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日本美術史家の重鎮が書いた割にはジャンルも縦横無尽だし、知識も深いし、一般性も高い。これが出た以上、自分はもうゲイの日本美術の本を読みたいのに、とか思うのはやめよう。
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この手の本は初めて読みましたが、面白かったです。花についての記述が特に。興味のある方は是非。参考文献巡りをしたい。
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男色を日本文学、日本絵画を軸に
その“景色”を綴っている。
早くその男色的風景を覗いてみたいと思うのだが、
論証してゆく中にある文学的エッセンスに徐々に
魅了されていく。
如何に日本が男色が根付いていたか?
それが文学の文脈や絵画の部分部分に顕れてくる。
ストレートにではなくにじみ出てくるものを吸い取る
ようにして読み込んでいった。
引用が多いので、少々時間がかかったが、それだからこそ読み応えのあるものであった。
3点ほど気になったところ。
1点目。
第五章「そへ歌」では、色子・若衆・かげま(いずれも男色者のこと)の“名産地”と表現していること。
男色の名産地ということは今でいえば新宿二丁目ということになるのか。
2点目。
第六章「礼装」。
川端康成の「伊豆の踊子」に男色的要素があったとは驚きであった。まさに文脈を読むとはこのことだと思いました。
3点目。
やはり、三島由紀夫のこと。
三島の奥さんがなくなって、三島が男色者であることを語るのはタブーではなくなったのか。
詳細にわたり、「禁色」についての背景を描いてあって、また読みたくなりました。
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思っていたより 近い時代の内容で三島はくさかったんだ。。それと 湯島の版画が 。湯島は そういう場所だったっていうのが。けっこう へーーって感じでした。
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面白かった。淡々と書いている。著者はいったいどういう人なんだろう?いや、学者には違いないが・・・。
最後の「伊豆の踊子」についての研究?では、「私」は踊子にちょっと惹かれたっぽく書かれているが、実は踊子の兄とやらとの交流が大きいのではないか、ということだった。伊豆の地に、文学碑が立ってたりするんだけど、しかしわざとその兄とのこと(大したことぜんぜんないけど)は省かれて書かれてたり。(朝早く訪ねてきたので、朝風呂に誘った、とか)あと、「伊豆の踊子」は、「伊豆の思い出」という随想?の前半部分で、後半は一高時代?の同性愛について書かれているそうで、どっちかというと、そっちの方が色濃いらしい。これは、伊豆の踊子や、「少年」を読んでみなくちゃなあ、と少し思った。ちなみに、Rに昔は同性愛って、普通だったんだって、といってみたら、「えっ、そうなの!?」と驚いていた。