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「ぼくは足音をしのばせて板を打ちつけた窓に近づき、細いすきまから外をのぞいた。「なにをしてるの?」ミナが訊く。「世界がまだ存在してるかどうか確かめてる」」
桜庭さんの読書日記より、気になって購入。
最初はミステリかと思いきや、とてもステキな児童文学。
こういうの、優しくて好きです。
しかし、思いの外、スケリグは臭くて汚らしい。
そういうのがまた魅力、なのかな。
単純に、綺麗な存在だったら、全然違っていたかも。
隣の少女のミナも良かった。
良いキャラだった。
可愛らしくて、賢くて、クールな存在。
こういう子になりたかったなぁ、なれないなぁ。。。
ていうかもう遅いなぁ・・・。
なんだかよく分からなかったところもあることにはあるのだけれど、
そんなことが気にならない、良い話でした。
結構こういうの好き!
【9/29読了・初読・個人蔵書】
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普通のおとこのこ、マイケル。ちょと変わった女の子、ミナ。不可思議な存在、スケリグ。
ふしぎな秘密の世界へつれていってくれる。
世界にはきっとこういったことがあると信じたい。
夢見ていた日々。
大事なものが蘇ってくる。
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書店で見かけて面白そうだなあ、と思ったもののその時は購入しなかった本を図書館で探したので読んでみました。面白かったです。
今にも崩れそうな廃屋があって、危ないから大人は入るな、と言う。でもそんな魅力的な所、入りたくないわけないですよね、子供としては!
大人たちは大人の事情で頭がいっぱいで子供は学校に行って元気に遊べとか言うけれども確かに子供だって学校でサッカーをして遊んでる場合じゃない、と思う時だってあると思う。
お互いを思いやっての行動だけれどもどこかすれ違う。
そういうことってあるよなあ~と読みながら思いました。
それにしても春巻きとチャーシューか…
神々の糧か。カッコイイな。今度ビールを飲む時は神なる酒、と思いながら飲んでみよう、うん。
でもちょっとこの表紙、怖いです…
最初ホラーかと思った…
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想像の行き届く夢物語。
嫌みのない幸福論。
嘘がないファンタジーというか、こういうことってあるかもなあ?って素直に思える。
人間には翼が生えてたかもしれない
また生えてくるかもしれない
もしかすると、いまも翼をもっているひとがいるかもしれない
そういうお話。
私は全然ちがうルートで本書に出会ったけど
ジブリ美術館の図書館にもこの本があったんだった
たしかに、ジブリより少しだけ恐ろしいというか奇妙な部分はあれど
トトロとか借り暮らしのアリエッティみたいな要素があった。
27番と53番 私もたべたい。
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題名に惹かれて購入。各賞を受賞した作品だというのは後で知った。
何というか、久々にすがすがしい本に出会ったなあと思った。
秘密の場所、出会い、風変わりな友達、薄青い夜、テイクアウトの食事。
子供の頃ならさぞ胸をときめかせたと思われる様々な描写に思わず微笑んでしまう。
そしてページをめくるうちに、気付けば登場人物達と同じ年頃の視線で物語を追っている自分がいた。
料理の仕方によっては陳腐になりかねない内容だと思うが、透明感のある文章の心地よさも手伝って、最後まで退屈することなく読み終えた。また時間を置いて読み直したい。
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タイトルと表紙に心を撃ちぬかれた。大学時代、よく、「翼のある生き物」について妄想していた。今まで出会った色々な作品の中で、一番、私の妄想の中の生き物のイメージに近かった。奇跡は生き物の温もりの中から生まれてくるらしい。心が暖かくなった。
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テーマ掴めず。
大人向け絵本風味だが、美しいファンタジーではない。
よくよく見ると表紙が気味悪くぎょっとした。
一軒家に越してきたマイケルは、今にも崩れそうな庭のガレージで「不可思議な存在」に出会う。彼は翼を持っていた。
彼は一体何なのか。まさか天使?
