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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界の歴史を漫画で分かりやすく解説。絵にもこだわりが。子供でも大人でも入門書として使える。ビジュアルで頭のも入りやすい。
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〈目次〉
第1章:カール大帝とヨーロッパの成立
第2章:カノッサの屈辱
第3章:十字軍と都市商人
第4章:百年戦争とジャンヌ=ダルク
監修の言葉・前編「ヨーロッパ世界の始まりとしての中世文明」
第5章:ムハンマドの生涯
第6章:アッラーシードとバグダード
第7章:サラディンと十字軍
第8章:オスマン帝国とスレイマン大帝
監修の言葉・後編「人やものの自由な行き来で広がったイスラーム世界の歴史」
歴史みちくさエッセイ「ルネサンス絵画の誕生」
〈感想〉
本巻前半は現在のヨーロッパの端緒とも言える西ローマのカール大帝、カール大帝の死後に息子達が領土を分け合いヴェルダン条約、メルセン条約によって現在のイタリア・フランス・ドイツの元となった歴史を紹介。
11世紀には、その内の一つ神聖ローマ帝国皇帝ハインリヒ4世と教皇ウルバヌス7世との間で起こった聖職者叙任権問題から生じた対立、そして教皇ウルバヌス7世によるハインリヒ4世への破門。皇帝はカノッサへ出向き教皇へ謝罪するというカノッサの悲劇。これにより教皇権威が高まり、それと共に相対的に諸侯の力も強まってくる。
次の契機となった11世紀末から行われた4度の十字軍派遣。第4回十字軍になると商人による利益追求のための形骸化した戦争となり、十字軍を派遣した貴族や諸侯は衰退し国王らによる絶対君主制への土台となっていく。
本巻後半ではイスラーム世界の歴史。イスラームの誕生したアラブは元々商売の盛んな地域であり、ムハンマドの啓示後は、彼ら商売人達を上手く取り込むことで教線を伸ばした。
ムハンマド死後、正統カリフ時代、ムアーウィヤ家によるウマイヤ朝、アッバース朝(以後の正統なカリフはこの流れ)、アナトリア地方から勢力を広げるセルジューク族、エジプトでは軍人サラディンによるアイユーブ朝、さらにエジプトのマムルーク朝の成長と、11世紀のイスラーム世界も混沌とした情勢であった。一方でまた確実にイスラーム文化が根付くことになった。
16世紀、スレイマン1世時には東ヨーロッパまで勢力を拡大し全盛期を迎えるオスマン帝国。およそ800年間のイスラーム世界の広がりを分かりやすく紹介している。
漫画という形式で中世ヨーロッパ、イスラーム社会の主要なポイントを読むことができた。
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この辺になると、もはや殆ど授業の記憶とか無い。教科書でいうと、繰り返し目につくことになる最初の方と、比較的知識が新しい最後の方は、それなりに覚えているんだけど、中ほどに関しては、驚くほど記憶が抜け落ちがちだった、そういえば。名前くらいはさすがに知っている有名人も出てくるけど、小説や漫画でも、好んで手に取ることのない分野だけに、無知が身に染みる。この辺、もっと頑張らんと、自分。