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下巻に入り、多分犯人はあいつと思っていたが、決着の仕方が呆気なかったかな。
何しろ乃南アサ作品は風紋、晩鐘が良かったのでついつい期待してしまう。
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音道刑事と、滝沢刑事の距離感がおもしろい。
音道刑事の滝沢刑事に対する「オヤジ感」の描写に、思わずにやけてしまったり。
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ペンギンからアザラシに出世(?)した滝沢刑事と
再びコンビを組む音道刑事。
何だかんだぶつかりながらも、
阿吽の呼吸になってしまうのが楽しい。
二転三転するストーリー展開も秀逸だし、
捜査線上に登場してくる人物の描き方もうまい。
短編も悪くないが、
これぐらいのボリュームがあった方が
読み応えがあって良い感じ。
(下巻へ続く)
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音道貴子のシリーズ、この上下巻も前にいちど読んだような読んでないような…記憶がアイマイ。文庫で上下巻のなかなかのボリューム。捜査線上の点と線をたどっていって、何度も(こいつが犯人か?)と思わせながら、ちがーう。
民家の解体現場から出てきた白骨死体が3つ。1つは胎児か嬰児かも分からない小さな骨。貸家だったから、家主に訊いて借りていた店子が分かればそう難しい捜査ではないだろうと思うが、もちろんそうはいかない。
家主のじいさんは認知症を発していて、老人ホームにいる。夏の暑いなか、老人ホームに何度も通って話を聞こうとするが、じいさんに話が通じるかと思えば、ぜんぜん分からなくなったり、ふらふらと徘徊に出たりで、はかばかしい成果なし。しかも、このじいさんが殴り殺されてしまう。
捜査本部が設置されて、音道は、ベテランのおっさん刑事・滝沢と組んで、靴底をすりへらして歩きまわる。捜査の中で、20年以上もさかのぼる父娘の惨殺事件も浮かびあがる。別々だと思われていた事件が、実はつながっていたことが、明らかになってくる。
音道と滝沢、それぞれのやり方、考え方があり、そのどちらかだけが優れているわけではなくて、捜査現場や相対する人を2人で見ていくことで、1人だけでは見えなかったことが見えてくる。互いに煙たく思うところや、いらっとするところはありつつも、2人が相方として発揮する周到さや直感が、捜査をわずかずつでも前へ進めていく。そういう「お仕事」話として読めるところも、おもしろかった。
私の印象に残った箇所のひとつは、家主のじいさん・今川篤行の娘が、話を聞かせてくださいという警察に対して言うこんなセリフ。
▼「いいですけど─私、誰の奥さんでも、ないですから。名前で呼んでください。今川さんでも、季子さんでも、何でもいいです」(上巻、p.62)
「奥さん」とか「ご主人」とか、相手がよく分からない段階で、なかなかそれ以外に呼びようがないことがあるのは分かるけど、名前が分かった相手をいつまでも「奥さん」呼ばわりするのは、鈍感なのか、単に面倒なのか。「名前で呼んでください」と、こういうときにすらっと言えるのは、ちょっといい。
(8/2-3了)
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3:00で読了。
事件がなかなか前に進まないなかで、
音道貴子シリーズの一番はじめに出てきた相棒、滝沢と音道のやりとりがおもしろい。
下巻が楽しみ。
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乃南アサにハズレないな〜しみじみ面白い。主人公の恋話がいらん気がするけど。椅子職人がちらちら登場。滝沢刑事との息があってるようなあってないようなコンビ。事件は哀しく、犯人は無茶苦茶悪いやつだ。
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この作家の作品は
読みやすい。
売れるのが分かるなぁ~
女刑事シリーズの第二弾?
