紙の本
映画と音楽に溺れる日々
2015/12/24 03:42
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
人によって何にお金を使うかは違うだろう。著者は食べ物がなくても欲しいCDは買う。家の電気を止められても、映画館には行く。好きなものに囲まれて過ごすことに無上の喜びを感じるのだろう。そんな一風変わった生活が独特の皮肉でつづられる日記だ。
紙の本
固有名詞の氾濫する生活
2015/11/25 12:06
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投稿者:夏道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
恐ろしいくらいの人名、作品名の羅列の隙間から小説家の鬱屈した精神生活、および実際の生活が浮かび上がってくる。
読者の精神までものみこむほどの固有名詞の連発。
それなのに読むのを止められなくなるのはどうしてだろう。
それは彼と同じ世界に生きるわたしたちもまた知っておかなければならないことの氾濫で溺れかかっているからではないかと思った。
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数ヶ月前に「ニートピア2010」が出て読み終えたと思ったら、また中原昌也の新刊が出ているので買うしかない。
って、購入した「中原昌也作業日誌2004→2007」のほんのちょっと前に文藝春秋から「映画の頭脳破壊」って本も出てるんだよね。
その発刊ラッシュにおもわず発汗して、ちょっとむかついて「どんだけー」とか口走ってしまいそうなくらいに混乱した自分であるが、それなりに自分が経済破壊しているのを自覚ができる程度には意識を保ててたので、冷静と情熱の間で揺れてみて、結局「映画の頭脳破壊」は来月以降に買うことにした。
で、「中原昌也作業日誌2004→2007」なんだけど、日々のあれこれ(人と会った・CDを買った・映画を観た・DVDを買った・お金がないなどなど)が淡々とフラットにときたま怒りを交えながら綴られていて、ふつうに読み応えがあった。
自分が台風の日にタワレコにサインをもらいに行ったときのことも書かれてて、ボケ防止にも役立ちました。
あと青山真治「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」のロケのことも書かれていたので、突発的に青山真治作品が観たくて観たくて仕方がなくなりました。
そんな衝動を駆らせてくれたのでこの本を買ってほんとに良かったと思いました。
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小説家志望は、この日記を読むべきだろう。
人間くさく。
小説家くさい。
なにより、貧乏くさいのだ。
きっと作家になるということを本気で考えるきっかけになるだろう。
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これはたぶん読み終わらない気がするなー。仮に読み終わったとしてもなーんも記憶には残ってないだろうから、もういちど初見のように読み始めてしまいそうな気も。まあ、そこが良いとこなのだが。
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昨年に引き続き今年も2回目の昌也作業日誌。ひたすら鬱と散財とゴールデン街の日々に何故か勇気がわいてくる(と言ったら失礼だろうか)。少数派が生きづらく、資本主義にマイナー芸術が押しつぶされるこの日本で果敢に自分のやるべきことを貫き(時に嘆き)、風荒ぶ東京で彼は生きている。それだけで感動で、それが映画で、スプラッターで、ノイズで、アヴァンギャルドで、ルチオ・フルチで、リー・ペリーで、ヘア・スタイリスティックスなんだよな。僕にとっては退屈な人生に、豊穣な肥料を与えてくれたバイブルです。
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毎日毎日嫌になるほどに延々と、粘着質的に続く文化的消費欲求の記録と、それに蝕まれつつ着実に私腹を肥やしているであろう中原昌也の赤裸々な日常は少し尊敬出来るのではないでしょうか。僕は宮﨑勤の部屋的な通俗的なイメージを勝手に想像せずには居られません。
なんだか正月に読みたくなる本である。しかも正月の部分を。(2011/1/11)
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出てくる映画の索引を作ろうかと思ったが途中で挫折した。‘索引をつくりながら読んでいる’間は楽しいが、出来上がった索引をもう一度使うかというと・・・。
それにコメントされずスルーされている映画が非常に多そうだから。
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これを読むとだんだん気持ちが滅入ってくる。テンションが下がってネガティブになってくる。やってもどうせ、とか、陽が傾いてきて何もしなかった一日を後悔して、それでも明日はやってくるうっとうしさもある。
それでも変に使命感があって、仕事やし、やらんといかんからとかって、やりたくない仕事をやって、どこまでも嫌々こなしていって、そこから脱出しないふがいなさも思うし、すごいうじうじしてる毎日を綴ってるし、そもそもなんでこんな日誌なんか書かされるんや、みたいな愚痴が、要するにこの日誌の言いたいことで、全部は読めない。中原昌也になってしまいそうな恐怖感があるから。そんなんなったら人生苦しそうで困るから。
それでも、なんてとてつもない展開の作品なんやとか衝撃があって、そんなテンションでも書ける、そしてちゃんと受け止めてくれる先達もいたりして、それってほんとは向いてるんやん、と第三者的に思うんやけど、それだけしかやることないからみたいな言い方して、それでもなんとかちゃんと仕事があって生きてるアンバランスさで、結局安定してるんやん、みたいな不思議な男の人生。
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生きてるってなんて抑圧された苦しい状態なんだろう、ほんとうに消費消費消費消費ばかりで。どうしてこんなにも哀しくて哀しくて笑えてしまうんだろう。
最高、ほんとに、最高。
しばらくこれ以外の活字を読む気がしなくて弱った。
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ようやっと読み終わった…細かい字なので疲れましたね。
ヽ(・ω・)/ズコー
まあ、面白いっちゃー面白いんですけれども、さすがに400ページ超あると疲れるのも否めません…が、まあ、やっぱし面白かったですよ! ある種、彼の書く小説よりも面白かったかもしれない… ←え?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
感想は特にありませんけれども、著者は本当に映画と音楽が好きなんだなぁ…と本作に記される膨大な数のタイトル群を眺めつつ、思いました。
ヽ(・ω・)/ズコー
その群のほとんどは知らないものでしたが…まあ、興味は持てましたよ! 多分…おしまい。
ヽ(・ω・)/ズコー
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面白い。中原昌也の文化がわかる。周りに有名な文化人がいて、それなりに本人も仕事があって、書いているけど、彼には金がないのだ……。芥川賞を取れなくて悔しがっている様子もわかる。お金のない文学青年感が強く出ている。