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マディガンのファンタジア 上 未来からのねがい みんなのレビュー
- マーガレット・マーヒー (作), 山田 順子 (訳), 佐竹 美保 (絵)
- 税込価格:1,980円(18pt)
- 出版社:岩波書店
- 発売日:2008/02/26
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紙の本
ちょっと主人公の我が儘が過ぎるかな、なんて思います。それとタイムトラベルものの小難しさ。けっこう面倒くさいんですよ、タイムパラドクス。ワクワクするような楽しさを期待すると、がっかりするかも。
2008/09/13 17:11
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の中に装幀とカバー画の担当者について記載がないのは何故でしょう。これが岩波文化でしょうか。表紙に、佐竹美保 絵と書いてる、といえはしますが、カラーのカバー画と本文中のモノクロのイラストではあまりに作風が違います。たとえ同じ人であっても記載する、それが文化をまもるということではないでしょうか。まさに手抜き!
ついでに言えば、訳者あとがきに、原作がいつ書かれたかの記載もありません。これまた不親切極まりありません。それとカバー後ろのコメント。私は敢えて改行位置もそのまま写しましたが、どうです、変でしょ。上巻は単純に左揃え。でも下巻のそれは、一字下げ、二次下げとタイポグラフィックしています。何を考える、岩波?です。何を言っているか分かりやすいようにそこを写しておきます。
上巻のカバーうしろの文は
わたしはガーランド・マディガン、12歳。
いえ、もうすぐ13歳。
世界一のサーカス一座
《マディガンのファンタジア》の一員。
得意なのは綱わたり。
下巻のカバーうしろの文は
大好きなファーディ、
わたしたちは旅を
つづけています……
ワゴンの席から、
目の前の景色が
となっています。見比べなければ分からないとはいえ、このレイアウトの意図が不明。センスを全く感じません。造本ですが、上下巻全39章に、訳者あとがきがつく構成で、ボリュームとしてはかなりのものですが、大人の私であればソフトカバーなので案外手にしやすい。ただ児童書で分厚いソフトカバーというのはどうでしょう。子供が両手で持つには重いし分厚い。
結局、机の上に置いて押し広げて読むことになるはずです。当然、本の綴じシロ部分が痛む。ソフトカバーであれば、この半分くらいの頁数で目の前に掲げることのできるほうが、目にもいいはず。上下二冊にしないと売れないという気持ちは判りますが、もう少し考えてほしかったなと思います。
では、お話のほうはどうでしょう。問題は主人公の設定でしょう。周囲のことを考えない身勝手な行動というのがどうもしっくりきません。そうなる必然性は、ストーリー展開からはわかりますが、彼女の家庭環境などからは浮かんできません。父親の死というものが核にあるとしても、それがこういう行動に結びつくか。
それと母親の行動です。不倫まがいの行いを娘の前で見せつける必要性を感じないんです。ここらは私が古いのかもしれませんが、日本人はまだまだここまで行っていない。ま、最近の色々な事件を見れば対岸の火事でないのは確かなんですが、でも違和感がある。結局、ストーリーに登場人物が奉仕している感じです。
それとタイムトラベルものの難しさです。パラドックスの話になると、小難しいばっかりで結局どうでも良くなってしまう。それと年頃の子供たちの間での恋愛感情の扱いが、今ひとつ。これでは桜庭一樹の足許にも及びません。むしろ我が国のジュニア小説のレベルの高さをこそ誇るべきではないでしょうか。
ちなみに上巻の副題は「未来からのねがい」で、カバー折り返しの案内は
いつのことだろう。
大戦争で世界は壊れてしまった。
人々がようやく新しい時代を歩みはじめたころ、
笑いと驚きのショウを演じる《マディガンのファンタジア》は、
ある重要な使命をおびて旅をしていた。
そんななか事件は起きた―一座の運命にかかわる事件が。
謎の三人きょうだいと、その三人をつけねらうふたりの男たちが
未来から現れ、座長の娘ガーランド・マディガンを
思わぬ危険へと巻きこんでいく。
下巻の副題は「未来への綱わたり」でカバー折り返し
《マディガンのファンタジア》は、
科学者の街で手に入れたソーラー・コンバーターを
無事ソリスへ持ち帰ることができるのか。
不思議なできごと、恐ろしい事件が一座の行く手をはばむ。
ガーランドは命がけで、邪悪なふたりの男たちから
謎の三人きょうだいを守ろうとするが、
しだいに、その正体が明らかになっていく―。
使命を果たすための旅と、タイムトラベルがからみあう、
ふたつの冒険の物語。
となっています。
最後に、お話の登場人物たちの紹介。
ガーランド・マディガン:12歳の少女。銀色の髪の少女を幻視し、彼女に導かれる気の強い、母親のいうことを聞かず、いつもどこかに行ってしまう。一座では綱渡りが専門。日々の出来事を日記につける。
ファーディ・マディガン:ガーランドの父で、《マディガンのファンタジア》の創設者の息子で座長。一座が盗賊ネズミに襲われたとき、殺される。
マディ・マディガン:ガーランドの母。
イーヴス:副座長
リリス:副座長の娘で歌が下手ながら、よく歌う。座長の娘であるガーランドにいつも対抗する。年齢は書かれていないが、9歳くらいの感じ。
ブーマー:サーカスの一員。ガーランドの幼馴染みの11歳の少年。
ゴルネリ:サーカスの一員の老女。小さい子供が嫌い。
バニスター:一座のキャラバンの先導役。ベイリーの後を継いで〈地図読み〉となる。
タイモン:未来からやってきた15歳くらいの金髪の少年。母から託されたタリスマンをもって、ガーランドのいる時代にきたといわれるが、それが何であるかは知らない。
イーデン:弟。超能力を持つ11歳くらいの褐色の髪の少年。メダリオンを首にかけている。
ジュエル:妹で幼児、というか乳児だろう。
ネンノグ:未来の独裁者。強いパワー、タリスマンを求める。
オーズルとマスカ:ネンノグに命じられて少年たちを追って未来から来た男たち?
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