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タイトルのまんまの内容で、いわゆる文系と言われている学問分野における研究スタイルの例を著者東郷氏が示していくという著作。
自分が参考にしようと思えたのは、先行研究の扱いや研究の際に仕入れたアイディアなどの研究カードによる思考の整理法あたりか。
学部生から博士課程の人まで読める著作であると思う。が、学会発表などの記述があることからもなんとなく感じるのは学部生よりも大学院生に向けて書いてあるようにも感じる。特に、研究者になりたいという意志を抱く学部生に向けてのもののように思える。大学院に進学してからこれを読むよりも大学院進学前に読んでおくべきものであるだろう。
理系の研究はなんとなくのイメージができるが、文系の研究はなかなかにイメージしにくい。そんな文系の研究と言うものを認識するのによい、そんな著作だ。
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2009/6/22読了。
原子核工学から、その後言語学に転向した筆者が、研究生活に悩む大学院生に向けたノウハウ本。
「研究者としての姿勢」よりも、「いかに能率的な研究生活を送るか」に力点が置かれていると印象をもった。
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2010.03 研究の仕方、論文の書き方、発表の仕方などの基本的な部分がよくわかった。具体的で分かりやすかった。今後の研究生活に活かしていけると思う。
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学部生の時に一番最初に「研究とはなんぞや」を学ぶために手に取ったが、分かりやすくて便利。ちゃんとパソコンを使った文章管理などについてもかいてあるので、学部生の事始めにはいいのではないでしょうかね。
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一応、学芸文庫に収録されている一冊。研究生活を送るまでの、マニュアルといった感じの一冊で非常にわかりやすいが、この一冊は「外向的研究者」向けの一冊であるので、「内向的研究者」志向の人からすると、少し違和を感じるかもしれないという難点はあるものの、どちらにしろ、一読しておいて損はない。おそらく、修士生あたりが見ると一番効用がありそうである。というのも、やはり、学部生時代に学ぶのは最低限の論文の書き方であるとかくらいのもので、学部生時代の一番の仕事は土壌を耕すことであるだろうから。
で、本著は別に研究者志望ではなくとも、読んで損はないと思われる。いくらか箇条書きしてみると、
・研究者であろうが、自分が読んだものの内容はすぐに忘れる。そのために、忘れないというよりは思い出せるような環境づくりや、すぐに引き出せる環境づくりをしておく。(=つまり、研究者が超人的な記憶力を持っているということはありえない)
・本はマーカーと書き込みで汚してこそ価値がある。というよりも、記憶に残すためならば、何だってやればよいし、やるべきである。(=内容を自分の血肉としなければ意味がない)
・読書の際には、内容が既知であればわざわざ読む必要もない。(=その時間がもったいないのである)→だからこそ、目次などを見て、事前に読書計画のようなものを立てるのがよい。
・積読にはメリットもある。目に入るところにおいておくことで、自分がその内容を求めたときに手に取ればいいのである。
・研究カードをつくる。一冊の本からいくつもカードをつくる(あるいは雑誌論文)。そして、出典などをしっかりとかいておく。※注意点は、欲張らないこと。つまり、内容が複合的になってきたならば、カードは別々にわけるべきである。
・ワードの性能は悪いので、最終的にワードにペーストするにしても、それまではエディタを使うべきである。
・論文発表の際は、口頭でしゃべることを全文打ち出して、それを練習する。その後、要所だけ残したものを、配布すればよい。
・アウトラインはアウトライン専用ソフトを使ってでもしっかりとつくりあげる。
・論文を書く際のコツは、先行研究との対立が味噌。
ちなみに、ワードに関しては、常々文章を書く際に不満を抱いていたし、読書の内容の記憶についてもあれこれ悩んでいたし、内容がうんざりするほど知っている部分に遭遇すると読む気をなくすしであれこれ悩んでいたのでちょうどよかった。
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大学院に進学して研究者になろうとするのがどういうものなのか知りたい人には是非ご一読をおすすめします。
高校生でもいいし、大学生でもいいでしょう。
さらに、進路について高校生や大学生に相談を持ちかけられた先生にもアドバイスの参考になるのではないかと思います。ただ、研究者を目指す人が読んでも当たり前のことしか書いておりません。
特にこの手の本は、当たり前だけど大学に奉職できた人が書いてますから、この通りにやって大学教員あるいは研究機関での研究者になれる保証は全くない。
「学問に王道なし」という言葉通りだな、と実感します。
また、どの分野の研究であれ、現在はPC等の道具を用いることが必須となってきてますが、分野によって便利なアプリも多々ありますし、これからさらに便利な道具は増えていくことでしょう。そういう部分でのアンテナ張りも必要ですし、きっとその手のガイドもあることでしょう。
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論文をどのように書くのか、そして発表するのか。大学卒業論文は私の学生時代の場合には廃止されていましたので、この年になって、感想文、随筆などの類しか書かず本格的に論文をきちっと書いていない自分に嫌気を感じることがあります。決して特別な人にだけできるのではなく、書き方さえ手順を踏めば・・・、しかし、今からこのような研究をする意味ももうないのかな?
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・卒論と修論、博論のテーマを関連付けられるように
・研究カードを作り、先行研究の対立・一致・包含・相補関係を見つける
・アウトライン・プロセッサを使う
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主に院生さんのような、研究者スターターの方を対象にした本。情報が具体的で、論文の書き方にとどまらず、指導教官の決め方や学会発表のすすめ、投稿雑誌の決め方などかなり研究者の方の生活が垣間見える内容でした。