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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者の以前のペンネーム ラノベ作家「王領寺静」を思い起こさせるような、きらびやかでそれでいて どす黒い宮廷陰謀満載の作品である。宝塚によく合いそうな作品ではあるが、同じ作者の「ハプスブルグの宝剣」のような心理的な踏み込みや 宗教問題 ユダヤ人問題が扱われているわけではないので、やや軽めの仕上がりになっている。
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かーなり久しぶりに読んだ藤本ひとみの本。
少女向けのライトノベルや少女漫画の原作者の印象のある
作家さんですが、西洋史好きをワクワクさせる歴史小説も魅力です。
やはり女性の方が好むかなとは思いますが、扱っている題材は
フランス史上最大の謎の一つである「鉄仮面」。
そうとは気付かず、西洋史の世界に引き込まれます。
主人公のマリエールの行動力も魅力的です。
私のような世界史受験組はもちろん、そうでない方も
表紙の絵でなんとなく敬遠してしまうのはもったいないかも・・。
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三銃士(デュマの原作)を全巻読んでいるので、あー、あの部分ね!とふふっとする部分多し。
あちらでもルイはへたれだったけど、こちらでもへたれ…。
ただそれを補う側近がアラミスとポルトスを思わせて、これまたふふふ。
マリエールと妹の対決はゾクゾクしましたねぇ。
うーん、歴史ロマン(ス)!
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すごかった。読みやすかった。
愛、血、嫉妬、策略、追って追われて、騙し騙され、信じ裏切られ、もうなんでも来いって感じ。
きっと読み終わったら、自分がまるでジェームズになったみたいに自信が湧いてくるはず。
キレイにまとまり過ぎてるなーとは思ったけど、まぁ迫力があるというか、緊迫感が読み手にも伝わってくる。
策略、陰謀ドントコイ!
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マザラン亡き後のフランスの主権を握る為、様々な思惑が入り乱れる。しかし、それはやがて一つに収束し、副産物として鉄仮面伝説が生まれた。
ルイ14世が双子だったという仮説を基に、鉄仮面伝説を史実に則って再構築する。鉄仮面伝説を知らなかったが、面白く引き込まれる内容だった。
双子の王に恋をしたマリエール。恋を支えに困難に立ち向かい、恋に破れ新たな恋に助けられ、恋から卒業し自分の進むべき道を決めた。そして意外な結末によって、最初の恋を思い出す。恋とは何だろうか。
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これぞ歴史小説だと大声で言いたくなるほどの傑作だった。多くの策謀の中でたった一つの王座を巡り二人の兄弟が争う様は何よりも貴き運命的なものを感じた。
歴史小説というものは事前に史実を知っていれば物語がどの様に推移していくのか大体想像することができる。だからこそ一つ一つの展開をどれだけ味のあるものに料理できるか、その腕前が問われる。その時およそ二つの描き方があると思う。主人公を稀に見るような傑物として英雄伝にするか、歴史の荒波にもまれる人々の群像劇とするか。この藤本ひとみ先生はどちらかというと後者の色合いが強いように感じる。もちろん、類稀なる知略を持つ知将は登場するが、あくまでもその人物は補佐役に徹している。主人公はひたすらに足掻く。時には誰かに助けられ、時には誰かを利用して。私はそういう作品が大好きだ。
中盤辺りからクライマックスへの流れは特に素晴らしかった。二極的に展開される物語により息もつかせぬ流れになっていたのは読んでいて全く飽きさせなかったし、歴史小説にありがちな難解な点もほとんど気にならなかった。クライマックス数ページでは予想もしなかった展開が広げられ驚愕してしまった。
後書きにより作者の作品に懸けた思いも垣間見えたし、作品リストを見ることもできた。おそらくこれからしばらくはこの人の作品ばかり追う事になるかもしれないと思えるほどの力作だった。
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40% offにつられて購入。ちょっとラノベっぽい軽い文体に違和感感じながらも、続きが気になって一気に読んだ。歴史小説というより、少女漫画的な面白さかな?主人公は優等生で大人しくちょっと鈍臭い女の子。恋い慕うジョルジュの行方も生死も分からぬ辛さの中、そっくりの顔の双子のルイ14世に言い寄られて葛藤するなんてまさにマンガちっく、と思ったらマンガ化されてた。マザラン始め、ルイ14世時代の有名人が登場して面白かった。