投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
>刑事×難事件×おしゃまな11歳=歌野晶午流「ゆるミス」。軽やかに登場!
ってことだったけど、実際には11歳との会話の中から事件解決の発想を得るだけで、11歳は別に捜査そのものにはまったくタッチしない。あとタイトルにもなってるのに、ダンスなんてまったくしてない。
歌野晶午は『私の女王様』で、ミステリとしては最低のほうり出し方をしてたけど、そこで描かれていた「小学生の女王様」のキャラクター描写だけは素晴らしかったので、ちょっとそっちの方向性を期待しないでもなかったんだが、その期待も見事に裏切られてしまった。
ちなみに『私の女王様』の時の女王様のキャラクターが魅力的だったのは
・相手にとっての自分の価値を熟知していること
・その価値を損なわずに相手を従わせる術を知っていること
・相手に一切の温情を持たないこと
という3点が描けていたことです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
「ゆるミス」らしいですが。ミステリとしての部分は全然ゆるくないです。全体の雰囲気は、たしかに緩やかですけれど。のんびりしっかりと読める連作短編集。
連作短編でも、ことさらにそれぞれの短編の繋がりが強い一冊。読み進むにつれ、前出事件の意外な結末やなんやが見えてきたりして、気が抜けないったら。特に「いいおじさん、わるいおじさん」から「いいおじさん? わるいおじさん?」への流れにはひっくり返りそうになりました。ああでもこういうのってあるかも!
続編も出たら面白そうだなあ。シリーズ化してほしいです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
『舞田歳三(としみ)』、三四歳、独身、警察官は、週に一度は実家である兄の家に顔をだし、姪の『ひとみ』のゲーム相手をして(もらって)いる。
最近この地区では、老女宅の放火殺人、パチンコ店強盗など、珍しく事件が多発していて忙しい。解明はなかなか進まない・・が、ひとみとの何気ない会話にはっと閃くものがあった。
小五の『ひとみ』が主導で事件を解決するのかなと思っていたら、ヒントを与える係りでしたね。でもまあ、それが自然か。
ちょっとこまっしゃくれた少女を取り巻く大人たちの温かい感情がほんわかと伝わってくる、心情ミステリーです。『世界の終わり、あるいは始まり』を書いた作家さんとはおもえない作風ですね。これはこれで好きです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
この一週間まともに本を読む時間がなく、このボリュームの
本を読むのに4〜5日かかっているくらい...時間がない。悲しい。
正直時間が無い時には嬉しい、軽めの連作短編集。
歌野流の「ゆるミス」。どっちかというとミステリ部分よりも
絡み合う事件の連鎖やひーちゃんのキャラを楽しむ作品ですね。
今の小学生の女のコって本当にこんな感じなの?
もしそうなら、自分は完全についていけないぞw。
仕事に殺される日々、本を読む時間すら奪われている現状を
何とかしないと...。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
歌野 晶午さんがこんな作品を書けるんだと言うのがまずの印象。
この前読んだのが殺人ゲームだったし。
でも、短編の続き物で、それぞれがつながっているところは、ちょっと琴線に触れました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
浜倉中央署の刑事、舞田歳三は仕事帰りに兄・理一の家に寄り、小学五年生になる姪のひとみの相手をし、ビールを飲むのを楽しみにしている。
難事件の合間を縫ってひとみをかわいがる歳三だが、彼女のふとした言動が事件解決のヒントになったりもして・・・。
「黒こげおばあさん、殺したのはだあれ?」
「金、銀、ダイヤモンド、ザックザク」
「いいおじさん、わるいおじさん」
「いいおじさん?わるいおじさん?」
「トカゲは見ていた知っていた」
「そのひとみに映るもの」の全六篇の連作短編集です。
ご本人が「楽しく書けた」「ゆるミス」「やわらか本格」と書かれていたように、
のびのびいきいきとしたキャラたちにはじめはちょっと赤川作品のような印象でしたが、
どれも真相はひとひねりされており、ミステリ的にも面白かったです。
一番印象に残ったのは「金、銀、ダイヤモンド、ザックザク」かな。
なによりひとみのかわいらしいこと。
たしかにひとみの一言から事件が解決していくのですが、本人はそんな気はなく、でしゃばっていないのが好印象。
また最終章で明らかになる秘密もあり、これはぜひ続編を書いてほしいものです。
歌野さんは当たり外れが大きいと聞きますが、これは当たりですね。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
