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作者はデビューとは言っても若い人ではなく、社会人になったものの作家の道捨てきれず
ホラー大賞に応募し続け、四年目にして悲願の受賞、とかいうお方。
なので筆力は確かなものをお持ちで、どんどん読ませてくれる。
しかしその内容はどろどろぐっちょん。
だけどもう、おーもしろいのなんの!
2、3時間で一気に読みました。
第一章は、身長が190cm以上あり、体重も100キロぐらいあるという、
ありえない体型の弟(11歳!)に蹂躙される兄2人(中学生)が「殺そう」と決意し、その殺害を河童に依頼するというお話。
戦時中の日本を時代設定にしているのに、普通に河童がいるというノリ。
しかもその河童というのもかっぱ寿司のイメージキャラクターみたいなラブリーなヤツじゃなく、表面はうなぎのようにぬめり、水色の体色をしたグロテスクなヤツ。
例えれば、本気出した水木しげるが描いた河童。すげぇ怖いよあの画力。
河童は依頼の交換条件として村の女を連れて来いという。
「女を連れて来い。グッチャネがしてぇんだ」
「グッチャネってなんだ?」
「女の股ぐら泉に男のマラボウを入れてソクソクすることだっ」
セックスをここまで鋭い語感で表現なさるとは、脱帽ならぬ、脱力。
弟を殺すってことになって話はまとまるのですが、いざ実行日になってイロイロと・・・。
第二章は語り手が、河童にあてがう女として選ばれた清美という少女へ代わります。
兄ズがなぜこの少女を選んだのかというと、兄が徴兵を逃れ行方不明になったために家族ともども「非国民」のレッテルを貼られた娘だったから。
「村八分にされてる清美なら、親は収容されているし、だれも騒がない」
ということで。
第一章でも少し出てくるのだけど、兄の行方を聞き出すために憲兵から受けた拷問によりちょっとオカしくなってしまっている姿として描かれている。
なので
「清美はどんなことを考えてるんだろう?なんでこんなことに?」
と素朴に疑問に感じていて、そしたら第二章で語り手となったから、非国民となった経緯を読めると思って、嬉しくなった。
しかしそれも束の間。章のほとんどは拷問の描写。ときどき体が震えました。
特に飴村さんオリジナル、「髑髏」という幻覚による拷問は・・・!!!!!
ホラー小説史上屈指の拷問法なんじゃなかろうか。絶対、こんな薬注射されたくない。
幼少の頃、飴村さんの父親が
「人間は串刺しになっても、すぐには死なないでしばらく生きているんだ」
と教えてくれたのを思い出し、それをヒントに作り出したのだそう。
ていうか、お父さんなんでそんなこと知ってんの!?おかしいでしょ絶対!!w
しかしこの第二章、ラストがめっちゃ良いです。女は怖いわぁ。「裏切り者・・・」
そして第三章は、まさかのアイツが語り手。
読む人がいるかもしれないのでここはシークレット・シークレットで。
とりあえず河童のモモ太が愛すべきキャラクターです。
「テッ���ンもツブシバサミもきつかったけど、全部終わっちまったことだから今じゃいい思い出だ。金玉もあと一個残ってるし何も問題はねぇ」
という言葉に吹いた。なんて可愛いんだっ!!
ラストのラストは、うーんと、
まるで超スピードの車に乗って爽快にいろいろな景色を眺めていたのに、いきなり道路にぽつねんと置き去りにされっちゃったような、そんな印象。
でもだからこそ残る。続きを自分で想像してしまうよ。
ホラー小説だという前提は、どこか限定的なものに思われるかもしれないけど、それが何か??
出来ることはこーんなにあるんだよ!
そう言われた気がした。
とにかく読みやすくて、読者を楽しませようという、作者のサービス精神がそこかしこに表れているので読んでいる間中、ずっと読書を楽しんでいる感じがしていた。
こういう感覚、好きだ。
たとえどろどろぐっちょんな胸くそ悪い小説でも。
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これが長編賞ねぇ……。この2年前の長編賞「紗央里ちゃんの家」といい、日本ホラー大賞の受賞作もホントにつまらなくなったなぁと思う。
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グロテスク・スプラッタ・ホラー、との噂を聞いて読んでみたけど、実際はエログロ・ナンセンスギャグでした。
ガロ好きな人はおもしろく読めそう。
自作は、「怖いけど泣ける!しかもミステリー」という噂だけど本当でしょうか!?
「伊坂も絶賛!」とあるけど本当でしょうか!?
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この本はとてもグロテスクでした。
最後の終わり方も納得できなくて不完全燃焼な感じです。
グロテスクなものが好きならいいと思います。
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まず、もう題名から惹かれた!
