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医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。
今回の舞台は、終末医療の先端施設として注目を集め「ナイチンゲールの沈黙」の作中である事件に間接的に関わった碧翠院桜宮病院。
終末医療専門病院であると共に黒い噂が絶えない経営者一族を探る為、東城大学の劣等医学生・天馬大吉は、幼馴染の記者・別宮葉子から「碧翠院桜宮病院に看護ボランティアとして潜入して欲しい。」と依頼を受ける。潜入した天馬の前で次々と患者が不自然な死を遂げてゆく。あまりにも急速すぎる入院患者の死亡をきっかけに東城大医学部と桜宮病院の死闘が幕を開ける。
厚生労働省から送り込まれた”刺客”の一人、「ターミネーター」や「ミス・ドミノ」の異名を持つ”氷姫”こと姫宮によって、どんどん怪我をさせられてゆく天馬があまりにも不憫…。相変わらずのミス・ドミノぶりを発揮しながら、その行動の裏には意味があったり…と、しっかりと活躍してくれて存在感もあった。
そして、もう一人の”刺客”白鳥は東城大学医学部が派遣した皮膚科の医師という設定で登場。常識ハズレの診察方法で、院長の双子の娘姉妹・小百合とすみれからは偽医者や東城大学医学部が送り込んだ自爆テロ要員として疑われる。
天馬達は不審死の真相に辿り着こうとするが、院長の桜宮巖雄と双子娘は白鳥が予測もしなかった罠を仕掛けていた−。
今回は白鳥の活躍ぶりが中途半端であった事も相まって、姫宮の存在感が強かった。展開的には面白いけれど、「何か」が足りない…。臨場感はあるのにそれは錯覚にも似た幻覚の臨場感で、現実味がありそうで現実味がない。ラストは余韻を残しつつ、次に繋げ様としている感があるけれど、これもまた中途半端で、???な感じ。
今後の作品に桜宮小百合は登場するのだろうか−?
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2008/11/24 メトロ書店御影クラッセ店にて購入
2010/9/24~9/25
上巻の最後に乗り込んだ白鳥が桜宮病院の暗部を暴く後編。いやあ、そういう布石であったとは。まんまとしてやられた。海堂氏の桜宮サーガの世界は森博嗣氏の世界に似ているような気がする。違う作品のさまざまな登場人物が実は複雑にからみあっている。理系の一流作家にはこのような構成力があるのだろうか。自分も理系ではあるが、このような広大な世界は築けない。まあ、一流じゃないので当然だが。
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1).目次
省略
2).筆者の主張
省略
3).個人的感想
読みやすく、漫画的な読みものである。
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「チーム・バチスタ…」「ナイチンゲール…」と続いて、
すっかり虜になってしまった海堂作品。
面白い度は高レベルをキープしております。
ただ一点、苦言を言うと、
ストーリーがだんだんファンタジーっぽく、というか、
マンガっぽくなってきてません?
「バチスタ」はリアルだなぁって思ってたのですが。
「螺鈿…」のラストは、壮大でありつつも、
昔なじみのアニメや映画テイストの香りもします。
「最後に残った人物は、実は…」ってところも。
カタルシスがあって、好きですけどね。
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「チームバチスタの栄光」から始まった、海堂尊氏の描く「桜宮サーガ」。 医者でもある著者が注力している「死亡時医学検索」を物語に織り交ぜ、さりげなく問題提起もしているのが分かる。
"チームバチスタ"で賞を取った後、続編は"チームバチスタ"を超えるものが出てきていないと、批評されるのを良く聞く。 ハードカバーで既に刊行されている新作を未だ読んでいないので、その様な批評に同意できるのかどうかは分からないが、これまで3作(チームバチスタの栄光、ナイチンゲールの沈黙、螺鈿迷宮)を読んだ限りではそれぞれの作品を云々言うべきではなく、これらをつなぎ合わせた「桜宮サーガ」として捉えるべきでは無いかと思う。
確かに、デビュー作"チームバチスタ"の構成の旨さ故に肌身で感じる緊張感と、ストーリー性を損なわず納得の行く形で解決される展開は秀逸であり、その後の2作はそれを超えることは無かったのは事実であると思う。 しかし、医療サスペンスを銘打ったフィクションの展開規模は作品を追うごとに大きくなってきているように感じる。
第1作が手術室という密室で起こった殺人の話。 第2作は通常サスペンスの如く猟奇的バラバラ殺人事件が起き、それの犯人探しをする物語。 そしてこの第3作目は、ある病院に渦巻く陰謀を中心に病院とその一族の哀しい宿命を物語化したもの。 そういう意味では舞台は段々壮大になってきている。
ハードカバーでは読む気はしないが、文庫本が出れば必ず買うつもり
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上下まとめて。
ロジカルモンスターと銀獅子のやり取りは確かに考えさせられる何かがある。
…されど、ちょっと暗い。
伏線はどこかで回収されてほしい。
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海堂尊はふつうにおもしろいと思う。キャラクターの個性が濃く、文章表現が独特なところが海堂尊のいいところだと思う。そのおかげで読者をまったく飽きさせない。
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http://blog.livedoor.jp/masahino123/archives/65188567.html
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下巻も読みました。「死」の医療がテーマなだけに中々暗いけれど、今まで読んだ海堂さんの本の中で一番好きかもしれない。老人介護センター・ホスピス施設・寺院を一体化した碧翠院桜宮病院でのシステム(を考えた海堂さん)に驚くよこれは。天馬君は別に悪くないのにね、なんと残酷な真実
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不審死が続く桜宮病院を舞台にしたミステリーであると同時に、現代日本の医療制度問題や終末期医療の実態にもメスを入れている。エンタテインメントと終末期医療の問題を巧みに絡めたストーリーは読み応え十分。
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前2作と世界が繋がっており或る意味続編でもあるが、前作を読んでいなくても問題なし。ドジッ子の姫宮が主役。
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上巻の続き。
面白かった。
思いもしなかった桜宮家と天馬の関係にびっくりしちゃいました。
また、白鳥と姫宮が・・・この二人の活躍(?)ぶりも楽しいです。
ラストは続編がありそうな予感。
早く読みたいです。
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面白かったです。堪能できました。今回、白鳥にいつもの切れがなかったような?映画、ドラマ、小説とそれぞれ白鳥のイメージが違うので混乱してるのだろうか?一つ疑問が?生き残ったのは本当にすみれ?最後のせりふは小百合の専売特許なのだが?・・・
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後編では話が少しずつ動き、終末期医療についての制度上の問題が描かれている。正確な表現は覚えていないが死者からの声を軽んじるとあとで必ずしっぺ返しが来るというメッセージは痛切。物語自体は比較的淡々と進む感じだが、巖雄が全編を通して語っていたメッセージばかりが印象に残った。[2009/1/29]
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ついに“氷姫”登場ですね。白鳥氏は、相変わらず存在感のあるキャラなので、読んでいて面白いです。ただ、やはりこれは何? と思う箇所があるのは、少しマイナスでした。