。今回は疲れているときに読んだので三ツ星になったような気もします。もう一度集中力があるときの読んでおきたい一冊。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
若年性アルツハイマーという病についての実態を知る、その窓口になる本。
悲劇性ばかりを取り上げられても、やはりそれは読み手に共感を呼ばないだろう。
症状の一つ一つが実に具体的で、本人が淡々とその時その時の自分の心の揺れ(焦燥感とか怒りとか)を語っている。その等身大の様子に涙が出る。
下手に憐憫を誘ったり、同情を強要するようなところがないところが良い。
病状が悪化、重篤化する終盤から、ひたひたとした流れが本格的に暖かさを見せ始める。大きく言えば家族愛、人間賛歌だが、それほど大袈裟に構えたものでないだけに余計に実感となって涙を誘われる。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
仕事に家庭に、平凡に生きてきた男性が若年性アルツハイマーと診断される。
アルツハイマーであるということの戸惑いから始まり、仕事上の約束を忘れ人の名前を覚えられなくなり 今までのように生きてはいけないという現実を突きつけられてしまう。
それでも一人娘の結婚式だけは父親として見届けようと懸命に病気と戦う。そして娘を送り出した式の直後に病状が悪化し倒れてしまう。
奇跡やお涙頂戴はありませんが、主人公の心理描写が非常に丁寧であり医者から告げられたときの戸惑いや恐怖、病気を受け入れ立ち向かう様が心を打ちます。物語の後半では記憶が欠けていくということすら受け入れ、その上で生きていく姿を本人の視点から淡々とした言葉で描かれています。
驚くような仕掛けや設定は一つもありませんが今までに読んだ本の中でも非常に好きな一冊です。