グロさが本当に気持ちよい!!!
ありえない設定なのになぜか生々しい現実感を感じてしまうのは
作者の技量故なのかもしれません。
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おお、良い感じに気持ち悪いですね。
エログロ描写がすごいです。狂気の世界はキライじゃない。
しかし、終わり方がものすごく唐突。この作者の特徴?
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マッコイ(杉江松恋)の煽りっぷりに真夜中にどきどきしながら読んだ。髑髏までは手に汗握ったもんですが、髑髏越えたらあとはまあ。
ラストシーンが何故か板垣恵介の絵で再現された(脳内)
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ホラー小説大賞長編賞。まさにこれは悪夢の世界、かなりぶっとんだ印象のスプラッタホラーです。いやもうタイトルからしてインパクトは充分。気持ち悪いのが苦手な人にはお薦めできません。
二章「虐殺幻視」が好きだなあ。これは少しミステリ的な要素があるかもしれません。幻視の凄まじさもさることながら、隠されていた「秘密」がいったい何だったのか。腑に落ちるとともに、カタルシスも味わえました。
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ホラーで話題だったので読んでみましたが
物理的なグロ描写を連発するばかりで
読んでて怖くなるような真に迫るシーンは無かった。
オチも何事も無く え?という感じ
ちょっと拍子抜け
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「よし、おめぇらの弟を殺してやる」
「本当かやってくれるかっ!」
「その代わり村の女が欲しい。おめぇらぐらいの若い女だ。その女と気が済むまでグッチャネがしてぇ」
小学生と思えない狂気的な雷太を殺そうとする利一と祐二。
河童のモモ太に依頼をするが…
独自の世界観とありえない人物描写に引き込まれる。
雷太と河童弟達の戦闘シーンは壮絶。
各登場人物が絶妙に繋がっており物語としても非常い面白い!
今年絶対はずさない本の一冊へ!
(好き嫌い分かれると思いますが…)
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(-"-;)ウーン
最初から最後まで
バイオレンスというかエログロというか
まぁ直視を避けてしまいそうなシーンの連続。
読んでいて
面白いのか面白くないのか
よくわからないまま読み続けているような感じで
最後も終わり方も
終わったような終わらなかったような
不思議な終わり方。
粘膜蜥蜴も買ってあるので
読まなくちゃなんだけど
ちょっと躊躇w
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ホラー大賞の長編小説賞受賞作だそうです。
ホラーだから怖いのかと思ってたら、一言でいうと「グロテスク」でした。
力士並みの体格の小学生とカッパが対決するという、あらすじを説明するとなんとも間抜けな物語なのですが。
なんというか、人の嫌がる描写をわざとしているような。
人の嫌悪感を逆撫でして楽しんでいるような小説でした。
カッパはあまり怖くありませんでした。
どちらかというと第2章の清美の物語のほうが、精神的にやられそうなオハナシで。
残酷この上ない。
でも、精神的におかしくなるんだったら、『ドグラ・マグラ』を超える小説にはまだ出会えてないな。
こんなんばかり読んでたら、まっとうな感覚が麻痺しちゃいそう。
・・・といいつつ、好きで読んじゃうんですけどね。
小説ですが、日野日出志のや丸尾末広のマンガを読んでいるような感じを受けました。
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第15回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作品。続編が2010年版このミスで取り上げられていたのでまずは1作目から読んでみました。解説の池上冬樹によれば「グロテスク・スプラッタ・ホラー」との事ですが、個人的にはさほどグロテスクとは思いませんでした。スプラッタではありましたけど(笑。壊れた世界観のすばらしさは「トギオ」を凌駕していますし、第弐章のミステリ仕立ても秀逸で今後が楽しみな作家です。解説の中で池上氏が林真理子を軽く揶揄してるところにも好感が持てました(作品とは無関係ですけど)。作家としてたいした実績もなく、人として浅はかで狭量な林真理子の様な人物を何ゆえ審査員として採用するのか、俺にはさっぱりわかりません。渡辺淳一とならんで消え失せて欲しい作家の一人です。
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「弟を殺そう」――身長195cmという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄と次兄は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか?そして待ち受ける凄絶な運命とは…。
08年日本ホラー小説大賞長編賞作。作者自ら「グロテスク・スプラッター・ホラー」と称するが、それにエロとユーモアが加わった怪作だった。私は大賞作の「庵堂三兄弟の聖職」よりも面白いと思ったけど…。
(B)
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グロさも怖さもあまり無く、だらだらと長い感じ。
粘膜人間の、粘膜ってなんだったんだろう。
怖いというより、不快な感じ。