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からゆきさん・・・
明治中頃の戦前の日本で幼い少女たちが海外へその身を売られ
娼館で働かされていた。
その女性達はからゆきさんと呼ばれていた。
衝撃でした。
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おサキさんのやさしさと懐の深さに感動した。紀行文としてもおもしろかったが著者は悪気なくナチュラルに上から目線でそこにもやもやした。
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明治時代にボルネオのサンダカンに「からゆきさん」としてわたった女性を聞き取りして描いたノンフィクション。映画化もされており、いつまでも、心に残したい作品です。
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図書館の本
内容(「BOOK」データベースより)
“からゆきさん”―戦前の日本で十歳に満たない少女たちが海外に身を売られ、南方の娼館で働かされていた。そうした女性たちの過酷な生活と無惨な境涯を、天草で出会ったおサキさんから詳細に聞き取り綴った、底辺女性史の名著新装版。東南アジアに散った女性たちの足跡をたどるルポルタージュ『サンダカンの墓』も収録。
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宮本輝の小説みたい。時代背景が近いからかな。果てしないパワーと生命力を感じる。時代が違うとこうも違うのかと。だいたい、文盲でこれだけの行動力というのが信じられないよね。ただただあっぱれ。
地理と歴史はやっぱり人生設計する上では必須だ。小さいころにここら辺がもっとわかってればな~。せめて小学生を卒業するまでには世の中の仕組みがだいたい分かっているように教育しなければ。
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幕末から明治期を経て,大正中期までに存在した海外売春婦,「からゆきさん」について書かれた本である。後半は,「サンダカンの墓」が収録しており,こちらは紀行文といえる。
売春婦といっても自ら望んだのではなく,貧困のあまり,行かざるを得なかった,騙されて連れて行かれた者ばかり。
その事実を知ることができただけでも読む価値はあった。
が,著者の取材方法については,最後まで好感がもてなかった。
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かつて東南アジア一帯にて売春婦として働かされていた、
「からゆきさん」と呼ばれた女性達について、
著者の取材を経て書かれた一冊。
明治・大正初期の日本国家が国力を得る為の外貨入手策として、
「からゆきさん」を利用していた、という記述には考えさせられた。
第二次世界大戦の敗戦後、GHQ統治下時に造られた慰安所も、
目的としては、進駐軍による一般女性への強姦抑止と同時に、
復興の為の外貨獲得もあったのではなかろうか。
騙されて海外に売り飛ばされ、
渡航中にも憂き目に遭っていた「からゆきさん」の
存在を知ったのも衝撃的だったが、
巻末部の「東南アジアと日本」に記されていた、
日本軍による東南アジア原住民に対する
虐待行為も衝撃的であった。
当時の日本軍も、アブグレイブ刑務所での虐待事件と
同様に異常な環境がそうさせたのだろうか。
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普段の自分の選書では出会うことはなかった書籍。切なくも美しい響きがある「からゆきさん」達の人生を掘り起こす。ここまで書ける著者に、被害者にしてアジア侵略初期における先遣隊と言わしめる、悲しい存在である「からゆきさん」の写真を見ていると呆然とする。
ある「からゆきさん」の言葉。「おまえが何も話さんものを、どうして、他人のうちが訊いてよかもんね」
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からゆきさんという生き方があって、その記録・調査研究。
すでに100年位前、大正・昭和初期頃までか。生きるためには自分の身体を売る必要があった女性達がいた。という。裕福になったであろう、現代の日本からは想像することは難しい。
からゆきさんの生活を、3週間共に生活して、取材してまとめたものである。本書全体から感じられるのは、おサキさんのたくましさと、人柄の良さ。生活は貧困だが、人間としての底辺にはなっていない。
研究論文として読めば、作者はなんと自分勝手なのだろうと感じてしまう。それが記録を作るためには必要なのだろう。調査は、戸籍等も調べているようで、今の情報保護とは随分違う。女性の視点から、生活者の立場からは、良い著作と思われる。もう証言を得ることは出来ないし、貴重である。
日本を考える良い機会となった。
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図書館 借
おサキさんの人柄温かさが、すごく伝わってくる。
私は著者の行動が好きになれないケド、ムカデの巣で眠る情熱や母と子の関係になれたのは凄いし尊いことだと思う。
人の縁の力もはかりしれないものがあるな、とも。
100年以上前の話だけど、そんなに遠くもない現実。
強く生きてきた人に同情するのは失礼な気もするけど、悲惨な死を遂げた人がたくさんいる環境は苛酷で、…表紙の少女達の写真が悲しい。
原因は、日本人が悪いのか、男が酷いのか、金がない、弱い立場のせいなのかな?
