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小説としておもしろくない、というかこなれていない。
わたしは歴史小説に、ずいぶん資料を読み込んだんだなーと透けて見えるような書き込みや推理性よりも物語としてのおもしろさを求めているので、そういう意味でこれはダメ。そういうものが読みたければ新書でも探す。
小説としておもしろくさえあれば、たとえ話運びが冗漫だろうが、主人公がしょっちゅう物書きとしてのアイデンティティ・クライシスに苦悩しようが、地の文で信長だけ「信長さま」でいちいち目につこうが、七十男が若い女に惚れられて子どもを作ろうが、ついでに必要もないのに上下巻になっていて、そのせいか活字が妙に大きくて逆に読みにくかろうがすべて許したのに、残念な本だった。
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最近、歴史小説が止まらんのだ。
ハードカバーは高いので、文庫本になって早速買ってみた。
その存在も、死に際も、"事件"であったその人の、夢と死。
複線が複線を呼ぶ信長の遺骸に関する謎を中心に、秀吉の出生、桶狭間、、怒涛の紐解きに驚くことしきり。
語り手は、残りの生涯を掛けてその謎に挑む、戦国時代の実在人物太田牛一、よわい五十六。
彼の、信長に対する思いが、様々な人から昔話を切々と語らせていく。
う~ん、美味。
掘っても掘っても話が尽きない、戦国時代の体感をぜひ!
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江の影響もあって、遂に歴史小説デビュウ☆
頭のなかでの信長がトヨエツ、秀吉が岸谷五朗でおもしろい。
歴史上の人物に対して好き嫌いの感情を抱くことがなかったのに。
信長の遺骨の行方は後半に期待。
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信長の本能寺物の一冊。信長公記の筆者を主人公にすえた着眼点はなかなかよく、ミステリー仕立てにもなっている内容で楽しめました。
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まだ上巻なのでなんともいえないけれど、私が今一番興味がある戦国時代の話だし、本能寺の変の謎、信長の遺骸はどこにあるのか?の謎の話なので大変興味深い。最後どうなるのか楽しみ!
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全2巻。
ちょっと前に話題になってたけど、
あらすじ読んだら知らないマイナーな人が主役で
読むのを避けてた本。
戦国最大の謎、本能寺の変。
の、真実を探る話。
歴史小説ってより推理小説。
著者のデビュー作らしい。
推理小説なので、
ぐあっと胸躍るとかでなく、
知的興奮な感じ。
ちょっととっつきにくい。
文章の語り部が、
天の声なのか主人公の声なのか
書き分けがふにゃふにゃしてる印象で
ちょっと混乱する。
謎解きに関しても
おおっていう説もあるけれど、
いまいち盛り上がりに欠ける印象。
物語としての味付けも、
中途半端な印象。
でも、改めて、
今信じられてる歴史のあやふやさを感じた。
ただ、
伝説は伝説で信じてる方がロマンがあるなと思った。
実際は確かに生臭いかもしれないけど、
伝説信じてた方が楽しい。
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ドラマ化もされた歴史小説。
信長に仕えた太田牛一は、ライフワークとして、信長の記録を執筆。
自身が信長に仕える前の話と信長の死後について、
権力に見つからないようにしながら、その調査を進めていく
言い回しに昔の表現が多く、読めない漢字が多いこともあって、
正直なかなか読み進まない。
しかし、徐々に明らかになっていく歴史の真実は、
日本史を少しでもかじっている人であればやはり面白い。
上巻では明らかにされていない桶狭間の勝利の裏側、
何故今川義元は桶狭間にいたのか?木下藤吉郎の役割は?
そして、本能寺の変で死んだとされるが、
その時に見つからなかった織田信長の遺骸の在処は?
きっと、下巻では全て明らかになるであろう。楽しみ。
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表紙がきれいですねー。「秀吉の枷」「明智左馬助の恋」も揃えたくなりました。内容は歴史ミステリー。歴史の隙間をかなり想像しているようで、楽しかったです。あと歴史書として残るのは勝者に都合のいい部分だけなんだなーと、しみじみ感じました。
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本能寺の変後、信長の遺体はどこへ消えたのか―?
光秀や秀吉たちがどれだけ探しても見つからなかった信長の遺体。
信長、秀吉に仕えた伝記作家である太田牛一がその真相解明に挑む歴史ミステリー。
前半、牛一が大胆な推理でその行方を突き止めていく展開にはぐいぐい引き込まれる。
牛一(=作者)の推理は説得力があり、楽しんで読むことができます。
しかし中盤以降、丹波の女忍者が登場してからは主人公が謎解きそっちのけで女忍者との色恋に夢中になってしまったようで、なんだかグダグダの展開に。
最終的にはご都合主義的な流れで真実に辿りつく形になる。
七十歳を過ぎた老人と若い女性との色恋は違和感がありまくりで、萎えてしまう。
前半のリーダビリティが高かっただけに、残念でした。
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本能寺の変ミステリー3部作。主人公牛一さんの信長へのひいき目にちょっと苦笑します…。結構上から目線の信長ファンですね。さて信長の遺体はどこに消えたのか。なぜ桶狭間で今川義元を討つことができたのか…。真相やいかに。内容は興味深いです。
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信長の棺、秀吉の枷、明智左馬助の恋と続く、戦国3部作の1作目。数年前に大ヒットした小説です。フィクションとして本能寺の変の真相、信長の遺骸のありかを設定し、その設定の下、登場人物が動く様子を描いています。その動きを複数の人間を主人公として視点を変えて描いているのがこの3部作。話がよく練りこまれているし、ぶっ飛んだ設定もないのでスムーズに話に入っていけました。
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一気に読み終わりました。おもしろかったです。
信長の遺骸の真相が分かるラストシーンに深い感動を覚えました。
信長公記の作者である太田牛一の視点から、戦国のミステリーを綿密な伏線とともに紐解いていく展開と世界観にどっぷりとはまり込むことができます。
75歳にして初めて執筆した小説ということを巻末の解説で知り、脱帽するかぎりです。
もう一度読み返したい一冊です。
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当時の小泉首相のお勧め本ということで読んだ。
大変面白かった。これが真実かもと思わせる完全なバックグラウンド一致は秀作。
歴史ミステリーというありふれたジャンルには置きたくない。
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本能寺の真犯人は誰か?天皇か、近衛家か、光秀単独犯か、秀吉の策謀か、諸説分かれる本能寺真犯人をめぐる論争であるが、この本では朝廷と秀吉の策謀を混ぜながら信長暗殺を描いている。主人公は太田牛一。信長公紀の作者で本能寺の謎へ迫っていくさまが描かれている。考証がつまっているので面白い。
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主人公の歳でこの体力は凄い。武士というのは常に己を鍛えているのだから,現代の軟弱な私も見習いたい。そして信長様に対する執念ともいうべき愛着が,凄い。信長様に対する理想ゆえに,それに反する意見に平静じゃいられなくなるあたりが人間らしくていい。