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本編クライマックス直前のブレイク
2009/04/03 00:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
あとがきで作者自身が明言しているように次巻で完結を迎える本シリーズの、そのクライマックスを直前に控えたほんのひと時を楽しむ短編集である。全5編だが巻頭カラーイラストが4頁の漫画になっており、ここで希春姉さんの学生時代のエピソードが綴られている。希春姉さんが幸宏ラヴになるきっかけを描いた小噺である。
【女神委員会】本編の裏側で行われている『女神委員会』の模様がダイジェストで描かれている。面白い。野郎どもがくだらないことをクソ真面目に取り組む馬鹿馬鹿しさがアツイ。現会長の武勇伝なエピソードと幸宏の旧友の【吉田】の魂の叫びが重なる展開も秀逸。次期会長決定(?)の瞬間かもしれない。【夜明けの階段】幸宏が全身真っ赤になって担がれた体育祭当日夜の様子である。女性陣と男性陣がそれぞれ天ヶ崎邸と幸宏宅に集まって過ごすシーンが同時進行的に綴られる。男性陣が神庭4姉妹をネタに「男らしい」会話をしたり、女性陣が意中の男をネタにキャーキャー言い合うのかと思ったが意外にフツーだった……男性陣の罰ゲームを除いては。【プリンはどこへいった?】幸宏の生徒会サイドのミステリー(?)モノ。しかし幸宏は登場しない。数の合わないプリンの行方を巡る謎解き展開だが犯人とオチは容易に想像できる。【サンタ同盟】幸宏と美冬姉さんの幼少時の話。それだけ。【盂蘭盆会】夏休みに実家へ里帰りした時の話だが、よく考えれば幸宏+4姉妹の祖父母は同じなんだよな、と妙に納得する。幸宏の父母のことが出てきて切ないようなほろ苦いような感じにもなるが、かといって暗い展開にはならない。むしろ幸宏が美冬姉さんに対して少し頑張っちゃったことの方が驚きかも。よくやった幸宏クン。今回は美冬姉さんの挿絵が多くてナイス。
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