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▼筒井康隆先生の小説は、『時をかける少女』と『エディプスの恋人』しか読んだことないです。そんな状態で以下。
▼『マグロマル』。何この宇宙的カオス(笑)。脳内がゲシュタルト崩壊しそう。笑った。▼『お助け』。筒井康隆の文章って端正で超カッコヨスだねと思った。バランスが抜群にいいのかな・・・。▼『駝鳥』。キャー!! スゴイ!! 設定ほぼなしの状態で、数ページでこんなオチがつけられるのかよ。筒井先生の短編は傑作揃いじゃないか! ▼『蟹甲セン』。「俺はこの本を売るぞジョジョー!」状態になった。もうここまでで油断も隙もなく最高の短編集でした。ここで終わりにしても何の問題もない。というか日本SF界は筒井康隆一人で何の問題もない。カニミソおいしいですwwwww▼これはまさに「1785円を福音館書店に払うだけでSFに溺れる簡単なお仕事です」だね!! ▼『時越半四郎』。うへえ、天秤座! みたいな話の丸め込み方に笑った。一流作家は自分の性格をよく把握してるものなのかもなー。▼というか誰か! 筒井康隆に早くノーベル文学賞を! ヤスタカ無双がマジパネエんですけどwwwwwwwww▼ちょっとクールダウンせんと。テンションがおかしい。でもこの本読むと誰でもこうならざる得ないと思うよ・・・。
▼時間をおいて次。『バブリング創世記』。・・・何これちょっと待って。・・・・・・・これは、よく書けたな。普通は書けん。思いつかん。そして、これを短編集にいれた編集者の偉業。あるいは、ちょっと頭がおかしくなった。▼『睡魔のいる夏』。嗚呼、ここからが折り返し地点で、静かな楽章になるんだなあと思った。もう何も書きたくない・・・感想を書きたくない、って何なのこの気持ちは・・・ただただ小説をたゆたっていたい・・・▼『笑うな』。ワハハ。ワハハハ。▼『走る取的』。ウヒョー。もはや擬音でしか会話できない自分になっている。怖くておかしくてどうしていいやらww▼『遠い座敷』。これは技術力。確かに凄いけど、この文体の必然性がわからなかった。もう一回読んだら少しはわかるかな。▼『関節話法』。まあダジャレなんだけども。これもすげー面白い短編。天秤座の本領発揮って感じの、関節をバキバキ鳴らして一所懸命喋る、調停役の話。何を言っているかよくわからないかもしれないけど、ホントにこういう話(笑)。これだけでさえ1785円払って読む価値がある。▼『秒読み』。解釈の仕方がいろいろある話。短いが、根が深いな・・・。▼『熊の木本線』。ファンタジー風味の疑心暗鬼の話。でも、こんな宴会に行ってみたいね。 ▼総評。超面白かった。三時間三十分(うち十分の休み)、ずっと面白かった。兎に角、言葉が感覚にビシビシ来るんだよ。それが心地良かった。この本を買えて良かった。(09/5/21 読了)
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少年少女向けに編まれた筒井康隆短編集。ブラックユーモアやスラップスティックはあるけれどエロが足りない(笑)のは仕方ないか。個人的なお気に入りは寓話的な「駝鳥」、かぎりなく恐ろしい「走る取的」、子供のころの悪夢のような「遠い座敷」それから筒井さんらしいユーモアのキレ「間接話法」。センチメンタルな「秒読み」も傑作だと思います。
収録作品:
到着、マグロマル、お助け、駝鳥、蟹甲癬、時越半四郎、バブリング創世記、睡魔のいる夏、笑うな、走る取的、遠い座敷、関節話法、秒読み、熊の木本線
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[ 内容 ]
過去に戻った男が、世界を救うために下した決断を、清々しく、光に満ちた10代の情景と重ねながら描く表題作「秒読み」をはじめ、筒井康隆の精髄14作品を収めた傑作集。核ミサイル発射のカウントダウンが、今まさに始まろうとするその瞬間、ボブ・ギャレット大佐の意識は、四十年の時を遡る。
過去に戻った男が、世界を救うために下した決断を、清々しく光に満ちた十代の情景と重ねながら描くのは、表題作「秒読み」。
個性的な宇宙人たちに抱腹絶倒の「マグロマル」、延々と連なる座敷に、めまいを覚えながらも不思議な懐かしさを覚える「遠い座敷」、
「睡魔のいる夏」の静かな終末は涙が出るほど美しく、「走る取的」では、刻一刻と変化する恐怖の手触りに驚愕する。
多才にして多彩な作家、筒井康隆の精髄14作品を収めた傑作集。
中学生から。
[ 目次 ]
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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なじ■
世にも奇妙な物語でやってた「走る取的」が読みたかったんですが
凄く充実した一冊で大満足!
切ない話や怖い話、笑える話まで様々な筒井話が読めて
読了後の満足感が気持ち良かったです。
そして挿絵が凄く良いなーー!!
全てのページに見惚れまくりました。
この本をきっかけに「ボクラノSF」シリーズに大はまりしました。
きっと、胸がザワザワする
背伸びしたい10代におくる「名づけがたき」物語たち。
のキャッチコピーが秀逸だと思います。
昔から SF…うっ……と
SFが苦手だった私ですが、
SFって面白い!!と思わせてくれたシリーズ。
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お助け、駝鳥、蟹甲癬、睡魔のいる夏、走る取的、関節話法、秒読み、熊の木本線と印象に残ったやつだけ挙げてもこんだけあって、とても面白い。走る取的は世にも奇妙な物語で実写化されたけど、他のも映像化しても面白そう。
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筒井康隆、ずっと興味のある作家だったけれど、ほとんど読んだことないままでした。先日、行事の中で本を手に取る機会があって、ゲット。セレクションなので読みやすいおすすめのものなのかなと。実際、独特のバラエティ豊かな短編集で飽きずに2日で読み終えました。面白かったです。
到着 マグロマル お助け 駝鳥 蟹甲癬 時越半四郎 バブリング創世記 睡魔のいる夏 笑うな 走る取的
遠い座敷 関節話法 秒読み 熊の木本線
気に入ったやつ。
ダチョウ エゴが全部返ってくる。グロテスクな絵本のよう
蟹甲癬 SF、怖くて気持ち悪い世界。頬にできる甲羅。
睡魔の居る夏 緩慢に訪れる死。
秒読み 現実か幻か。伸びた秒読みに抗えるか。
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わあ~、筒井康隆の小説ってあたまぐるぐるなる~。でも、なかなか味わえないこの感覚。
・・・なんて言えばよいやら。
『蟹甲癬』はグロテスクな話に私は思うけれど、読む手が止まらない・・・。イヤなんだけど、目が進んじゃいます。
『バブリング創世記』も筒井さんらしい作品じゃないでしょうか・・・。『残像に口紅を』を彷彿とさせる遊びこころに溢れたショートショート。
長嶋有さんのあとがきがすっと胸に入ってきます。
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筒井康隆の14話の短編集
興味を持った話
『秒読み』
秒読みとは最終戦争までのカウントダウンのこと。
50代の司令官は、カウントダウン後に帰宅しようとするが、森の中をバスで走っている途中に10代の頃の記憶を辿って、50代の記憶を残したまま当時へ戻っていく。
軍人だった父親の影響で軍人になったが、どうすれば最終戦争を止められるか考えて未来を変えていく話。