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確保ー。
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02/15
今回もまっすぐなお話でした。この方の書く作品は、なんというか、嫌味ではない綺麗さがあって好きです。
内容は、結構早い段階でラストの想像はついてしまいましたが、
ラストが想像できても先が読みたくなるっていうのは大切だと思うんだ。
はっきり言うと、私の中では「ミミズクと夜の王」のインパクトが大きすぎて
どうしても5つ星をつけられないんですが、マンガと評価の基準が違ってるってのもどうなのか。
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「――あなたを、喰べてしまいたいほどに、愛している。」
その人のことを口にしようとするだけで息が出来なくなりそうで、殺して喰らってやりたい思うほどの激情。
狂うほどの恋。
読んでいるうちに先の展開は読めたんだけど、それでも最後まで楽しんで読めた。
この作品は"人喰い物語"最終譚らしい。前2作を読み直したくなった。
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帯を見て初めて、人喰い3部作だったのか!と気づきました。
3作の中ではじめて子どもじゃない主人公だったせいか、優しいだけの話では無い、でもまっすぐな話でした。
締めに相応しい話だったんではないかしら。
ロージアとガルヤの見開きイラストには目を奪われました。
文章が上手いわけではないんだけど、この人の書く話はやっぱり好きだなぁ。
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この方は愛のお話が、過程が素敵だと気づいた一冊。途中で姫の存在が薄くなったのが残念だけれど、王道をまとめていたと思います。結婚した二人の恋愛は良かった。結婚という形では結ばれなかった、二人もすごく。食べてしまいたいほど、愛してる。それを狂愛として書くのではなく、どうしようもなく好きで、本当にどうしようもない。というのが綺麗だなぁ、と。
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紅玉いづきさん3作目の作品。”人食いシリーズ”なんて物騒なタイトルがついているこの方のシリーズですが、どうやらこの3冊めでひとまず区切りがつくようです。白く、凍てつく山脈に住む二つの部族。ずっと戦い続けてきた彼らの融和のために、部族の長同士が婚姻することとなった。主人公は”蛮族”とさげすまれる部族の長で、宿敵のもとへ嫁いでいきます。
「貴様の誇りである剣を地に置き、この狂人に屈し、我が妻となる覚悟はあるのか」
初の対面の席で彼女を侮辱する未来の”夫”
剣を取っても構わないと挑発する彼に対し、彼女は言った
「私が心から刃を向けるのは、心から愛した男ただひとりだ―――」
彼女の部族の女性は情に厚い、その激情ゆえに”愛した男をたべてしまう”とさえ言われている
ゆえに、彼女たちはこう呼ばれる
雪蟷螂 ゆきかまきり と
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待ちに待った第三巻。
男性陣のインパクトが弱いのはちょい残念ですが
女性陣のかっこよさったらないです。
さらっと魔女が語る夜の王のお話にも胸キュン。
紅玉先生好きだ!
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“人喰い物語”最終譚。やっぱり話の運びとしては甘いのだけど三部作を貫くテーマの着地点としてお見事、と思った。イラストが大正解(ロージアとガルヤの情交の挿絵はとてもよかった)。登場人物たちの顔を固定しない(MAMAは例外ですが)スタイルで今後とも本を世に提供していってほしいです。というか魔女の話のあれはミミズクの王ですよね…!
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メインとなる恋にあまり説得力を感じられなかった。
文章は終盤になるにつれて疲れが見えるというか、飛び飛びな感じ。
オウガの言葉に影武者の子が胸打たれるシーンだとか、魔女の不気味さは美味く描けていたと思うのだけれども。
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幼き日に部族の長たる父に一族の命運を託された少女が嫁ぐのは、長く続いた闘いの相手である部族の長。傍らに近衛を連れ、少女アルテシアは、その婚礼に託され・隠された物語を継ぐ。
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あとがきで知りましたが、厳しい寒さの描写がリアルだと思ったら、紅玉さんは寒いところの方なのですね。今作は待ちに待った「人喰い物語」の三作品目。前々作のミミズクや前作のMAMAと話の内容は全く異なるものの、芯となる切なさや儚さ強さは共通しています。アルテシアとルイが、∀のディアナ様とキエルお嬢様に似ていると思うのは私だけでしょうか。。。
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出たー!とばかりに買いました。超寒い。夏に読むと良いかも知れません(真面目)。
ある意味王道ではありますが、これすごく好きだな…! 全体的にきりきりとしてて綺麗で。
最後の人食い物語とありましたが、なんというラブストーリー。イラストがまた素敵。満足です。
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冬山という背景の美しさ、厳しさ、冷たさ、せつなさ、熱さがとても感じられました。ただ展開のまっすぐさと感情の入りにくい場所がありました。でも、喰らいたいほど愛するということの激しいエネルギーが内からあふれているような作品でした。
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私的キーワード
舞台:閉ざされた山脈
内容:敵対する部族間を巡る、命を賭した恋物語
読了感は、じんわりきます。
物語中、それぞれの相手に焦がれる心を思い起こすと、じわじわと胸に来ます。
狂おしく愛おしい、私には想像もできない恋物語でした。
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真っ白な恋の御伽噺。
凍える山脈に住まう少数民族。
名高い二族の争いを終わらせるため、楔として捧げられた雪蟷螂の少女。
その婚礼の向こうに果たして、春は訪れるのだろうか。
契約の狭間に隠された、真実が明かされた時、
少女が導き出した答えは如何に。
まるで冬の吹雪のような厳しさを感じさせる。
世界観がそう感じさせるのもあるが、
登場人物の心情や文章そのものから
身を切るような凍てつく想いが伝わってくる。
そんな冬の御伽噺。
たぶん、この方の話は自分と相性が良すぎる部分があるので
書評としては参考にならないやも…。
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“「……僕以外に、命を、取られることはあってはなりませんし、……僕は、命を取りません。……だから、アルテシア様は」
生きて、いかなくてはいけない、とトーチカは暴論を振りかざした。
アルテシアはその言葉に呆れ、驚き、そして、ゆっくりと微笑んだ。
凍った灰色の髪の奥で、トーチカが息を呑む。
アルテシアはあざやかに笑むと、歩き出しながら低く言った。
「その言葉、体現出来るものなら、やってみろ」
遠い記憶をたどるように。
いつかの言葉を、なぞるように。”
泣けた。
彼らの生き様に泣けた。
愛しているからこその物語。
いづきさんは本当にすごいと思う。
こんなにも深い物語を描けるなんて。
“生きろと命じた。そして同時に、自身も生きねばならないと思った。
自分の生が人を生かすのだと知った瞬間だった。
口づけは一度。
血の味だけがあざやかだった。
忘れるな、と言った。
私は忘れない。名前の代わりに、この口づけを。”
愛しているからこそ、貴方を喰べたい。
そんな、狂ったような美しい愛の形。
Thanks to K.H.
“生きる理由が欲しいなら。
私がやろうと、彼女は笑った。
「私はフェルビエのアルテシア。お前の名は覚えない。……お前が私を覚えていろ」”