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松本清張の大ファンである著者が清張作品を「推理」する。
「研究」という大げさなものではなく、1ファンとして、この小説で松本清張は何に影響され、どう考えたのかを想像する気ままな娯楽作業。清張ファンにとっても、こういう読み方があるのかと新たな発見ができて、楽しい。紹介された作品を読みたくなった。
純粋に、好みの作家作品として清張作品を読み解きながら、ときに同業小説家として、技術論な指摘。清張作品への愛情がひしひしと感じられる。
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母が買ったもののあんま面白くないとくれた本(笑)
読んでなるほどと納得。
清張の小説や政治本をかなり読んでいて、
更に清張の生い立ちに対して一定の知識がないと本当に読めない本。
私もかなり清張はジャンル問わず読んでますがそれでも「???」な章もあり・・・
でもマニアックなので読み込んでいる小説の章は面白かったです。
個人的には大好きな『潜在光景』についてあとがきだけれど触れられていたことに感動。
ザ・松本清張!って小説。短編なので初読みの方にもおすすめ。
「警官は”私”の恐怖を認めない」という分析はさすが。
ここの齟齬があるから『潜在光景』は面白いし短編でもどっしりと深みがある。
個人的には各章は対応する作品を読んでから読むといいと思います。
作品の理解を深めるには結構楽しい本だとは思ったので。
しかし『鬼畜』といい『潜在光景』といい
清張は推理ものよりこういう人間の内面をドス黒くした作品が好きだなぁと再認識しました。
『鬼畜』も面白いんです。恐いけど、人間の内面が。
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[ 内容 ]
動機重視の革新性、卓抜なタイトル、導入部の巧妙さ―。
松本清張文学は、そんなふうに高く評価される。
―しかし、それだけではない。
世代を超えて読み継がれる数々の名作には、まだまだ多くの「謎」が詰まっている!
熱烈なファンを自認する筆者が実作者の視点で、文豪の小説作法の秘密を推理する。
[ 目次 ]
第1章 デビュー作のすべて―『或る「小倉日記」伝』について
第2章 覗き見志向から―『張込み』の原点
第3章 温故知新の第一作―『点と線』あれこれ
第4章 短編連作集への道―『無宿人別帳』の光と影
第5章 動機の重要性―『ゼロの焦点』のポイント
第6章 多彩で名作ぞろい―『黒い画集』の分析
第7章 知的な蛮勇―『日本の黒い霧』雑感
第8章 小説と映画のちがい―新聞小説としての『砂の器』
第9章 糸でつないで―『絢爛たる流離』の意図
第10章 邪馬台国はどこだ―知識が深い『陸行水行』
第11章 新しいアイデアを求めて―『隠花の飾り』はなぜ三十枚か
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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講演の書き起こしにちょっと加筆しただけ。ネタバレあり。独特の改行に辟易。定価で買う価値なし。図書館なら。
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冒頭の或る小倉日記伝の解説は鳥肌がたった。
後半になるにつれ退屈とも言えなくもないが、松本清張の作品がそうなのかもしれぬ。仕方がないのかも