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こんなに後悔して哀しんでいる人を見るのは、はじめてだった。
声を聞いているだけで、胸がちぎれそうになる。
「近松が、死を美しく純粋なものだと考えていたなら、
心中の場面があんなに痛くて苦しそうなはずはない!」
『不思議だな。この貝があれば、あと一年生きられるような気がする。
生きたいなんて思ったこと、一度もなかったのに』
『じゃあ、来年の誕生日にも、貝をあげるわ。その次の誕生日も、また次の誕生日も』
『そうしたらぼくは死ねなくなるよ』
-----この貝殻の分だけ、生きてください。
-----幸せになってください。
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新たな文芸部員となった新入生の日坂菜乃は井上心葉に恋をした。遠子がいないので終盤のシリアスなシーンがひたすら重かった…。三年生になって部長になった心葉の周りにはいつもどおりの人たちがいつもどおりにいてなんだか嬉しくなったv
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心葉が3年生になり、新たに文芸部に入部した一年生は、心葉に一目ぼれ(?)した菜乃だった。
文学少女になろうと頑張る菜乃がかわいかった。
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部長となった心葉。心葉に恋する新入部員・菜乃。
6年後が分かっているので、先は見えているが、菜乃の成長が楽しみ。
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遠子先輩がいなくなった、その後の心葉。
強くなろうとする心葉だけど、結局、後輩に振り回され気味。
曾根先心中にそって進む推理モノ?
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近松門左衛門『曽根崎心中』。
新入生の日坂菜乃は井上心葉に一目惚れして彼が部長を務める文芸部に入部する。
本編が心葉の視点であったのに対し、外伝は菜乃視点。
どちらも先輩を見ていたんだなぁという思いに。
遠子先輩は出てこないけど、他のキャラクター達は登場します。
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文学少女の新シリーズ。物語は1年後、前作主人公に惚れた今作主人公が猛烈アタックするお話。続編大好きっ子の俺にはおもしろかった。前作主人公の成長というか足掻きというか、そういうのが素敵
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このシリーズには毎度ボロボロに泣かされてるワタシ。今回も良かった。面白かった。
…でも、複雑な気持ちでいっぱい。
文学少女シリーズは大好きだからもっと読みたいという反面、折角綺麗に終わったんだから、あんまり続けて欲しくないという気持ちもあります。この番外編のヒロイン菜乃ちゃんも、前向きで打たれ強く他人に親身になれるいい子なのに、大好きな遠子先輩やななせちゃんの事、そしてもう決まっている未来の結末を考えると素直に応援できない自分がいて胸の中がモヤモヤしました…。
相手が心葉じゃなければ美味しくいただける設定だったのにな。
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読む前は遠子先輩のいない”文学少女”なんて想像できませんでしたが、読み終わると間違いなく、これは“文学少女”シリーズです。「~道化」と重なるシーンの中で、姫がアトリエで「今度はおたくが、その子の手を引いてゆくのね」と言う場面が気に入ってます。菜乃ちゃんのキャラにも好感が持てました。
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位置づけとしては外伝となる本作。新キャラ”日坂菜乃”が主人公となり、心理描写も本編の心葉から菜乃に移る。
心葉と美羽が菜乃を遠子先輩に重ねて見てしまう描写が何回かあるが、本編のラストでは心葉の元に遠子が戻ってきていたので、心葉が菜乃を恋愛対象として見ることはないとは思うが、これからどうゆう関係になっていくのか非常に気になるところ。
菜乃はすごくまっすぐで正直で、いい意味でも悪い意味でも馬鹿だとは思う。ただそのまっすぐな気持ちで”なごむさん”の気持ちを変えたのだし、これからも菜乃の素直な気持ちがいろんな人に伝播して、人の気持ちをつかんでいくのではないかと想像する。
とりあえず簡単に表面をなぞる感じで軽く紹介風に書いてみた。
