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楽しい楽しい。簡単にメモ。原油相場の急落以前の執筆らしく、そこまでの状況について1、原油価格が高騰する原因、というのが本書の一番のテーマ。さらに、2、ほぼ神話確定の石油ピーク説(これについてはロシアが結構えらい)、3、埋蔵量のでっち上げデータ(例えば、OPECのどっかの国で20年前から埋蔵量が変わってないとか)、4、油田開発を巡る争い、5、京都議定書の愚、6、代替エネルギーの話などの要点をコンパクトにまとめていている。私は知らない人だったので面白かった。1についてはア、長期保有を意図している投機筋が産油国とグルになって相場に意図的に介入している、というのが高騰原因の6−7割であとは、これから派生しているものも含め、イ、米国の金利政策が原因で投機マネーが先物取引に流れ込んだ、ウ、原油取引はドル建て原則なのでドル安で産油国が原油価を引き上げざるをえなかった、エ、原油供給不安の煽り(IEAによると原油供給量は拡大傾向にあり、足りてないとしたら精製量らしいとか、米国でサウジの埋蔵量の8倍をもつというすごい油田が発見されるも公式の発表はされていないとか―要確認だけど)、オ、投機筋や石油会社の煽り情報(バレル当たり200ドル超えるとか)、カ、原油の2重価格制を背景に日本みたいな国が高値つかみ、キ、新興市場での需要激増、などがあるそうです。個人的には希望的観測も含めて適当に55ドルぐらいで下げ止まり予想―。ちょっと前に会った目が据わってなくてヤバそうな英人トレーダーは200ドル以上行くと言い張ってたけれど今ごろどんな素敵な年末を過ごしていっるのっかなー。超お見舞いしたい。下がれ下がれドンドンドンドン。
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ロシアの原油無機説が新鮮。1956年にロシアのウラジミール・ポルヒィエフ博士が「原油は地球のマグマに近い超深度地帯で自然発生的に形成された資源である。これを有機物ととらえる発想は資源有限説を理由に原油の価格を高くしようとする西側石油資本の陰謀としか思えない」と述べたという。
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世界中の経済の要になる石油が、ほとんど風評で価値が決まっているとは…。世の中で言われている「価値あるもの」のかなりの部分は、虚構に過ぎないのかもしれない。
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石油は化石燃料じゃない??
枯渇しない??
今まで聞いてきた話と違う内容がたくさんあって
驚くところがたくさんあった。
どれが真実かはまだ分かってない。
ただ、一方方向からの情報を鵜呑みにするのではなく、
さまざまな情報は自分に届く前に色々な思惑が絡んでいる。
そのことを知っているだけでも全然違うだろう。
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[ 内容 ]
これまで石油の世界を牛耳ってきた「王者アメリカ」「本家・中東」。
台頭著しいロシア、中国。
アフリカでは採掘を巡って激しい覇権争いが繰り広げられている。
誰がこれからの石油世界を支配するのか。
誰が原油価格を決めるのか。
「知られざる石油の世界」の教科書決定版。
[ 目次 ]
第1章 原油価格高騰の真相
第2章 石油の世界地図の読み方
第3章 原油高騰と金融危機を結ぶ見えざる糸
第4章 石油はいつまでもつのか
第5章 原油埋蔵量データはインチキだ
第6章 原油を巡る「熱戦」のはじまり
第7章 「京都議定書」資源なき日本の失敗
第8章 いかに第四次オイルショックに対応すべきか
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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石油についてあれこれと考えさせられる著書であった。
今現在日本で石油についての情報に対して疑うための良い著書であるといえる。
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なにより有限だと思われる原油埋蔵量に対し
本書は原油無限説を紹介している
ロシアの採掘技術の紹介を根拠に書かれているので
トンデモ本とは一線を画してます
通勤のお供にお勧めします
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石油埋蔵量の楽観論と悲観論を両方紹介しているのは好感が持てる。前半部分は納得感がある内容も含まれるのだが、後半に行くに従って、眉唾な話が混在。後半部分については視点としては興味深いが、なんとも。
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「石油」に携わる私にとっては興味深く読めた。
発売が2008年。幸いにも原油は高止まりはしているが、筆者が予想するほどは高騰していない。この先わからないが。
石油は化石燃料ではない。原油価格は需給で決まってないなど独自の理論を展開。
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★★★★★
経済に関する自分の無知さ・無関心さ・無責任さに気付かされる。資本主義の残忍さ、あらゆる立場の弱者が搾取される構図、経済大国にいることで得ていることへの自覚のなさ、マネーゲームの怖さ・滑稽さ、これら以外にも私なりに多くを感じた。小さな存在の自分でもできることを見つめ実行するため、自己防衛のため、色々な分野に興味を持ち、知識を深めたいと思った。ここまで感謝した本はない。ありがとう。
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WTIが147ドルという最高値をつけた直後に書かれた世界の石油市場に関する本。最近の雑誌記事をまとめたような内容で、歴史的な記述もなければ、各国の戦略について深く掘り下げて分析されてもおらず、学術的さは全くない。得るところも少なかった。原油価格が高騰していること、原油高騰にはファンドマネーが大きく関与していることをくどいように何度も何度も述べるなど、簡潔さがなく、内容も薄い。日本の石油関係者の競争力は極めて低く特に人材不足について堺屋太一氏が嘆いていたが、この本を読んで本当に日本には石油について深く研究している専門家がいないのではと不安に思った。
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投機筋、石油メジャー、各国政府・団体の思惑などが絡み合って石油価格が変動してきた歴史や現状を説明している。
ただシェールオイル革命はこの本の後の出来事なのでそのことには触れられていない。
自分が子供の頃からずっと石油資源はあと50年くらいだと言われ続けてきているし、新たな油田も見つかるし、限界説は眉唾に思ってはいたが、まさか枯渇した油田が再び使用可能になっているとは。
植物などの有機物が原料になっているのでは無く地殻とかマグマの絡みで無機的に作られる割と無尽蔵な資源の可能性もあるというのは驚いた。
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2023年に読んだので、少しフェアな評価ではない気がしていますが、リーマンショック後、シェールオイル革命前の本です。