幼い妹は心臓病で両親は彼女にかかりきり。
マイケルは学校は子どもを駄目にするところという変わった方針の隣家のミナと共に彼を別のところへ移し食べ物を運ぶことにする。
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デイビット・アーモンド「肩甲骨は翼のなごり」
ジブリ美術館内の本屋さんでは、ジブリの映画の本だけでなく、名作といわれる絵本、児童文学も置いている。
宮崎駿監督の推薦文のPOPもついていたりする。
この本は、「ばくは大スキです。おすすめ。」と書いてあった。
創元推理文庫だけどファンタジー。
主人公マイケルが引っ越した先の隣の一風変わった少女ミナと仲良くなる下りは「テラビシアにかかる橋」を彷彿させる。
マイケルが、壊れかけたガレージで出会った生きものとどうかかわっていくのか、病気の妹をどんなにか心配し祈っているのかを感動をもって見守った。
人や生きものを一心に大切に思うということの素晴らしさを久しぶりに教えてもらった気がする。
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翼が欲しい人間たちよ!あなたたちは持っているのではないのか?二本の立派な足が。棒のような足があるのではないのか。その日本の足は鳥の翼と同じ理由で付いているのではないのか?目的地まで体を運んでくれるという立派な目的が。翼がなくとも人間は奇跡を感じることはできるし、奇麗な出産という儀式がある。夢も見れる。希望も持てる。肩胛骨がある。羽ばたける。未来がある。一歩先に進める。平和には一向にならないけれど、僕たちは人間に生まれてよかったと思える。その現象に感謝すれば翼だって生える!肩胛骨から翼が生えてくる。きっと。僕はそう思う。
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引っ張り過ぎもせず、すっきりとした読後感。
「怖いんだ」と呟いたところから、言葉少なに信頼していくスケリグと二人の過程が細々とツボで、久し振りに良いYA文学読んだなー!って思いました。
甘し糧、とかスケリグの言葉が短く素敵。
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愛情に溢れた優しい文体で綴られる、幻想的で静謐な物語。
小さな子供の感じる喜びと悲しみが、とても素朴に描かれている。
この本を読んでいる時は、自分も純真無垢な子供の気持ちに、立ち帰る事ができます。
短いお話ですが余韻がずっと残ります。
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素敵な邦題が長らく気になっていて、やっと読むことが出来た。
お話の落としどころとしては途中で「あ、こうなるんだろうな」と思った通りになるけれど、それが評価を下げることには全くつながらない。
読み始めたときに感じた死の匂いや陰鬱な雰囲気が、マイケルがスケリグやミナと出会い、心の目を開いていくにつれてゆっくりと引いていく感覚を味わえたのが良かった。
甘し糧。ウィリアム・ブレイク。不可思議な存在。世界は驚きに満ちている。
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ガレージにいた彼が欲したのものは
27番と53番。
神々の糧。旨し糧。
ブラウンエールビール。
神々の酒。ネクター。
それととアスピリン。
彼は特別な行為はしていない。
ただ特別な存在であるだけだ。
主人公のマイケルは
リウマチの彼を助けようとして、
心臓を病んだ妹を助けようとした。
奇跡は特別な行為に降りかかる。
妹のために祈るマイケルのように。
肩胛骨は思いやりの羽である。
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ずっと読まねば、と思いつつも表紙が苦手でどうしても開けなかった本 。文庫化で変わるか期待してましたが、むしろホラー風になってしまったような気がします。羽の写真だけ、とかのほうがよっぽどいいのに。邦題は原題より素敵なので残念。
さて、読んで見たら内容は雰囲気があって、とても好きでした。主人公の少年、マイケルが普通の少年と言うところに親近感がわき、感情移入しやすい。
廃屋での不可思議な「彼」との出会い、不可思議な出来事についても、違和感なく読めました。説明的でなく、むしろ説明不足なくらいのシンプルな描写が読み手に想像の余地を与えて魅力的なのだと感じました。
読後感も良く、外国文学への入口として、成長の過程で読む本として、すすめられると思います。
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古びたガレージで見つけた彼と、その家に引っ越してきたばかりのマイケル。そして隣に住む少女、ミナの話。