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[ 内容 ]
“からゆきさん”―戦前の日本で十歳に満たない少女たちが海外に身を売られ、南方の娼館で働かされていた。
そうした女性たちの過酷な生活と無惨な境涯を、天草で出会ったおサキさんから詳細に聞き取り綴った、底辺女性史の名著新装版。
東南アジアに散った女性たちの足跡をたどるルポルタージュ『サンダカンの墓』も収録。
[ 目次 ]
サンダカン八番娼館(底辺女性史へのプロローグ;偶然の邂逅―天草への最初の旅;二度めの旅へのためらい;おサキさんとの生活 ほか)
サンダカンの墓(サンダカンの墓;シンガポール花街の跡;平田ユキ女のこと;小川芙美の行方 ほか)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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おサキさんのまっとうさが尊い。
……しかし、なんつーか、あの時代、からゆきさんとして、外国で春をひさいで日本に送金したお金に課税され、国が潤っていたというのだから……。
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海外に身を売られた「からゆきさん」であった老婆から聞いた話をまとめたもの。
もちろん取材であることは隠して・・・よくまとめたものだ。
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桜木紫乃さんのことを調べていたらこのタイトルに行きつきました。
以前からタイトルだけは知っていたので気になってはいたのですよね。
「からゆきさん」となった天草の女性の人生を追ったドキュメンタリー。
歴史の生き証人が生きているうちに生の証言を取ろうとする
著者の強引なまでの取材スタイルは鬼気迫るものがありました。
もちろん手放しで称賛される行動ではないのだろうけれど、
こうでもしなかったらきっと埋もれていった歴史だったのでしょう。
からゆきさんたちは過酷な時代を生き、
また著者自身の生きた時代も
平成の現在と比べれば女性は生きやすくはなかったろうに
どんな仕事でもやろう、やり遂げようと思った人間は
強いのだなと思いました。
ほとんど「からゆきさん」として生きたおサキさんという
おばあさんの証言で構成されているのですが
最終章でなぜ天草の女性たちが「からゆきさん」として
生きなくてはならなかったかの推測がまとめられており、
「もともと作物のとれない不毛の地だった天草で、
必要以上に重税をかけられ、貧困に苦しんだ挙句の結果、
元手も教育もなくできる仕事であったから」で
「それが結果的に日本に外貨を稼ぎ入れる手段になった」ので
政府も黙認の状態、都合が悪くったら捨て置いた形になったのだと。
昨年読んだ『最貧困女子』(鈴木大介/幻冬舎)が思いかびました。
戦後、栄華を極めた日本は今また逆方向に進みゆき、
どんどんこの状態に近づいてはいないかと。
政府から見捨てられた貧乏人。
高くなっていく税金。
発展しつつある外国へ夢を求めて行く人たち。
「からゆきさん」までしなくても、お客さんは今日本に来ている。
日本はどうなるのか、過去を見て考えさせられました。
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熊井啓監督の映画作品でも知られる『サンダカン八番娼館(山本朋子)』を読んだ。
多くの方は知っているのかもしれないが、ぼくは中国や東南アジアに連れて行かれた日本人娼婦(からゆきさん)について、殆ど知らなかったので新鮮な驚きを感じた。