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紙の本
なぜ、山の神はヘビとイノシシという二つの神格をもっているのだろうか?
2020/03/28 12:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、我が国の「山の神」が、「なぜ、ヘビとイノシシという二つの神格をもっているのか」という素朴な疑問を解くために生まれた一冊です。同書の著者によれば、「日本古来の社の祭神の起源は、祖霊としての蛇神であった」と主張されています。しかし、「6世紀から7世紀になって、中国から将来された易・五行による新しい神々が、原始蛇信仰の神々と混淆し、山の神は複雑な相貌をもつようになった」と説かれています。同書では、「第1章 蛇と山の神」、「第2章 亥(猪)と山の神」、「第3章 山の神祭りとその周辺」と三章構成で、こうした「山の神」を具体的な事例を挙げながら、分かりやすく解説した書です!
紙の本
民俗学の世界で、ユニークな視点を示し続ける吉野裕子の本。
2023/01/31 00:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
民俗学にも了解事項はあるのだろうし、共通の方法論などもあるのでしょうが、一人一派のような側面がいまもなお色濃い。
そんな、まだ固まらない学問、時代と共に過去の痕跡が失われる、民俗学の世界で、ユニークな視点を示し続ける吉野裕子の本。
いくつかの代表作と異なり、引用多数の文章は、学問的には落ち着いたもののように思える。
しかしそれは、暴走気味の論考を読みたい私からすると、少し物足りない気もするが、これは私が、吉野民俗学に慣れただけかもしれない。
雑誌、単行本などに発表した文章を元に編み直されたもののようです。そういう意味で、一つの小さなまとめでもある。
内容としてはタイトル通り。
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