- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
紙の本
浅井隆氏著作の最新刊
2007/12/23 03:09
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:CAM - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅井隆氏著作の最新刊である。定価が1300円という設定で、しかも、質量ともにそれほど密でもないものをわざわざ(上)(下)巻に分けているのは、いかにも商売上手という感を否めない。そして、従来からの同氏の著作と同様に、新聞雑誌記事などを手軽にまとめただけのものだという批判も避けることはできないと思う。この最新刊の内容についても全体にそれほどの新鮮味を見出すことができない。また、第二章のバブルの歴史についての記述など、単に他の著作を要領よくまとめただけのものに過ぎないものである。この著者の従来からの大幅円安予想、国家財政破綻の見通しも、今のところはまだ現実化するには至っていない。そうしたこともあってであろう、浅井氏の著作についての紹介が主要新聞雑誌でなされたことは従来から殆ど絶無だったと思う。いわゆる経済ハルマゲドン本の代表的な例と考えられてきたのではないだろうか。
しかしながら、店頭ではかなり売れているようであり、かくいう私も、何時の頃からか、浅井氏の新刊本のほとんどを購入している。上記のような感想にもかかわらず、私が同氏の著作を購入するのは、学者でもない一般読者にとっては、論理的一貫性や検証はそれほど必要ではなく、デマや偽網的内容ではない限り、要は“結果さえ当たればよい”と考えるからであり、この著者の従来からの大幅円安予想、国家破産の見通しについて、その程度、時期はともかくとしても、中長期的、基本的には誤ってはいないと考えるからである。そして、このようなソフトカバーの軽易な経済一般書については、読んだことによって、たとえごく部分的な限られた数頁であっても、多少なりとも得るところがあればそれでよし、と割り切っているからである。
私のような従来からの同氏著作の読者にとって、本書の大半は目新しい内容とは言いかねるが、それでも数頁ぐらいは新たに啓発される部分も見出される。それは一般のメジャーな新聞雑誌などでは明確に書かれていない内容のものと言ってよい。今や、公刊されている印刷メディアの内で、真に“表現の自由”が行使されているのは、単行本の世界のみではないだろうか。それを読むことが、近い将来に我が国で起る蓋然性が高いと考えられる高率の資産インフレ、ハイパーインフレ、国債価格暴落、金利高騰等の現象への備えに向けての促進剤となり、いささかでも、読者がそれらについての対策を講じる一助とすることができるのであれば、この定価からして十分に価値があると言えるのではないだろうか。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |