紙の本
遂に内海薫登場
2010/08/14 19:48
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たおる - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作から、遂に内海薫が登場し、その代わりに草薙刑事の出番が減ってしまいます。ドラマの影響からか、どうしても内海が柴咲コウに、湯川が福山雅治に思えてきます。きっと、私だけではないはず。
さて、本作ですが楽しく一気に読めました。ガリレオシリーズは、内海の登場で、草薙がミスリードをし、内海がそれを正すが真相までは辿り着けず、湯川が解決というパターンになってきました。おそらく今後も続くでしょう。いいか悪いかは別として。
短編という制約があるにせよ、この作者の筆力を持ってすれば、長編並みの読み応えがある作品になります。特に第二章の「操縦る」が本作では一番良かったかな。どことなく容疑者Xの献身に似てますがね。しかし、泣かせるなぁ。
紙の本
ガリレオは苦悩などしていない。
2009/12/16 20:55
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ガリレオの苦悩 東野圭吾 文藝春秋
短編集です。主人公である物理学者の帝都大学湯川准教授は作者自身なのでしょう。タイトルにある「苦悩」の様子は作中にはありません。
「落下る(おちる)」飛び降り自殺をした女性の謎解きです。読みながらまっさきに考えたのは犯人の動機です。科学だけではなく、人間の心模様も描かれています。
「操縦る(あやつる)」家族というものは美しいものではないとか、草薙(くさなぎ)刑事の必要以上に働きたくないという本音がいい。
「密室る(とじる)」「指標す(しめす)」このシリーズの成り立ちについて考えました。雑誌掲載のための小編ということになります。ドラマ化まで意識してあるのかまではわかりません。同作者の「白夜行」とか「幻夜」という長編に通じる物語の展開と内容がみられます。本当の悪党とは、犯人ではなく、犯人になるように犯人を追い込んだ人間なのです。
「攪乱す(みだす)」つながりについて考えました。つながろうとするとつながりができる。つながらないようにすればつながりは生まれてこない。だけど、つながらなければ、物語は発生しない。
紙の本
サクサク、安心して読めるミステリー
2010/04/29 12:29
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ガリレオシリーズ5冊目。
物理学者・湯川准教授を探偵役に
警察の手にあまる難事件を解決する短編集。
本書からドラマ「ガリレオ」で作られた
女性刑事・内海薫が原作にも登場します。
女性ならではの感性を発揮し
事件の細部に迫ったり、積極的に湯川教授に接触したり。
いいポイントで活躍します。
事件も短編ならではの切れ味で
サクサク進みながらも、湯川の心情がのぞくセリフあり、
科学を信じ、それを悪用する犯人を許せない正義感ありで
安心して楽しめるミステリー。
特に「操縦る(あやつる)」では、
大学時代の恩師の息子が殺された密室殺人に迫ります。
その行方は切なく、結末は暖かい。
裁判までは描かれませんが、裁判員制度なら
情状酌量になるでしょうね。
さらに「撹乱す(かくらんす)」では
マスコミにもてはやされる湯川に
嫉妬する男が予告殺人を連続して起こします。
あまりにも身勝手で子供じみているけれど
有名になれば、そういう矢面に立たざるを得ないのがしんどい。
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2009.1.30
落下る おちる
操縦る あやつる
密室る とじる
指標す しめす
攪乱す みだす
おもしろかったです。
湯川さんの恩師や同級生が登場したりして、草薙さんはあまり出てこないし、
かなり湯川さん寄りのお話。内海さんはいっぱい出てきます。
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科学を殺人の道具に使う人間は許さない−絶対に。
「探偵ガリレオ」「予知夢」に続く、ハウダニットを重視した作品。ガリレオシリーズ短編3作目。前2作に変わらぬ面白さ。
科学の要素も取り入れつつ、だけどそれだけに固執していない。
構成力、引き付けて止まない文章力は流石で展開も素晴らしい。
5編からなる短編の内、操縦る(あやつる)と攪乱す(みだす)が特に良かった。
操縦る(あやつる)では犯人が湯川の恩師。
その恩師が犯人である事に気付き、殺人を犯すに至った真相と殺害方法を覚った時、それを明らかにしなければならない湯川のやり場のない無念さがひしひしと伝わってくる。
攪乱す(みだす)では、「悪魔の手」と名乗る者から、湯川の頭脳に挑戦してくる。
事故に見せかけて殺人を犯していると跋扈する「悪魔の手」に、科学を殺人の道具に使う人間を許せない湯川は次第に本気になり始め、罠を仕掛ける。
「落下る」から草薙の代わりに湯川のパートナー的存在な位置で、内海薫が初登場する。
この女刑事、内海の登場は「落下る」の1編のみで十分満足だったのに、その後も草薙よりも主要人物さながらに登場してくるのは参った。「聖女の救済」にまで登場するのは勘弁して欲しかった。
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ガリレオシリーズの最新刊。
短編集。
湯川に関係のある人がたくさん出てくる。
内海薫も初登場
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短編5編を集めたもの。でんじろうの実験みたいなトリックが多いが、ちょっとありえないという感じでいま一つ入り込めなかった。でも相変わらず読みやすい文章を書く人だ
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★4.5。
2冊同時刊行、見た途端に両方買いましたw 短編(こっち)の方がよかったかな。特に2編目。
どうでもいいけど、内海刑事、ドラマと違っていいキャラなのに
柴崎の顔がイメージされてしまう笑
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普段は本は専ら図書館で借りますが、これと『聖女の救済』…久々の大人買いしちゃいました
本書は短編集。
ドラマ『ガリレオΦ』で放送された話もふくまれてます。
え?いきなり内海(柴崎コウ演じる刑事)登場?
今まで一切登場しなかっただけに、この唐突さに少々戸惑っちゃいましたが…
内海、ドラマよりかなりキレ者!
かっこえぇ〜から許す(笑)
トリックは、結構わかっちゃったのもあったけど、短編だからしょうがないかな。
湯川がちょくちょく人間らしくて、可愛かったです
長編『聖女の救済』に大いに期待☆
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★あらすじ★
湯川の頭脳に挑戦してくる犯人たち。科学を殺人の道具に使う人間は許さない―絶対に。
科学を殺人の道具に使う人間は許さない──絶対に。ガリレオ・シリーズ久々の短篇集、長篇と同時刊行!「悪魔の手」と名乗る者から、警察と湯川に挑戦状が届く。事故に見せかけて殺人を犯しているという彼に、天才科学者・湯川が立ち向かう。
福山雅治が物理学者・湯川を演じて映像化され、空前の大ベストセラーとなったガリレオシリーズ。長篇だけでなく、その新作が今回はなんと2冊同時刊行(『聖女の救済』)されます。こちらは『探偵ガリレオ』『予知夢』と同じ、短篇集です。長篇では脇に回りがちな湯川が、短篇では堂々の主役。必ずしも積極的に警察に協力し、喜んで謎を解いているわけではない湯川の“苦悩”が描かれ、彼の人間性が窺えます。読者のためにと、著者の意向で書き下ろしも加えた贅沢な1冊になりました。
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「聖女の救済」を読むと、こちらも読みたくなりますよね。今回は同時発売だから、その作戦にまんまと乗って読みました。でも、ガリレオシリーズの短編はそれほど好きな方じゃなくって、かつての本も文庫本で読んだような次第。長編はハードカバーで読みましたが、短編ではじめてハードカバーで読みました。
ミステリーとしては楽しめますが、長編と違って犯人の存在感がどうしても薄く、トリック中心の話題になります。その点では、やっぱり長編の方が印象深い感じです。
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5編の短編を収録。
流石に、シリーズ自体が少しネタ切れ気味か。
しかし第5章の「攪乱(みだ)す」で展開する、湯川に私怨を持つ
犯人との対決は読み応えあり。
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ついつい購入してしまったけど、やっぱり東野圭吾は天才かも。飽きない。柴崎コウの演じる内海刑事が登場したのがちょっと癪だけど。
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ガリレオシリーズの続編(短編集)
警察に協力的だった湯川教授がいろいろな事件に関わっていくうちに協力していくことに対して苦しんでいく姿が描かれた本です。
トリックは相変わらず科学的でおもしろかった。
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ガリレオシリーズ新作の短編集。
順番的にはこっちが先だったみたいで、ドラマでしか登場してなかった内海薫と湯川との出会いも含まれています。
短編で読みやすいし、ドラマからはまった人でも十分楽しめる作品。
ただ、書き下ろし作品が映画公開前の特別編ドラマの原作だったのが残念・・・
どうせなら、全部新たな気持ちで読みたかった・・・