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紙の本
それからそれへと漢字が繋がり、立ち上がってくる面白さ
2009/02/10 20:23
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の一年前に刊行された『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』同様、漢字の繋がりの面白さと、ひとつひとつの漢字が立ち上がってくる面白さ、それを強く感じましたね。普段、なにげなく読んだり使ったりしている漢字には、実はこういう意味が込められているんですよと教えられて、目から鱗がぽろり、てな気持ちになりました。この二冊の漢字シリーズ、面白いですねぇ。
面白いと言えば、その中にある「白」という文字は、白骨化した頭蓋骨、髑髏(どくろ)の形を模したものなんですね。で、白骨化しているから「しろい」という意味を持つようになったんだそうな。本書にそう記されているのを読みまして、目から鱗がまたひとつ、ぽろり。
「妖」という漢字は、エクスタシー状態の巫女が両手を上げ、頭を傾けて舞い興じる姿をあらわしたものだということ。数字の「九」は、身を折り曲げた竜の形を示したものであること。「九」が雌の竜の形であるのに対して、雄の竜は「虫」の字形をとること。白川静がことのほか気に入っていた「遊」という漢字には、もともと、神のように自由に行動し、移動するという意味があったこと。「遊」つながりで、「旗」や「旅」の漢字が引っ張り出されてきて、紹介される件り。さらに、神様と「遊び」との深いつながりを記した箇所など、興趣尽きない一冊。おすすめです。
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