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臨場感あふれるなー。それにしてもオスマン・トルコの兵士の使い方はすごい。イエニチェリを始めとして、キリスト教徒同士を戦わせちゃうとは。
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歴史小説の醍醐味は何と言っても、「歴史が動いている」と読み手に感じさせるスペクタクルとロマンである。ここではビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルがトルコの若きスルタン、モハメッド2世によって陥落されるまでの話が描かれている。
この小説の面白い点は、当事者(つまりはコンスタンティヌス11世とモハメッド2世)だけではなく、一介の商人、兵隊、学者から側近などなどの複数の人間の眼を使っているところだろう。視点の移り変わりも不自然ではなく、物語をより壮大にしている。歴史というのは幾人もの人間が織りなすドラマなのだということを気づかせてくれる一冊だ。
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読むたびに嫌いになる作家。
歴史小説として、常に西欧からの視点で記載している。
西欧人はオスマントルコと蒙古に対する恐怖心と敵愾心が本能となっている。
もちろん作者は、ベネチア側の資料で書いていると逃げを打っているのだが。
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3部作のうちの1作。
一つの歴史の節目をみつめることは「いかに国は衰退するか」ということを考えるのに非常に有用である。
力を失った国がその盛日の勢いを取り戻すのは非常に難しいようだ。
さて、日本はこれからどうやって行こうか?
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ドラマティカルなのに冷静。塩野さんは凛々しいです。海軍提督のように前線で檄を飛ばしながら会戦時の総司令官の冷徹さで目の前のものと見えないものを見てる、そんな感じです(ああ結構いいかげんかも…)こちらはあくまで史実パロ。でもはぁはぁする
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7月16日読了。ローマ帝国の首都、コンスタンティノープルがトルコ帝国に陥落させられる歴史的事件をドキュメントタッチで描く。膨大な文献に当たった上で想像力を存分に働かせて書いているのだろう、迫真の描写だ。私のお気に入りの「イエニチェリ」も存分に活躍する。地中海に面した国々で、かつて本当にこんな出来事があったのだろうか。歴史とはげに興味深いものだ。
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塩野さんの本は高校生の頃かなりハマったんです。
中でもこの本は「へぇ〜」とか、陥落する瞬間のワクワクが多くて好きな一冊。
…とはいえ塩野さんの言葉の選び方は何だか傲慢なので今思えばよく読んでたなと思います(笑)
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長年外敵の侵略に耐え続けたビザンティン帝国の陥落をいくつもの自分の視点から事細かに描いている。
オスマントルコのメフメト?世とビザンティンのコンスタンティヌス??世の性格の対比に始まり、トルコとビザンツの対比の描写が多い。
オスマントルコは15万に対してビザンツは7千。
加えてトルコは大砲を所持していた。
圧倒的な量と質(イェニチェリ)を誇るトルコに対して、優秀な海軍と不落の3重の城壁を持っていたビザンツ。
歴史上傭兵(ヴェネツィアの石弓兵)がここまで活躍した戦いは珍しい笑。
コンスタンティヌスが、ウルバンを重宝せずに一笑したというのは、彼の性格からは考えられない話だけど、判断を間違えた。
ビザンツ側にもう少し守備兵が多ければ・・・大砲を手入れしていれば・・・
トルコ行きたくなった。
信仰のための国家か、皇帝のための教会か。
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「あの街をください」
オスマントルコのスルタン、マホメッドのその一言に全てをもっていかれる。
正直読みやすいとは言いがたいけれど、戦記ものっておもしろいですよねー。
塩野さんはやっぱりすごい知識に基づいてかいているんだなぁと思いますよ。
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15世紀
トルコ・地中海世界
オスマン帝国の台頭を、オスマン側、ヨーロッパ側両方から描いた作品です。
マホメット二世などの中心人物はもとより、彼の小姓トルサンがいい味出してます。(しかもかわいい!)
彼の表現や台詞のおかげで、マホメット二世の人間性が引き出されていて、彼にとても興味が持てます。
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地中海三部作の一作目。
中世の終わりを象徴する出来事として有名なコンスタンティノープルの陥落=ビザンツ帝国の滅亡。
各国の視点から見た滅亡ドラマといった感じ。
オチはタイトルの通りでわかりきってるのだけど、コンスタンティヌス11世の悲壮な決意と、最期の潔さには常に訴えられるものがある。
(2009/4/20読了)
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ギリシャ・トルコ・イタリアと旅行するので、気分を盛り上げるために初めて手にした塩野七生の本。1100年にわたったビザンチン帝国の最後の土地である首都コンスタンティノープルが、1453年5月29日、トルコ軍の若きスルタンマホメッド二世によって陥落される。様々な資料から、複数の登場人物で多角的に描かれる。歴史小説と言うよりは、読みやすくまとめられた歴史書。各国の宗教的・政治的・商業的つながりなどがよく分かって面白かった。実際に現地を訪れたら、当時の様子が思い起こされて、泣きそうなほど感動した。イスタンブルに旅するひと必読。(2009.06)
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「あの街をください」
まさにこれに尽きるというか。すごい印象的な台詞だった。
語り手が多く登場し、それぞれの国の立場でコンスタンティノープルの滅亡に関わっていくのが印象深い。
反面、一人一人のエピソードが少し薄味な気も。
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オスマン・トルコ帝国スルタン、マホメット2世によるコンスタンティノープル攻撃。「先生、あの街をください」。コンスタンティヌス13世による防衛戦。ヴェネツィア共和国の援軍。ローマ教会とギリシア正教の対立。セルビアの騎兵の苦悩。ヨーロッパ各国の思惑。
2010年8月18日読了
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「ローマ人の物語」の萌芽が感じられるスタイル。
しかし、物語はドラマチックな戦記物。
私は「ロードス島」を先に読んでいたので、年代的に遡ったため、オスマントルコの変化がおもしろく感じられた。