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紙の本
易しい語り口で難解な内容
2024/03/30 16:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マルクス・アウレリウス - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の本は基本的に難しいが、この本は例外的に平易な語り口でユーモアもあり、読みやすいと思いきや、内容は決して簡単ではない。個人的には自分の専門の西洋古典哲学の部分は楽しく興味深く読み、アウグスティヌスやスコラ学あたりも何とかついていけたし、ハビアンやイエズス会については知らなかった文献の引用もあり、新しい知的発見があった。最後のほうのデカルト、ニーチェ、ハイデガーあたりは自分の能力不足もあるのだろうが難しい。小さな本だが、講義スタイルで、○日目という章立てになっているので、それに従って、通読ではなく、1日1章ずつゆっくり読み進めるのがいいかもしれない。博学なので内容は濃い。
紙の本
先哲が増えるほど後進が辛くなるのが哲学かいな
2010/09/20 14:58
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこだかの書評で「最後にあっと驚く結論」とか書いてあったので購入したのだが(んで,確かに少なからず驚かされはするんだが),イワユル「哲学」と呼ばれる学問のウチのオレのキライなエッセンスばっかり寄せ集めたような本でちとぐったり。
なんつうかなぁ,導入部は面白いのだ。一時期オレが相手構わず「面白いから読むべし読むべし,脇を締めアゴを引きえぐりこむように読むべし」と勧めてた「神々の沈黙」(ジュリアン・ジェインズ著)に言及していたあたりなどを読んだ時には「ああ,ちゃんとわかってくれるヒトもいるんだ」と感激したりしたんである。
が,章が進むにつれその議論はジェインズ的な科学的知見を基礎に構築される理論を離れ,プラトンの見解ではどうの,アリストテレスはこう言っている,アウグスティヌスはこう解釈したらしいがそれはルネデカルトされたフリドリヒニチェをマルチンハイデガするようなもんであった(ちょっと筒井康隆「発明後のパターン」入り)みたいな,文献解釈に流れていっちゃうんだよね。
いや,別にそれがだめだと言ってるんぢゃない。オレ思うに哲学研究って大きく2つに分けられてさ,1つは上に出てきた往古の哲学者たちが取り組んだ問題に対し,現代の武器を持って挑んで行く,たとえばちょっと知人褒めになるけど「タイムトラベルの哲学」を書いた青山クンみたいな研究,もう1つは,この本がちょうどそうなんだけど,自分がその問題に取り組むんぢゃなくて(いや,それがワタシの取り組み方なんです,と言われればそうかも知れないんだけど),往古の哲学者がその問題をどう考えていたか,の方に主眼があるような研究。
もちろん温故知新というか,過去を知らずして未来は語れぬわけだけど,過去ってのはイチローの安打数と同じで「積み重ね」だから,それを全部知らなくちゃ前に進めないんだとすれば,時代が下がれば下がるほど,哲学者の一生は過去の文献精査で終わってしまうようになるんと違うの。で,オレはそいつはずいぶんとつまんねぇ話ぢゃねぇかと思うのね。
まぁこの本は岩波の「哲学塾」のシリーズで,つまり自分で哲学するヒト向けではなく,ちょっとだけ哲学についても喋れるようになっておこうかなってなヒト向けらしい。買う前にそのことに気がつかなかったオレの落ち度ということで。
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