凶悪事件が続く感じは殺伐としているが、叔父と姪の会話とか和やかにされてくれる。現実の社会もこんな風に事件が絶え間ないのかも知れない。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
刑事の歳三は姪のひとみとの会話から事件解決のヒントを得る。
闇金をしていた老婆の家が全焼、
中から老婆の死体が見つかる「黒こげおばあさん、殺したのはだあれ?」
男子中学生が電柱からぶらさがるという
奇妙な状態で死んでいた「金、銀、ダイヤモンド、ザックザク」
公園でのスケボーを注意していた市議会議員が殺された
「いいおじさん、わるいおじさん」
誘拐事件が発生し、人質が不法投棄されていた業務用冷蔵庫から発見された
「いいおじさん?わるいおじさん?」
パーティー会場で姉が毒を飲まされたと女が騒ぎこんできた
「トカゲは見ていた知っていた」
1クラス全員の靴が盗まれ、山では農学部の留学生の死体が見つかる
「そのひとみに映るもの」
目次・扉デザイン:泉沢光雄
もっとコナンばりに事件解決に乗り出すのかと思っていたら
意外と現実的な設定でした。
いくつかの事件がリンクしているのがうまい。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ご本人いわく、「ゆるミス」だそうですが、、、違います。探偵役の舞田歳三と彼を取り巻く人々の会話が殆どの本書、会話がゆる~く進んでいくだけで、なんのなんの。中身はガチガチのミステリです。
短編集ですが、各話間で散りばめられた伏線にぎゃふん。そして何より最終話でのちょっとしたどんでん返し。登場人物に絡む設定でやられました。
次作読むのも楽しみです。
★評価ですが。。。
事件解決のきっかけになるひとみとの会話ですが、少し弱いかな?という印象が拭えず、★-1しました。
楽しくサクサク読めて、個人的には好きです。こういうの。
ていうか、歌野作品はやはりいい、という再確認の1冊。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ゆるいミステリーと思いきや、本筋の事件の経緯は意外に本格的。最後の展開にも驚いた。これも続編に期待。
2012年1月22日
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
小学生の主人公の安楽椅子探偵ものといっても差し支えないだろう。
事件は結構陰惨。というか現実のシビアな部分を見せられる。
しかし本格ミステリとして面白い。
主人公が魅力的なキャラなので、もっと動き回っても良かった気はする。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
刑事の歳三と小学五年生の姪のひとみの、歌野晶午流「ゆるミス」
姪ッ子のふとした発言から事件が解決!という、6編の短編です。
全く関係ないと思われる話も、最後に「あれがー!」となる、
結構好きなパターンです。
一つ一つの話が微妙につながっているっていう
これまた、好きなパターンです。
姪ッ子が、何も事件に絡んでないのがいい。
日常の会話のなかに勝手にヒントを得ているのが
極悪な事件の中にゆるさをかもしています。
最後にそうなるかーというおちに、続きも読みたいなと思いました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
登場人物等の構成は良いのだが、
タイトルと中身が一致しない。
子供の会話がチグハグで人物像を描けない。
場面の飛躍が大きい。
等の課題があるが、読みやすく、面白い。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
4 → 4
基本的に文庫本派、著者の作品は既に何冊も積んでる状態。よって、無理して本作のノベルス版に手を出す理由は微塵もなかったのだが、古書店でパラッとめくったところ、“インギーの『エクリプス』弾けるんじゃん。”という記述が目に入り、そのままレジに直行した次第。すぐに読みたくなって、ここのところ続いていた翻訳物集中モードから抜け出した。きっかけなんて些細なものですね。
さて、きっかけとなったようなネタで目立ったのは、キーボード蘊蓄ぐらいしかなかったのだが、ヴェルディが0-6の無慈悲スコアを食らっていたり(このエピソードの初出は「小説宝石」2006年4月号だが、7月の話なので前年の2005年に遡ると実際にあった試合が元ネタと思われる、ちなみに相手はジュビロ)なかなか芸が細かい。“ショボクレ小僧”なる決め技も安定感抜群、目指せ孤高のラーメン屋な姪っ子は愛嬌もあり実に可愛らしい。解決に至るまでの筋立てが、何となく三毛猫ホームズを彷彿とさせるが、どうということもあるまい。著者の作品にしては珍しく、ほんわかした読後感なのも好印象。
――――――
2016.12.5-12.19 再読 評価変更なし
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
【収録作品】黒こげおばあさん、殺したのはだあれ?/金、銀、ダイヤモンド、ザックザク/いいおじさん、わるいおじさん/いいおじさん? わるいおじさん?/トカゲは見ていた知っていた/そのひとみに映るもの