紙の本
語りに酔う
2015/03/26 06:44
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投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーじゃなくて語りを味わうのが吉田さんの本の一つの読み方なのかもしれない。どこかにあるかもしれない小さな男と静かな声の女のいつも。
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「小さな男」と「静かな声」の二つのお話が交互に登場し、やがて関連性をもっていく、というのは村上春樹の『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を彷彿とさせた。
でもこちらは事件も何も起こらない。淡々と日常が続いていく。特に感動したり何かが心に残るわけではないけれど、読んでいる間の時間がなんとも楽しい。そこはさすがに吉田篤弘さんです(でも、いつもの作品より物足りなかったー)。
「ジァンジァンのもぎり嬢」こと金色の手帳をつけ始めたミヤトウさんと、小さな男の関係はどうなるのかなあ。
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☆未読 『書店員失格』というブログで紹介されていた本。吉田篤弘さんは好きな作家なので、読んでみようと思う。
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吉田さんの世界に没頭
二人はいつ接点を持つか、がさしあたっての期待感だったが、
これはこれでいいんじゃないか。
良さが分かる人だけに分かってもらいたい。
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いつにも増して登場人物が少ないので、よくしゃべるというか、内面がよく見えた。
ひっそりと人が繋がっているのがおもしろい。
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読んでいて不思議とこころが落ち着く本。
人と人との距離感が適度に離れているのがとても心地よいです。
この本を読んで、百貨店に行くたび秘密の通路に思いを馳せてしまうのは、きっと私だけではないはず(笑)
シズカさんのラジオ番組、是非聞いてみたいなぁ。
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デパートの寝具売り場で働く小さな男。
ラジオのパーソナリティをしている静かな声の女。
当たり前の人生に満足し、些細なことで慌てるが、それなりに幸せな生活を送っている。
そんなごく普通の男と女。
今まで出会うことのなかった2人の人生は、古い帽子をかぶったミヤトウさんによって一瞬だけ交差する。
吉田さんの相変わらずの言葉遊びっぷりと、ささやかな人生への哲学が心地良い小説。
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2010.01.04. 2009~2010の年またぎ本。ゆるゆるとしてて、とても好みでした。小さな男の語りと、静かな声の語りが交互に入り、交わるのか?と思いきやそんなこともなく。静かな声の方が好み。赤い(金色の?)手帳、買ってみようかなとか、遠乗りもよさそうとか、ラジオを聴くのも悪くなさげとか、いろんなことをゆるゆる思った。
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はじめのうちは、何か書かれているのか頭に入りにくい気がした。登場人物の目線であったり作者の目線であったりが入り乱れ、今、だれの話を読んでいるのか混乱しそうになる。が、それを想像しつつ情景や心情を受け入れると、自分がその人物そのものになりきれるような気がした。
日本語、言葉をこねくり回すのが好きな私には、とても心地のいい作風である。話しの流れの中で、ひとつの言葉についてこだわり、考察し、噛み含めた上で、哲学的な結論を導く。それが小難しくないやわらかな言葉で紡がれているから とても素敵な気持ちになれる。
相変わらず変わった小説を書く人である。
読むと必ず心が表れるような、懐かしいものを大切にしたくなるような、丁寧に生きたいと思えるような、潔く温かい生成りのような一冊。
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うーん、おもしろかった。
お風呂に入りながら、ちびりちびりと読んでたけど、
最後は我慢できずに一息に読んじゃった。
私も、自分の真実、見つけたいな。
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吉田篤弘さんの本の、独特の静けさは大好き。
ただ静かで、乙女チックかというと、そうでもなくて、結構ニヤニヤと笑える感じが、他の雰囲気系と一線を画している。と思う。
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遠いようで近いところにいる「小さな男」と「静かな声」。二つの仕事を持ち、ロンリーハート読書倶楽部に所属している小さな男と静かな声のラジオ・パーソナリティ静香さん。物語は二人の視点で交互に綴られ、二人それぞれの内面に深く静かに触れながら、坦々とした穏やかな時間が流れていく。
このゆったりとした吉田さんらしい世界観は好きなんだけど、今回はちょっと飽きて長く感じてしまいました。でも、最後は爽快感に溢れてていい終わり方だったかな。
「諦めることがあなたの人生なのか、はたまた、諦めないことがあなたの人生なのか。要はそういうことですよ。」
-------「小さな男#6」より。
そういうことですか、そういうことですね。
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小さな男としずかな声の日常を描いているんだけど、誰もが共通点を感じてしまうのではないかな。 私もこんな風に思ってた!と思うことが多々あり。くすくすと小さな笑いがでてくる本です。吉田さんの本の中でこの作品が一番好き。大好きな大好きな本です。
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タイトルどおり、小さな男と静かな声の女性の話が交互に繰り返されます。この小説は最初のとっかかりが少し難しいかもしれません。なんのことかよく分からないというか、悪い言い方をすれば持って回った言い回しというか。しかし、男女3回目くらいになるとすっと小説の小さくて静かな心地よい世界に魅了されます。独身で友達が少なくて自動車じゃなくて自転車なのが、自分の境遇と被り、そこも楽しめました。作者の本は2冊目ですが、他の作品も読みたいと思いました。
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「こないだ、雑誌の占いコーナーに、あなたの人生は諦める人生か諦めない人生かどちらか選択しなさいって書いてあって、思わず声に出して答えちゃった。『わたしは諦めない』って」
行動派の弟妹を持つ長男または長女向けかも。