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2010.07.17
本田靖春「警察(サツ)回り」読了。彼の本は「誘拐」しか読んでいなかったので、ブックフェアで迷わず購入。昭和30年代の新聞記者の恵まれた環境や、社会問題への鋭い眼差しなどが羨ましい限りだった。一度は記者になることも考えた身だが、本当に凄い職業だと改めて敬服する外ない。
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本文は推して知るべし。
解説もいい。「内なる言論の自由を守り切る」この言葉はマスコミに携わる者にとって、重く心に刻みつけなければならない言葉だと思います。
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昭和33年当時、著者が読売新聞社会部の
警察回り記者だったころの回想録。
当時の空気が伝わってきて面白い。
売血制度根絶の「黄色い血」キャンペーンに
ついても興味深い。
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「誘拐捜査」から興味を持って。
昭和30年代を中心に「バアさん」が亡くなる昭和60年までが本書の時代背景。著者は昭和60年ごろの視点から、かつての警察回りを懐古するが、その後さらに時代が移り変わっていることに思いを馳せざるを得ない。この本、意地悪く見れば鼻持ちならぬやさぐれエリートの懐古譚でしかないが、それが胸に迫るのは、著者の熱い思いによるものか、世知辛い昨今の世相が窮屈で自分が生まれてもいなかった昭和30年代を懐かしんでいるのか。
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描かれている時代の雰囲気や新聞記者の日々の生活は興味深いが、内輪ネタ感が強く、極めて個人的な話ばかりが続いて、読んでいて退屈してしまった。業務中に警察署で博打をやって時間をつぶしたり、高給取りなのに安いお酒をツケで払い続けて「バアさん」を困らせたり、女性の家に入り浸ったり、共感できない部分も多かった。