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紙の本

タイトルとは随分印象が違います。これで日本語の文章を学ぼうと思ったら大間違い。むしろ、気ままなエッセイ集くらいに思って、時間があるときポツリポツリと読むのがいいのでは

2008/07/25 20:20

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

基本的には2004年以降に書かれた文を集めた本で、タイトルから文章読本、あるいは読書案内だと思っていたのですが、違います。文章、読書の周辺を散策しながら自由に語る、そういう印象が強いものです。いかにも阿刀田の本らしく、深い感動や驚きはありませんが、フムフム、と肯くような文章が沢山あります。

意外だったのが、阿刀田が原稿を手書きしているということ。ついでに言えば、今では井上ひさしも同様に手書きとか。手書き原稿であれば、作者の推敲の様子がわかり、将来の研究に役立つ、というのはよく分かりますが、ワープロだって心ある人は元原を残しながら新たなファイルを作るので、トレースは可能だとは思います。

ただ、ワープロを使った場合、言葉を考えるのではなく、選ぶ、という指摘は当然ではあるものの、思わず唸ってしまいました。それと、英語教育についての考え方です。幼児教育は不要、とのご指摘はよくわかりますが、ではどうするかの提言がありません。ご本人もそこはよくご存知なので、これ以上書きませんが、なんとなく腑に落ちません。

それとミステリの古典。私はヴァン・ダインよりはクイーンとクリスティを薦めます。特に、論理のスマートさと作者が読者に仕掛ける罠という点では、未来に繋がる手法を駆使した後者二人のほうが、ぜったいにヴァン・ダインより上。ま、日本の戦前のミステリに対する影響力では前者なんでしょうが。

星新一が直木賞を取れなかった理由については、阿刀田が紹介するそれは極めて妥当。確かに、あまりに透明で奇麗事の世界では限界があります。でも、最も大きかったのは長篇が少ないことでしょう。芥川が巨匠と呼ばれない理由に阿刀田自身があげていますが、やはり長篇の有無というのは、その作家の名声を大きく左右するでしょう。その点、チェーホフについての言及はなかなか面白いです。

でも最も納得したのが「柳の下の泥鰌」です。株の世界で「流れに乗る」「相乗り」ということがあります。用語が正確かどうかは別にして、一番値上がりした会社と類似の会社の株を買えばかなりの確立で儲かるということを基にした投資法で、これなどはまさに「柳の下の泥鰌」でしょう。二度あることは三度ある、というように柳の下に泥鰌は絶対にいます。

ただし、それが知れ渡った時点ではもう効能がない、とは言えますし、泥鰌の数にも限りがあります。採り尽してしまえば、泥鰌だって何だって姿を消すのは当たり前。二匹目はともかく五匹目あたりになると冷静に構える必要がありますし、ブームだってピークがあります。要するに必要なのは機敏さ。ま、阿刀田はそこまでは書きませんけど。ともかく二匹目の泥鰌はいるんです。

最後は出版社のwebの力を借りて内容紹介。

日本語や読書についてのエッセイが中心となったのは、これが文化として、教養として大切なものであり、──日本語への愛着が薄れ、読書が衰退したら日本は滅びる──と、私自身かなり本気で危惧しているからだ。(あとがきより抜粋)
 “新しい目で見る”“いくつにも分けて書くのがよい”
「自分の文章は同じ頭を持つ自分で見て直すのが一番よろしい。いや、それしかない、と考えたほうがいい」「日本語には関係代名詞がない。関係代名詞的な文章は極力書かないよう努めてきた」

がそれで、カバーに使用した模様は株式会社東京鳩居堂提供の和紙、装幀・坂田政則と書いてあります。目次は写しきれないので、気になったものだけタイトルをあげておきます。初出は今回はパス!実物で確認ください。

目次
第1部 書く作法
 告白的文章作法
 直筆」の手紙力「縦書き」の効果
 昔はみんな手で書いた
 私の文字生活
 まねて覚える敬語かな
 『敬語の指針』について
 星新一の工房を推し測る ほか

第2部 読む作法
 珍しい読書体験
 一生の楽しみ
 小学校で英語を教えるの?
 朗読事始め
 短編小説の魅力
 一時間で読める芥川龍之介
 チェーホフへの手紙
 柳の下の泥鰌
 兄が偉いか弟が偉いか
 セレンディビティって、なーに?
 ミステリーの古典 ほか

あとがき

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2011/11/08 12:20

投稿元:ブクログ

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2020/04/10 09:50

投稿元:ブクログ

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