前回ほど女刑事も
「女だから舐められてる。。」とか
「女だから・・・」を強調せず
その辺りもありストーリーに
入り込みやすくなっている。
上巻では
と有るヘルパーの男性が浮上。
彼の哀しい過去が明らかに・・・・
滝沢のお父さんとの
コンビも息が合ってきて
下巻が楽しみである。
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再読です。滝沢・音道の名コンビ復活がとにかく嬉しい作品。事件は時効もちらつき、手掛かりはようとしてつかめず時間ばかりが過ぎてゆくもどかしさ。コンビの微妙なバランスの変化、捜査の進行具合、プライベートでの人間関係の変化などなど、いろんな切り口で楽しんで読んでいます。
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『凍える牙』の音道・滝沢コンビ復活。それぞれに歳を重ね、経験を積んだ2人のコンビはいかに事件解決していくのか?
ある日、古い木造家屋解体中の現場、地中から二体の白骨が発見されるところから、事件は進む。
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Rさまオススメ本、女刑事第3弾。
まずは上巻読み終わり。
実力は認めているのに、どうもおやじ扱いが抜けない音道さん。もうちょっとちゃんと見てあげてと言いたくなったけど、だんだん気づいてきたか?
滝沢がほんとにおやじだけど、できる刑事で嬉しくなる。
お互い話さないとわからないこともあるんだなぁという感じ。
それなのに、捜査のことは結構伝わる感じがとても良い。
どんどん良いコンビになってほしいところ。
下巻も楽しみです。
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音道貴子シリーズ6作目です。久々の音道・滝沢コンビ登場です。音道と滝沢の相手に対する温度差が違い過ぎるのが淋しい。滝沢が自分の事を認めている部分もあるという事が分からないからか。滝沢が分かりにくい人というせいもあるだろうけど。相変わらず事件は起こっても展開はゆっくり。でも内容は読みやすかったです。
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内容(「BOOK」データベースより)
貸家だった木造民家の解体現場から、白骨死体が発見された。音道貴子は、家主の今川篤行から店子の話を聞こうとするが、認知症で要領を得ず、収穫のない日々が過ぎていく。そんな矢先、その今川が殺害される…。唯一の鍵が消えた。捜査本部が置かれ、刑事たちが召集される。音道の相棒は…、滝沢保だった。『凍える牙』の名コンビが再び、謎が謎を呼ぶ難事件に挑む傑作長篇ミステリー。
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音道さんと滝沢さん、もう少し歩み寄っているのかと思いきや。皇帝ペンギンから立ち歩きするアザラシとは、音道さんも容赦ないですなあ。さあ、下巻を読もうっと(^。^)
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待ちに待ったあの名コンビが帰ってきた。
凍える牙以来、短編や長編で貴子のそれからを読んできた。苦難や悲しみを乗り越え、成長していく彼女の姿を見てきたのだから、前置きが長かったこともあるのだろう、滝沢とのコンビは素直に嬉しくて、また面白かった。初めから終わりまで安定のクオリティ。後半が楽しみ。
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タイトルにもなっている音道貴子とは、『凍える牙』以来、久しぶりの再会となる。滝沢とのコンビもどうやら健在のようである。
本編は上下巻に分割されているから、上巻だけでは事件の全貌はまだつかめない。むしろ滝沢と音道が、互いに相方をどう感じているのかという描写を楽しませてもらった。互いが相手を評する言葉は、しばしばとても手厳しい。しかし、その厳しい言葉は互いに相方をリスペクトしている、というところが根源的にあり、それゆえの評言だと感じる。そう思わせる書き方は、著者乃南氏の面目躍如たるところであろう。
上巻においては、二人の捜査範囲はまだ限定されているが、物語の進行速度はとてもよい。つまり読みやすいスピード感で、つい物語に引き込まれる。音道と滝沢の心理描写と本筋である事件を巡る物語の量的バランスもいい。
乃南氏は人間を描くのがとてもうまい。登場人物は、主人公の刑事のみならず、一人とて手抜かりなく、緻密に描かれる。読み手は、おのずと自身もその場にいるかのような臨場感を持って読み進めることができるだろう。
滝沢にせよ、音道にせよ、互いに男あるいは女であることを意識しすぎているきらいはあるが、そのキャラクターが二人の掛け合いを、さらには音道シリーズの一連の物語を成立させている要因であるともいえる。下巻に続く二人の掛け合いを楽しみたいと思う。