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天野遠子の存在がこれだけ大きいと、他のヒロインで「外伝」とは、ファンは少し心配になるが、読み終えるとそんな不安は全くなくなり、「この続きどーなるの!?」としか考えられなくなる。
心葉の実にたのもしく、立派になったこと!(これでも)
心葉と遠子はもちろん未来で必ず再会しますし、二人を応援しているし、二人の絆が揺るがないのはわかっていても、
それでもつい、菜乃を可愛く、応援したくなってしまう。
本来ならこういうキャラは毛嫌いする私なのに、なんだかまた「文学少女」にやられた、という気持ちだ。
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話は遠子が学校を去った直後からの話。
遠子と心葉の別れのシーンを見てしまった新入生の菜乃。心葉にひかれるも、当の心葉は文学少女たる遠子の背中しか見ていない。それゆえ文学少女になろうとする菜乃の物語。
印象的なのはこの少女がタフなことタフなこと。
若さゆえのフレッシュさもあるが、何度も何度も心葉に突っぱねられても諦めない。
心葉との関係も自分側に引っ張り込むのではなく、遠子と同じ「文学少女」の舞台に立とうとする心意気が非常に前向きな印象。
心葉も珍しくこの少女には「嫌いだ」と感情を露にするも前述のように諦めないキャラなので扱いには困っている様子。
だが菜乃が文学少女を目指して突っ走るのをフォローしたりとこれはこれでいいコンビなのかも。
文学少女本編での結末から決して結ばれる事は無いのだが、視点を第三者に移すことにより、心葉がどのように成長して行くのかが楽しみでもある。
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文学少女シリーズ番外編。遠子先輩卒業後の新入生、菜乃ちゃんが主人公です。
遠子先輩好きなので最初は抵抗がありましたが、主人公の菜乃ちゃんが前向きでめげないところがとてもかわいくて、すんなりなじめました。ガラス細工のようにもろくはかなく美しく、そして文学を絡めてい謎解きするところはシリーズ本編とかわらず、安心して読めました。
美羽視点の短編が掲載されています。美羽の思考が『雑居時代』の数子ちゃんのようで(インスパイヤされてるのかな?)おもわずにやり。考えていることは過激なのにどこか憎めないところがいい。
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新しい主人公・菜乃ちゃんが活躍する外伝。心葉君は従来のツッコミに加え文学知識や最後の「想像」までもやってしまうものだから菜乃はただのギャグ担当みたいになってる気が・・・
短編とは違い、本編と同じくミステリ風な部分もしっかりあって短編集で不満だった人にも満足できる一冊。
読者からすれば200%叶わない菜乃の恋はどうなってしまうのか。次巻以降も期待。
てか琴吹さん・・・(´;ω;`)
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“「……心配してくれて、ありがとう。突拍子もないこと言い出す後輩がいなければ、ぼくはずーっと聖人でいられるから」
「うぅ、心葉先輩にとって、わたしは不要な女なんですね。いまだに携帯のアドレスも教えてくださらないし」
「うん、きみがいなくても平気だから」
「そういう素っ気無い態度だと、本当に美人女子高生と心中しちゃいますからねっ!遺書に心葉先輩の名前を、書きますよ!」
「……それは、脅迫だ」
今度は溜息をつく。
「まぁ、話ぐらいなら聞くから、言ってみたら」
「はい、実は、心葉先輩のアドバイスを実践すべく、図書館へ近松門左衛門のことを調べに行って……」
わたしは、なごむさんと知り合った経緯を話した。
日曜日に巣鴨で、二人オフ会をしたこと。
帰り際、心中に誘われたこと。
「デートの相手って、女子高生だったんだ」
「なんです、その残念そうな顔は。ツンデレにもほどがありますよ」
「きみに見せるデレは、最初からない」”
日坂ちゃんの性格はすごいなぁと思ったり。
一途に真っ直ぐ。
彼女と井上君のやり取りとか面白い。
最後の一言に込められた意味とは何なのやら。
“「でも、やっぱりわたしは、心葉先輩が大好きです」
どうしようもなく一人の相手に向かってしまうやっかいな想いに、終着はあるのだろうか。
この恋の証を、わたしはいつか手に入れることができるのだろうか。
わからない。
けど今は、あきらめるなんてできない。
心葉先輩がわたしを見てくれなくても、遠い場所にいる別の人を想っていても、わたしは心葉先輩が好き。
心葉先輩の表情は、前髪に隠れてよく見えない。少しだけ唇を噛んだようだった。
「ぼくは嫌いだ」
「え」
息をのむわたしのほうへ、心葉先輩がゆっくりと顔を上げる。
そうして、怒っているような、苛立っているような目で――見据えた。
「日坂菜乃さん、ぼくはきみが、大嫌いだ」”